名古屋の近代建築「松重閘門」は美しき尖塔が目印!


2018.06.01

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名古屋市の中心部を流れる水位の異なる2つの水路、中川運河と堀川。この水路を結び名古屋経済の発展に貢献した「松重閘門」をご存知でしょうか? 目印は閘門の両側に建っている2対4本の尖塔です。
今回は『ブラタモリ』でも取り上げられた、戦前から昭和40年代にかけて名古屋の物流に一役買った松重閘門を紹介します。
松重閘門ってなあに?
水位の異なる河川などを繋ぐ運河に設置されることが多い「閘門(こうもん)」。パナマ運河のガトゥン閘門など現役のものもありますが、その多くは陸路・空路が発達した現在では姿を消しました。
今回紹介する「松重閘門」もその1つ。名古屋市内を流れる中川運河と堀川、水位の異なる2つの水路を互いに船が行き交えるように設けた中川運河の東支線の堀川寄りに造られ、昭和初期から30年間以上活躍しました。
名鉄「山王」駅から運河沿いに歩くと、次第に松重閘門の象徴的存在ともいえる対の尖塔が姿を現します。
ともに名古屋港(伊勢湾)に注いでいる中川運河と堀川。前者より後者の方が約1メートル水位が高いため、この閘門によって水位の調整を行い、2つの水路間での船の行き来を可能にしました。当時、堀川の河口付近では木材が貯木されていたので水路が狭く、そのため中川運河経由の方が早く港に着いたんですよ。
現在の姿は?
昭和43年(1968年)に閉鎖され、その数年後に廃止となった松重閘門。中川運河側と堀川側に対となる尖塔が建てられ、それぞれの間には閘門を区切る鉄扉がありました。
かつて水位の調整が行われていた鉄扉間の水路は埋め戻され、現在では名古屋市道江川線と、さらにその上を名古屋高速都心環状線が走っています。
市道の歩道部分は広いので、のんびりと尖塔や川の流れを見ることが。こちらは堀川側歩道からの眺めです。名古屋の北東部・瀬戸市で盛んに作られていた瀬戸焼は、この閘門を利用し輸出量が増大。名古屋経済の発展に一役買った近代建築といえましょう。
当時の名古屋市建築課に在籍していた藤井信武が設計した閘門は、幅9.1メートル、全長90.9メートル。尖塔では鉄扉の上下に使用する錘とモーターとを格納。埋め戻された水路の一部分は「松重閘門公園」として開放されています。
緑豊かな公園内には藤棚やベンチなども。公園の北側と南側との遊歩道は橋で結ばれていて、橋の上から真正面に尖塔を望むことができます。
夜間にはライトアップもされ、その姿は列車内からも確認できるそう。南側尖塔付近には桜の木が数本植えられているので、夜桜鑑賞を楽しむ方もいるようです。
ぼんやりと浮かび上がる美しき尖塔と夜桜。デートスポットとしても活用できそうですね。
隣接建造物は現役稼働中
中川運河東支線の岸辺には、現在も稼働中の松重ポンプ所があります。ここでは名古屋港から海水を取り入れている中川運河の水位調整のほか、運河の水を相対的に水質の悪い堀川へ放流し、堀川の水質改善の役目も果たしています。
2017年11月にはNHKの人気番組『ブラタモリ』で紹介され「東洋のパナマ運河」と呼ばれた松重閘門へは、名鉄「山王」駅から徒歩約6分。第1回目の「名古屋まちなみデザイン20選」にも選ばれたエキゾチックな尖塔が目印です。 

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松重閘門
place
愛知県名古屋市中川区山王
phone
0529722483
no image

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