栃木県北にある黒磯公園は、那須高原の入り口に位置し毎年春になると見事な桜の名所として有名なのですが、なんと市街地の真ん中にありながら野草の群生地でもあります。赤紫の“カタクリの花”の群生の中に、真っ白い可憐な“アズマイチゲ”や“イチリンソウ”などの希少な野草たちとソメイヨシノや八重桜のほかに、日本に咲く多くの桜の交配原種でもある白いオオシマサクラの饗宴が、那須連山をバックに楽しめます。
圧巻！15000株を超える“カタクリ”の群生
栃木県北の桜の名所として有名な、黒磯公園には３００本を超す“ソメイヨシノ”を中心に八重桜やオオシマサクラなどが植栽されています。毎年4月の桜の開花シーズンには「さくら祭り」が開催され、満開の時期になると「夜桜ライトアップ」もあり、大勢の市民や観光客の楽しみの一つになっています。
昭和32年に開園した「黒磯公園」と隣接する那珂川沿いに「那珂川河畔公園」が整備されていて、その一帯には桜や水芭蕉をはじめ夏になると“蛍”が生息するスポットになっています。
黒磯公園には桜だけでなく、もう一つの見どころがあります。桜の時期と同じくして、公園北東側斜面が「カタクリの花」の群生になり見事な赤紫の花を咲かせてくれます。
サクラのシーズンとほぼ時期を同じくして、カタクリの花も3月下旬から4月の中旬に見頃を迎えます。場所は黒磯公園ふれあい橋螺旋階段を降りてすぐの公園北東側斜面で、約15.000株を超えるカタクリの花の群生地が見ごたえのある沢山の野草が姿を見せます。
カタクリの花群生地へ行くには、公園の桜並木を抜けた先にある「かたくり群生地」の看板を目印にして進みます。直ぐ下側に群生地へ通じる螺旋階段があります。
カタクリの中で一際目立つ白い可憐な“アズマイチゲ”の花
カタクリの花とほぼ同じ時期に、アズマイチゲやイチリンソウなどの純白の可愛らしい花も群生します。赤紫のカタクリの花とイチゲの花の饗宴は美しいですよ。
訪れる皆さんがインスタ映えする野草のシャッタースポットを狙っています。花の咲く時期に違いがありますが、ヤブレガサ・ヒメニラなども咲きますので、珍しい野草を探してみるのも楽しいですよ。
野草たちの保護のために、群生地に立ち入る事は出来ませんが、遊歩道からでも充分花を愛でる事が可能です。カメラやスマホで撮影する場合は、出来る限りローアングルがお奨めです。
カタクリの花やアズマイチゲは3月下旬から4月中旬が見頃です。
田園風景の中に沢山の草花が群生しています。
黒磯公園の北東側斜面に咲くカタクリの群生地は木道が整備されていて、足元を気にすることなく花を観賞する事ができます。ちょうど桜やカタクリの開花時期は田植えのシーズンと重なる頃ですので、のどかな田園風景も愉しめるかも知れません。
公園の斜面はカタクリの花と野草で、埋めつくされ見応えのある光景が広がっています。斜面と下の田んぼとの境には遊歩道が整備されています。
見逃せない桜の情報がもう一つ！カタクリの群生地から那珂川河畔公園に向かうと、清水池のほとりには、日本三大桜の一つ福島県三春町生まれの「滝桜の子桜」が植栽されています。まだ年月が経っていないので大きくはありませんが、年々立派に育ち綺麗な花を咲かせています。
ミズバショウも楽しめちゃう！河畔公園
公園のすぐ北側には、水生植物園がある那珂川河畔公園となっていますので、ミズバショウも見る事ができます。水芭蕉の群生地周辺も木道が整備されていますので、ぬかるみを気にすることなく、花のまわりを周回できます。
この水芭蕉の撮影は、カタクリの花の開花時期ですが、天候の寒暖差により、桜開花以前に終わってしまう事もありますので、ご了承ください。
《黒磯公園基本情報》
住所：栃木県那須塩原市桜町1-3
電話番号:0287-64-0099公園管理（シルバー人材センター黒磯事業所）
アクセス：JR黒磯駅から徒歩15分 東北自動車道那須ICから約10分
黒磯公園からは那須連山の雄大な景色が眺望できます
公園から螺旋階段(ふれあい橋）を下りて、直ぐ左手の黒磯公園斜面がカタクリの群生地で、真っ直ぐ進むと那珂川河畔公園になります。天気の良い日には那須連山が一望でき、那珂川の堤に植えられた桜と雄大な風景を愉しむ事が出来ます。
黒磯公園から那珂川河畔公園を巡る約3キロのハイキングコースもありますので、昼はカタクリの花を夜はライトアップされた夜桜を楽しんでみては如何でしょうか。
黒磯公園では毎年桜の開花の時期にあわせて、桜祭りが開催されます。2018年は4月7日（土）から22日（日）の期間で実施予定です。夜間のライトアップもありますので夜桜見物も楽しめます。
公園内には、家族連れで楽しめる芝生の広場や遊具広場もありますので、桜の下でお弁当や休憩に最適です。桜祭り期間中はフリーマーケットや屋台なども出店されます。
黒磯公園の桜は4月上旬から下旬が見頃となります。
那珂川河畔公園には、白いオオシマサクラもあります。日本に存在する桜の発祥は「野生の山桜」が原種で、桜の代表格「ソメイヨシノ」は江戸の昔に「エドヒガン」と「オオシマサクラ」の交配により誕生した品種と云われています。それより以前の時代には「山桜」が花見の主役でした。皆さんがご存じの「桜餅」は塩漬けされた、オオシマサクラの葉っぱでくるまれています。
《那珂川河畔公園基本情報》
住所：栃木県那須塩原市黒磯365-1
電話番号:0287-64-0099公園管理（シルバー人材センター黒磯事業所）
アクセス：JR黒磯駅から徒歩20分 東北自動車道那須ICから約8分
