学生だけに占領させるには勿体ない。東京・早稲田の個性派スポット


2018.06.01

トラベルjp 旅行ガイド

東京都新宿区北部にある早稲田。1882年、この地に東京専門学校(早稲田大学の前身)が設立されて以来、学生街として発展をし、現在は早稲田大学を中心に、学習院女子大学などの多くのキャンパスが集まる所として知られています。
学生向けの下宿、飲食店、書店が多く店を構える中で、最近は個性的なカルチャースポットも多数増えてきました。
知っているとちょっと自慢(?)。そんな早稲田スポットをご紹介しましょう。
やっぱり知りたい、早稲田大学の横顔
早稲田と言ったら、やっぱり早稲田大学。大隈重信が前身である専門学校を創設した事はあまりにも有名。
その早稲田大学の象徴とされているのが「大隈講堂」。1922年に大隈重信が逝去した記念に設立が決まり、1927年に竣工。2006年から2007年にかけて再生工事が行われて、同12月に重要文化財(建造物)に指定されました。
チューダー・ゴシック様式の講堂で、外観はストックホルム市庁舎(1923年竣工)の影響があるとも言われています。内部の天井には宇宙を表した楕円形の窓があり、太陽と月と9つの星をあしらった太陽系を表しているとの事。
大隈講堂の内部へは、キャンパス内のガイドツアーに参加する事で、見学が出来ます。
住所 東京都新宿区戸塚町1丁目104
キャンパス内にある芝生の広がる開放的な庭「大隈公園」は、誰でも自由に入れて寛ぐことの出来る場所。
池泉を中心にした日本庭園がある和洋折衷の庭園で、明治20年、大隈邸が築かれたと同時に完成。大正11年の大隈重信の没後は、その遺志によって早稲田大学に寄附され、大隈会館の庭園として活用されてきました。
天気のいい日は、学生たちが芝生に寝転んだり、OLがお弁当を食べたりと、和やかな風景が見られます。庭園の入口にはカフェもあるので、コーヒーをテイクアウトしてここで飲むのも良いでしょう。
大隈庭園へは早稲田大学側だけでなく、北側のリーガロイヤルホテル東京の1階ロビーからも入園が可能ですが、大学の長期休暇中には閉園となるのでご注意を。
住所 東京都新宿区戸塚町1丁目104
開園時間 4月~9月は9:00~17:00、10月~3月は9:00~16:30
大隈講堂の向かって右側にある、大隈記念タワー15階に「森の風」というレストランがあるをご存知でしょうか。ここが大学のキャンパス内だという事を、つい忘れてしまいそうなクラシカルで落ち着いた雰囲気のレストランです。
ランチやディナーを楽しむ事が出来、ディナーでは、ワインや本格的なグリル料理が頂けるというのも魅力。また、窓際のカウンター席は、学園が一望でき、天気のいい日は最高の眺めなので、ぜひ利用してみて下さい。
住所 東京都新宿区早稲田鶴巻516 早稲田大学 早稲田キャンパス26号館15F
TEL 03-5291-5620
営業時間 11:00~22:00(ランチ11:00~16:00/ディナー16:00~22:00)
定休日 土・日曜日
早稲田は、ジャパニーズカルチャーの宝庫
東京メトロ東西線早稲田駅を降りるとほぼ直ぐ、早稲田通りに面した所にあるのが、今や大人気の神社「穴八幡宮」。
商売繁盛や出世、開運に利益があるとされている、「一陽来復(いちようらいふく)」のお守りやお札。冬至の日から節分の日までの約1ヶ月半の期間に、境内で授与できる事で知られていますが、初日の冬至には、早稲田通りを片側車線封鎖し、更にDJポリスまで登場する程の人気。
しかしその期間以外は、地元密着型の神社故、落ち着いて参拝する事が出来、また毎年体育の日に開催される、都立戸山公園での早稲田流鏑馬を主催するなど、不動の人気を集めています。
住所 東京都新宿区西早稲田2丁目1-11
TEL 03-3203-7212
参拝時間 9:00~17:00
早稲田大学の北側に流れる神田川。その神田川沿いには嘗て、江戸から続く染色産業の一大集産地がありました。
元々は神田や浅草が染色業の盛んな場所だったのが、明治時代以降に水質が悪化に伴って上流の江戸川橋から落合にあたる地域へと移転。現在では新都心・新宿の数少ない地場産業として伝統の技を継承しています。
その中で、150年に亘る伝統を受け継ぐ染の老舗・富田染工芸が、都電・面影橋駅近くに、ミニ博物館「東京染ものがたり博物館」をオープンさせています。
こちらでは、東京染小紋と江戸更紗を中心に、染色の技法や作品を語り継ぎ、粋でモダンな感覚を織り込んだ工房活動を紹介。予約をすれば染の現場見学や、実際に染体験も可能です。
住所 東京都新宿区西早稲田3丁目6-14
電話 03-3987-0701
営業時間 10:00~12:00、13:00~16:00
定休日 土・日曜・祝日
約40年に渡り数寄屋や社寺建築などの日本伝統木造建築の施工管理に携わってきた館長が、伝統工法で建てようとする人や作り手の減少の危機的状態を懸念して、1人でも多くの人にその素晴らしさを知って貰おうと造られた博物館「木組み博物館」。
木組みとは、伝統木造建築において、木と木を頑丈に組み合わせる為に生み出された、日本が世界に誇る技術です。
館内は展示室が2つあって、第一展示室に様々な木組みの見本が展示されており、実際に手に取り、そのからくりを知る事が出来ます。
また、第二展示室には、屋根や鬼瓦、漆、錺金物などの日本建築の仕上げ技術を中心に展示。
日本の伝統建築技術の面白さを体感できる、ちょっとマニアックで、ユニークな博物館です。
住所 東京都新宿区西早稲田2丁目3-26 ホールエイト3階
電話 03-3209-0430
営業時間 10:00~16:00
定休日 金・土・日・月曜日(月1回土曜日営業)
文豪・夏目漱石ゆかりスポットも充実
夏目漱石が生まれ、亡くなるまでの9年間過ごしたのもこの早稲田。彼のゆかりの史跡がたくさんのが残っており、その足跡をたどるのもまた楽しいでしょう。
「早稲田」駅前の馬場下町交差点と若松町交差点を結ぶ約700mの坂道は、漱石の父・直克が命名した「夏目坂」で、坂を上り始めてすぐの場所には、生誕100年を記念に建てられた石碑があります。
夏目坂から東へ10分ほど。漱石が晩年の9年間を過ごした「漱石山房」の跡地に、漱石生誕150周年にあたる2017年に「新宿区立漱石山房記念館」がオープンしました。漱石を扱う本格的な記念館は日本初。
広くモダンな館内は全部で3フロア。1階は漱石に関する導入展示・山房の再現展示・カフェ・ミュージアムショップ。2階は漱石について詳しく紹介する展示室で、地下1階には漱石に関する資料を集めた図書室があります。
特に漱石山房を再現した展示室は、かなり本格的でリアル。また、展示室には、代表作の原稿や初版本などが展示されていて、大変興味深い内容になっています。
住所 新宿区早稲田南町7
TEL 03-3205-0209
開館時間 10:00~18:00
休館日 月曜日
観覧料(通常展) 一般300円、小・中学生100円
館内のあちこちに登場するのが、名作「吾輩は猫である」の黒猫。壁や通路などに道案内するかのように描かれています。
そして、館内の1階にある「CAFE SOSEKI」は、その黒猫をモチーフにし、漱石や文豪にちなんだお菓子・飲み物を提供しています。
コーヒーは宮内庁御用達「珠屋小林商店」協力のオリジナルブレンド。イギリス王室御用達ブランド「フォートナム&メイソン」、漱石が大好きだったという、銀座の老舗和菓子屋「空也」のもなかまであり、なかなか贅沢なカフェになっているのも面白い。
更に黒猫のモチーフのグッズなども豊富にあって、猫好きも足繁く通いたくなる場所です。
営業時間:10:00~17:30 

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穴八幡宮
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4.0

173件の口コミ
place
東京都新宿区西早稲田2-1-11
phone
0332037212
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no image
株式会社富田染工芸
place
東京都新宿区西早稲田3丁目6-14
phone
0339870701
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新宿区立漱石山房記念館
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東京都新宿区早稲田南町7
phone
0332050209
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早稲田大学
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東京都新宿区西早稲田1丁目6-1
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東京染ものがたり博物館
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3.5

8件の口コミ
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東京都新宿区西早稲田3-6-14
phone
0339870701
opening-hour
[午前]10:00-12:00[午後]13:00…
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