コウノトリ伝説のダイナミックな壁画も!埼玉「鴻神社」


2018.04.19

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埼玉県鴻巣市の鴻神社は、鴻巣宿総鎮守、コウノトリの神社として有名です。境内は氷川社(スサノウノミコト)や熊野社(ハヤタマノオノミコト)など五祭神を祀る神社。災難除け、厄除け、家内安全や、境内の三狐稲荷神社では良縁が得られ、悪縁を断つご利益もあります。本殿や境内には画家・梶山立志氏が描いたダイナミックな絵が架かり、とてもカラフルで強力なパワースポットです。鴻神社のコウノトリ伝説も併せてご紹介します。
静かな佇まいの鴻神社境内
鴻神社の一の鳥居、二の鳥居越しに望む本殿。大きな神社とは言えませんが、歴史や伝説に彩られた鴻巣宿総鎮守として崇敬されています。
本殿前の両脇にそびえたつのが樹齢500年を超える夫婦銀杏。左手が雄銀杏、右が雌銀杏です。夫婦円満や健康長寿の御神木。色彩に満ちて重厚な佇まいです。
左手の雄銀杏には注連縄もかけられています。
本殿内は息をのむセッティング!
本殿内に入るととてもカラフルな印象を受ける神社ですよ。つがいのコウノトリ、安産・子授けの御神体(写真右手)などが目に飛び込んできます。
メスのコウノトリはたまごを静かに温めています。
なにか天井からとてつもない気配を感じますよ。見上げてみて下さい。一部屋を覆い尽くすスケールの天井画。日本の神社でこんな経験をしたことがあるでしょうか?それほどの衝撃を受けるセッティングです。
ダイナミックに伝説に命を吹き込む、梶山立志氏の壁画
鴻神社境内では画家・梶山立志(かじやまたてし)によるダイナミックな壁画を見ることができます。本殿に入ると息を飲むスケールで、天井一面に架かっているのが、つがいのコウノトリ絵。仲睦まじく寄り添う様子が描かれています。圧倒的な大きさと美しい色彩をじっくりとご覧になって下さい。
本殿を正面にみて、手水舎の奥に架かっているのが狐の絵。境内には、天狐・地狐・人狐を祀る「三狐稲荷神社」があります。パワーがみなぎるきつねの絵をご堪能下さい。
本殿に隣接する集会室にはコウノトリ伝説の絵。コウノトリがこの地で「木の神」と呼ばれる大きな木に巣を作りたまごを産みました。すると大蛇が現れ、たまごを食べようとしました。そこでコウノトリが巣に戻り、大蛇と戦い追い払う伝説が壁一面に描かれています。
この絵柄では、コウノトリは全国を飛びまわったヤマトタケル、大蛇は土地の豪族と見立てることができます。コウノトリが大蛇を追い払った後、この地には災いがなくなり、平和な日々が続いたと伝えられています。そこで人々がその木の下にお宮をつくり、コウノトリのお宮「鴻の宮(こうのみや)」と名付けました。
いずれの絵も大胆な色彩、少しシュールなタッチで当地の伝説を大きな構図に描き込んでいます。
ヤマトタケルの死後、大きな白い鳥が飛んでいく様子が古事記や日本書紀に描かれています。白鳥(しろとり)はヤマトタケルの化身でコウノトリだと考えることができます。白鳥はあちこちに飛んで行き、白鳥陵がほうぼうに作られました。
一例として、ヤマトタケルノミコト(日本武尊)と草薙の剣が祀られる名古屋の熱田神宮北側には「白鳥古墳(しろとりこふん)」があり、この伝説を物語ります。又、天下の奇祭「はだか祭」が行われる愛知県稲沢市の尾張大国霊神社は、別名「国府宮(こうのみや)」と呼ばれます。このことからコウノトリのお宮「鴻の宮」は国府の宮(こうのみや)だったのではないか、ともいわれているのです。
境内のお社
本殿右手に鮮やかな色彩の鳥居の三狐稲荷神社が建っています。良縁や恋愛、就職など人間関係等を結び、悪縁・悪癖・悪い人間関係を断つご利益があります。
三狐稲荷神社と並んでいるのが「幸の宮弁財天」。1763年に祀られ、開運招福、金運将来、諸芸上達、女子力向上などにご利益があるパワースポット。
手水舎も色鮮やかです。赤い柵、ブルーののぼり、ぼやけた緑の屋根など印象に残る色合いです。
鴻ノ巣はコウノトリの街!
鴻巣市ではコウノトリを呼び戻そうと、NPOなどが河川敷の環境整備などを行っています。コウノトリ伝説やコウノトリのための環境整備の話題があり、JR鴻巣駅前ロータリーにはコウノトリのモニュメントができています。
梶山立志氏のダイナミックなコウノトリの絵も堪能できる鴻神社を訪れてみてはいかがでしょう。 

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鴻神社
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4.0

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埼玉県鴻巣市本宮町1-9
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0485427293
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