さあ四万十の風になれ!四万十川サイクリングは乗り捨てOKで安心


2018.06.12

トラベルjp 旅行ガイド

最後の清流として人気の四万十川と沈下橋めぐり。この四万十川一帯は、実は知る人ぞ知るサイクリング天国。四万十川観光の拠点、中村駅だけでなく、四万十川流域には数多くのレンタサイクルターミナルがあり、途中の乗り捨ても自由自在。だから思い切って遠出に挑戦して万一挫折しても全然OK!
今回は「レンタサイクルでの四万十川沈下橋走破のコツ」と「万一の時のための上手なリタイヤの仕方」をご案内しましょう!
四万十川サイクリングのコツ#1 レンタサイクルは2種類
四万十川沈下橋観光の起点となるのは高知県の土佐くろしお鉄道中村駅。レンタサイクルも駅前の四万十市観光協会で借りることができますが、ここのレンタサイクルには2種類の貸出パターンがあります。
ひとつは近距離用のレンタサイクル。貸出、返却ともに四万十市観光協会となり乗り捨てはできませんが、シティサイクル、マウンテンバイクのほかに電動アシスト自転車もあり、目的や距離に応じて自転車の種類が選べます。中村駅の周辺および近郊をめぐるのにはこちらの自転車がおすすめです。
ふたつめは乗り捨て可能な「四万十りんりんサイクル」。この自転車は中村駅から四万十川中流の江川崎駅までの40キロの間にある7つのサイクルターミナルのどこでも貸出・返却ができる便利なレンタサイクル。
そこで今回はこの「四万十りんりんサイクル」を使って沈下橋をめぐりながら、四万十川中流の江川崎駅までの約40キロの片道サイクリングにチャレンジしてみましょう。車種はマウンテンバイク1種類で、電動アシスト自転車はありませんが、途中で挫折しそうになっても大丈夫、近くのターミナルで乗り捨てできるので安心です。
<四万十市観光協会レンタサイクル 基本情報>
住所:高知県四万十市駅前町8-3
電話:0880-34-1555
アクセス:土佐くろしお鉄道中村駅前
中村駅を出発し、市街地を抜けてはじめて四万十川と出会うのが四万十川橋。真っ赤なその姿から「赤鉄橋」とも呼ばれ、中村のシンボルとなっています。
この赤鉄橋を渡るとその先はずっと四万十川に沿って進むことになりますが、レンタサイクルを借りる際には簡単なコースの説明があり、サイクリングマップももらえますので迷う心配はありません。
四万十川サイクリングのコツ#2 時間には余裕をもって
赤鉄橋からしばらくは四万十川の土手に沿って進みます。このあたりはまだ平坦な道のりですが、残念ながらずっとこんなに平和なわけではありません。中村から江川崎までの高低差は100mもありませんが、四万十川の流れに沿って忠実に道が敷かれているため、河岸段丘の地形によりところどころにアップダウンがあるのです。
それでも通常の気象条件であればさほど厳しい道のりではありませんが、向かい風が強い時などは、少し手強い道となるかもしれません。中村から江川崎まで約40キロですが最低でも4時間、途中で昼食や観光を計画するのであれば、さらに余裕をみておきましょう。
ちなみに片道走破の場合の荷物ですが、四万十市観光協会では「四万十市手ぶら観光」という便利なサービスがあります。ゴールの江川崎がある西土佐地区の宿泊施設に泊まるのであれば、午前11時前に観光協会で荷物を預ければ、夕方までに各宿泊施設に手荷物を配送してくれます。条件が合えばぜひ利用してみましょう。
中村駅から約8キロで、最初の沈下橋「佐田沈下橋」に到着します。佐田沈下橋は四万十川の一番下流にあり、最も長い沈下橋(長さ291.6m)としても有名で、シーズン中は多くの観光客で賑わっています。
今回のサイクリングコース中で唯一渡る沈下橋もこの佐田沈下橋。ただし橋の上は漕がずに手で押して渡りましょう。観光案内所の方の話によると、年に何台かは、この橋から落ちる自転車があるようですので、ご注意ください。
四万十川の下流地域、特にこの佐田沈下橋の周辺では屋形船をよく見かけます。サイクリングコースの途中には観光用の乗合船を1時間おきに運航している船会社もありますので、時間に余裕がある方はぜひ舟遊びもお楽しみください。
四万十川サイクリングのコツ#3 万一の場合のリタイヤ方法
佐田沈下橋を出ると三里沈下橋、高瀬沈下橋と続きます。沈下橋は川岸に近い場所にありますので河岸段丘上の道からは少し離れています。川岸までは上り下りが必要で、全部に立ち寄ると時間と体力を消耗しますので、代表的なものだけを観光するのが現実的かもしれません。
中村駅から約17キロ、全行程の真ん中より少し手前にあるのが「四万十カヌーとキャンプの里 かわらっこ」。ここがコース上に初めて現れるサイクリングターミナルです。
ここで、万一の場合のためのリタイヤの方法をお伝えしましょう。このレンタサイクルは「かわらっこ」をはじめ、7か所のサイクルターミナルのどこでも乗り捨てができますが、乗り捨てたあとはどうやって移動すればいいのでしょうか?
この「かわらっこ」の先からは、中村駅と江川崎駅を結ぶ高知西南交通の路線バスがサイクリングコースと並走します。そのためレンタサイクルを乗り捨てるサイクルターミナルからこのバスに乗り継げば、江川崎へと進むことも、中村に戻ることもできます。
ただしこのバスはなんと1日3往復!また、GWや夏休みなどの繁忙期を除く日曜祝日は運休となってしまいますので、時刻と運転日は必ずチェックしておいてください。それでも朝、昼、夕と比較的乗りやすい時間帯に運行していますので、事前に万一の際の乗継をシミュレーションしておけば、十分セーフティネットとして使えますよ。
四万十カヌーとキャンプの里かわらっこは、その名の通り四万十川のほとりでカヌーやキャンプが楽しめる場所。カヌー体験や川遊び体験、キャンプやバンガローでの宿泊ができるほか、地元の産品や軽食も販売しています。四万十川沿いの昼食場所は限られていますので、ここで休憩してランチをとるのもいいかもしれません。
もちろん時間に余裕があれば四万十川遊びの醍醐味のひとつ、カヌーを体験するのもおすすめですよ。
四万十川サイクリングのコツ#4 沈下橋のハイライトは終盤!
かわらっこを出発して中村駅から20キロ、ちょうどこのコースの中間で勝間沈下橋に到着します。ここは3本の橋脚を持つ珍しい沈下橋で、釣りバカ日誌の撮影現場となったことでも有名です。
勝間沈下橋の次は口屋内(くちやない)沈下橋と続きますが、その手前の「農家レストラン しゃえんじり」がサイクルターミナルとなっていますので、万一の時も安心です。
中村駅から34キロ、四万十川沈下橋めぐりサイクリングのハイライトは岩間沈下橋。四万十川沈下橋の代表的な景観としてポスターやテレビにたびたび登場するのがこの沈下橋です。ビューポイントは手前の国道からのこの景観。残念ながら2017年秋に破損し、現在は一部欠落していますが、それでも圧巻の美しさですね。
岩間沈下橋手前の「四万十楽舎」もサイクルターミナルですが、ここまで来ればゴールはもうすぐ、頑張って江川崎を目指しましょう。
中村を出発して40キロで江川崎駅に到着します。駅前の案内所で自転車を返却したら見事ゴール!お疲れ様でした。
江川崎は高知の窪川駅と愛媛の宇和島駅を結ぶJR予土線の中間にある駅。シーズン中はトロッコ列車やかわいらしい新幹線、海洋堂ホビートレインなどユニークな列車が走っていますので、そのあとは鉄道の旅もぜひお楽しみください。 

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四万十川
place
高知県津野町、梼原町、中土佐町、四万十町、四万十市
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