長崎ぶらぶら“さるき旅”~坂の町を歩いて見つけるちょこっと名所


2018.03.21

トラベルjp 旅行ガイド

長崎は坂の町というイメージの通り、本当に坂が多く、坂を上ったり下りたりの連続です。でもその坂が織りなす風景が長崎の魅力!電車やバスを乗り継ぎながら、歩いて観光地を巡る途中には、沢山の隠れた名所がひしめいています。それはちょっとした小道や坂道だったり、地図には大きく載らないけど見つけて嬉しい発見だったり。今回は、王道の名所とちょこっと名所もご紹介しながらの“さるき旅”のご案内です。
「お諏訪さま」詣でに加えて、江戸時代の料亭建築の豪華な佇まいを堪能
長崎で有名なお祭りといえば、「長崎くんち」を思い浮かべる方も多いかと。その「長崎くんち」では、旧市街の踊町が様々な出し物を奉納します。写真の階段と鳥居の上に鎮座する「お諏訪さま」へ奉納されるのです。
お諏訪さまと親しみを込めて呼ばれるこの神社は、正式には「鎮西大社 諏訪神社」といいます。「長崎くんち」の際には、長い階段に腰掛けた見物客の歓声と熱気がこの長崎の氏神様お諏訪さまを包みます。ご利益は、縁結び、厄除け、海上守護。近くには、長崎公園や長崎歴史文化博物館もありますので、お出かけになってみてくださいね。
ちなみに「さるく」とは、長崎の方言で“ぶらぶら歩く”の意味。
<諏訪大社の基本情報>
住所:長崎県長崎市上西山町18-15
電話番号:095-824-0445
アクセス:「諏訪神社前」電停から徒歩5分
写真は、料亭・富貴楼(ふうきろう)です。江戸時代から続いた老舗の料亭。岩崎弥太郎やグラバーなどが来亭しました。「富貴楼」という名前も伊藤博文により名付けられ、正真正銘歴史を刻んだ料亭。老舗らしい品格と存在感ある建物は、平成19(2007)年に登録有形文化財に登録されました。
富貴楼では、長崎の伝統料理である卓袱料理などを味わえましたが、平成29(2017)年6月10日で休業しました。素晴らしい文化財ですので、何等かの形で保存され維持されると良いですよね。
<富貴楼の基本情報>
住所:長崎県長崎市上西山町5-4
電話番号:095-822-0253
アクセス:「諏訪神社前」電停から徒歩約3分
なんだか秘密の通り道みたいでワクワクする写真の道。この道は、富貴亭前の道(西山通り)から、富貴亭の裏山の松森天満宮の境内へ上る階段にあります。
坂本龍馬も通った若宮稲荷神社から「龍馬のぶーつ像」まで
写真は、伊良林という昔ながらの古い家が密集する地域にある石づくりの鳥居。この先には長い若宮稲荷神社の赤鳥居が続きます。
この近くには、坂本龍馬も通った「藤屋」という料亭がありました。現在は個人宅になっているため立ち入りは禁じられていますが、説明板がありますよ。慶応元(1865)年には西洋料理屋になり、あのトーマス・グラバーも通ったといわれています。
石の鳥居をくぐり、狭くて急な階段を龍馬も駆け上ったのでしょうか・・・。
赤い鳥居が連なり、お稲荷さんらしい風情ですよね。若宮稲荷神社のすぐそばには、亀山社中記念館や亀山社中資料展示場がありますので、少々キツイですが頑張って上りましょう。
若宮稲荷神社には、龍馬のお守りもありますよ。
<若宮稲荷神社の基本情報>
住所:長崎県長崎市伊良林2-10-2
電話番号:095-822-5270
アクセス:「新大工町」電停または(バス停)から徒歩約12分
若宮稲荷神社、亀山社中記念館、亀山社中資料展示場を見学されたら、ぜひこの「龍馬のぶーつ像」で記念撮影を。龍馬や海援隊の一員になった気分で、長崎の町を一望しながらパチリ!決まってますよね。
<龍馬のぶーつ像の基本情報>
住所:長崎県長崎市伊良林2-5-11
アクセス:「公会堂前」電停より徒歩20分
亀山社中記念館から寺町へ~龍馬やその仲間たちに会えるかも
亀山社中記念館の周辺にも民家がありますが、そこから今度は寺町へと降りる階段脇にも住宅が立ち並びます。場所によっては墓所もあります。階段となだらかな坂道がセットになった、足を鍛えるにはもってこいの道。
亀山社中の一員だった近藤長次郎の絵が描かれた板。近藤長次郎は、龍馬のドラマなどでもたびたび登場する龍馬の友人です。「饅頭屋の長次郎」と呼ばれた元商人でした。
その最期は悲劇的なものでしたが、今は長崎・晧台寺(こうだいじ)にある豪商小曽根家の墓の一角にひっそりと眠っています。
この案内板によると亀山社中まであと100m!もうひと頑張りです。長次郎や陸奥宗光、龍馬など社中の面々はきっとこんな道をも難なく駆け上がったことでしょう。
「龍馬通り」と名付けられた立派な道。お寺の塀に挟まれた道で、これを上っていけば「風頭公園」や「亀山社中記念館」へと行くことができます。寺は坂の下に位置しており、その後ろにお墓と民家があります。歴史的偉人のお墓も、菩提寺が分かれば広大な墓所のどこかにありますので、お参りする際にはお寺の方に確認して行かれるのが無難です。
その他にも「幣振坂」という坂道も、寺町から風頭公園に向かう坂にありますので、歩いてみてはいかがでしょう。
丸山芸者が粋に歩いた道もぶらぶら散歩
丸山本通りを望む風景。この階段を下りてまっすぐ進むと左手に「長崎検番」があり、さらに進んで左に「史跡料亭花月」があります。この階段の傍に昔の丸山本通りの写真がありますので、見比べてみてください。当時の賑わいがよく分かります。写真の右側一体が料亭「青柳」です。
<料亭青柳の基本情報>
住所:長崎県長崎市丸山町7-21
電話番号:095-823-2281
アクセス:「思案橋」電停から徒歩3分
路地裏も狭いですが、幾時代をも経てきた貫禄が・・・。
鎖国時代に、出島にあったオランダ商館への出入りが許されていた丸山の遊女たちが通った道。そこから「丸山オランダ坂」と名付けられました。この坂の前は電車通りで、この坂を上って右に行くと料亭「青柳」にたどり着きます。
オランダ坂から小曽根乾堂別宅まで
写真の急こう配の坂道は、有名なオランダ坂です。活水女子大学や孔子廟付近ですので、ぜひ一度は歩いてみてくださいね。
それにしても凄いこう配ですよね・・・。ここを毎日登ったり降りたりしたらかなりの健脚になれそうですね。
写真の坂道は、坂本龍馬にゆかりの場所へといざなってくれる坂道です。町名は「小曽根町」。この町名に覚えはありませんか?坂本龍馬がお好きな方なら、小説やドラマの中でこの名前を見聞きした方もおられるのでは?そう!坂本龍馬やその仲間たちを支援してくれた豪商・小曽根乾堂(1828-1885)に関係あるのです。
小曽根乾堂海岸の土地を購入し、埋め立てて外国人居留地にしたことから、「小曽根町」と名付けられたのです。
今は公園になっていますが、この周辺に小曽根邸がありました。ここには、龍馬の妻・お龍も住んでいました。龍馬が歩いたり、顔を洗ったかもしれない井戸の跡もありますよ。お龍は月琴を乾堂の娘キクに習ったのはこの地でした。
ちなみに乾堂の弟・英四郎宅(万才町・長崎地方法務局付近)は、海援隊の活動拠点になりました。
<小曽根乾堂邸宅跡・小曽根公園の基本情報>
住所:長崎県長崎市小曽根町1
アクセス:長崎バス30番又は40番系統乗車「小曽根」バス停から徒歩約2分 

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料亭 青柳
place
長崎県長崎市丸山町7-21
phone
0958232281
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no image
鎮西大社 諏訪神社
place
長崎県長崎市上西山町18-15
phone
0958240445
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オランダ坂
place
長崎県長崎市東山手町
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龍馬通り
place
長崎県長崎市寺町-風頭町
phone
0958228888
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長崎市亀山社中記念館
rating

3.5

220件の口コミ
place
長崎県長崎市伊良林2-7-24
phone
0958233400
opening-hour
9:00-17:00(最終入館は16:45)
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若宮稲荷神社
place
長崎県長崎市伊良林2-10-2
phone
0958225270
opening-hour
24時間
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