廃棄物処理場が幾何学アートに?札幌「モエレ沼公園」はイサム・ノグチの遺作


2018.05.10

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「モエレ沼公園」は札幌市の総合公園で、入場無料、駐車料金無料。誰もが気軽に楽しむことができますが、「大地の彫刻」とも称される芸術性、雄大さは世界に誇る特大スケール。
それもそのはず「モエレ沼公園」は世界的彫刻家イサム・ノグチの遺作。元は廃棄物処理場で270万トンものゴミの上に造られたという珍しい公園です。子供の遊び場としてはもちろん、大人も楽しめるアートスポット「モエレ沼公園」ご紹介します。
フォトジェニックなガラスのピラミッド“HIDAMARI”
23年もの年月をかけて創られたイサム・ノグチ最後の芸術作品でもある札幌「モエレ沼公園」。春は桜のお花見スポット、夏は水遊びや噴水が楽しめ、秋は紅葉、冬はクロスカントリーなどの雪遊びと一年を通じて遊べる札幌市民の憩いの公園です。
その規模は東京ドーム約40個分。今回は自然とアートが融合した札幌「モエレ沼公園」の主要な施設、幾何学形態をした特徴的なアートについて焦点を当てながらご紹介します。
まず最初にご紹介するのは、ガラスのピラミッド “HIDAMARI”。モエレ沼公園の中心的な施設です。
ガラスのピラミッドはフォトジェニックなスポットとしても人気。館内には、イサム・ノグチを映像や書籍で紹介するギャラリー、多目的スペース、フレンチレストラン、オリジナルグッズを販売するショップもあります。
「モエレ沼公園」には東、西、南と3つの車両用入口ゲートがありますが、シンボル的な施設でもあるガラスのピラミッドに最も便利な入口は大きな駐車場のある東入口ゲートです。
東入口ゲートにはレンタサイクル(4月29日~11月3日、有料)も。「モエレ沼公園」の外周は約3.7km。レンタサイクルで一周するのもおすすめです。
「モエレ沼公園」のガラスのピラミッドは、ルーブル美術館のピラミッドのオマージュともいわれていますが、その形は複雑。四角錐ではなく、三角面と四角錐、立方体が組み合わさっています。ピラミッドの内部は、青い空の色、緑の芝生など、外の景色をそのまま取り込んだような公園との一体感が楽しめます。
環境負荷配慮のため、館内の冷房システムに「雪冷房」をガラスのピラミッドに導入したり、ゴミ処理場の跡地を公園化したことなどから、「モエレ沼公園」は芸術性の高さだけでなく、自然環境保全の観点でも注目を浴びています。
雄大な自然×幾何学模様!「プレイマウンテン」がまるで古墳
白い一本の道が続く「プレイマウンテン」。イサム・ノグチの「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトの原点となった核となる作品です。この「プレイマウンテン」そのものが、そしてその山から望む景色が、“大地を彫刻する”というコンセプトと北海道の四季の美しさを同時に感じさせてくれます。
この山の上から南東側を見ると、モエレ沼公園最大の造形物である「モエレ山」、珊瑚で舗装された「モエレビーチ」、三角形に切り取られた水と石の広場「アクアプラザ」、幾何学模様に植えられた木々を望むことができます。
うーん、雄大!高さ30mとは思えない空間の広がり!爽やかな北海道の風が「気持ちいい~!」と声をあげたくなるスポットです。
「プレイマウンテン」の白い一本道の反対方向は、エジプト ギザにあるピラミッドさながら古代遺跡のような造形が。花崗岩を積み上げた階段があります。全部で99段。もちろん階段からも上り下りができます。
公園すべてが芸術作品
「プレイマウンテン」から西側方面を見下ろせば、また違った景色が。公園全体がアートであるというのも納得の造形です。
「プレイマウンテン」からはシンプルな銀色の三角形に見えた「テトラマウンド」。近くから見ると、かなりダイナミック。ステンレスの円柱は独特の輝きを放っています。
直径2mの巨大な円柱の表面は特殊な磨き方をしており、光線を浴びると輝きが多彩に変化するのだとか。
こちらは、コンサートや舞踊などのパフォーマンスの舞台として利用できる「ミュージックシェル」。観客が「プレイマウンテン」の石段に腰を掛けて舞台を楽しめるように作られていて、半球形の石の建物は反響板を兼ねています。
気分は鳥!「モエレ山」の頂きへ
次は標高62.4mのモエレ山に登ってみましょう。山頂に続くルートは全部で5つ。ゆっくり登っても10分ほど。こちらの階段ルートが一番直線的。山肌を回遊するかのように登る緩やかなルートもあります。
見える景色が違うため、登りと下りを違うルートで景色を楽しむのもおすすめです。
不燃ゴミと公共残土を積み上げ造成された人工の山である「モエレ山」。その美しい三角の形も、そこから見える景色もとってもクール!石狩平野を俯瞰でき、街と自然が同居する札幌のダイナミックな都市景観、ランドスケープアートの先駆けともいえる公園内の自然とアートの融合、その両方が楽しめます。
札幌市東区ではこのモエレ山が唯一の山。鳶などの鳥が風をうけて高く高くと昇っていく姿がよく見かけられます。公園内では風を感じなくても山頂では強く上昇気流を感じることも。
山頂は公園全体、札幌中心部を望むこともできる展望スポットになっています。
子供の遊び場で芸術鑑賞?遊具もアートな「モエレ沼公園」
モエレ沼公園にはイサム・ノグチがデザインした遊具が126基点在。上ったり、下りたり、潜ったり。どれもがアートに触れながら遊べる遊具です。そして子どもにとっての遊び場は、大人にとってアート鑑賞の場。
多くの遊具があるエリアは、約2,000本のサクラが植樹されている「サクラの森」。その中に、隠されるように7つの遊具エリアがあります。写真は円錐型のすべり台で、頂上から3方向へ滑り降りるような構造。今回は幾何学的な形が印象的なものをピックアップしましたが、カラフルでポップな遊具がたくさんありますよ。
最後に「海の噴水」をご紹介しましょう。公園の中央、円状に植栽されたカラマツ林に隠れるように設置されており、その直径は48m。ここでは“水の彫刻”が鑑賞できます。
高さ25mまで吹き上がった後、水面全体がうねりながら徐々に水が満ちていく様子は必見です。夜にはライトアップされ幻想的な雰囲気も加わります。(1日3~4回運転)
運転期間:2018年4月28日(土)~10月21日(日)予定
※悪天候の場合は運行を停止する場合があり
札幌市民がお花見やお散歩に訪れ、地域の子供たちが遊ぶ「モエレ沼公園」は景観まるごとが公共の彫刻。約189haのゴミ処理場跡地に点在する幾何学的なアートは、現代的でありながら、人間が古来から表現してきた根源的な造形を感じます。イサム・ノグチのデザインした「モエレ沼公園」で雄大な北海道アートを体験してみませんか? 

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モエレ沼公園
rating

4.5

832件の口コミ
place
北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
phone
0117901231
opening-hour
7:00-22:00(最終入場21:00)
ガラスのピラミッド
place
北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
phone
0117901231
opening-hour
9:00-17:00(時期により延長あ…

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