江戸・東京の歴史文化と冬の野鳥に出会う「小金井公園」へ


2017.11.10

LINEトラベルjp 旅行ガイド

東京都小金井市をメインとして小平市・西東京市・武蔵野市の4つの市にまたがる広大な小金井公園。春のサクラの名所として名高いですが、晩秋から春先は冬の小鳥の楽園となり、多くのバードウォッチャーが集まります。さらに見逃せないのが、江戸時代から近代にかけての東京界隈の家屋や施設などを移築し、江戸~東京文化をぎゅっと凝集させた「江戸東京たてもの園」。自然と文化の両面から、小金井公園の魅力を探ってみましょう。
武蔵野の自然あふれる公園 小金井公園ってどんな場所?
小金井公園はその名の通り、小金井市の北部に広がる同市を代表する公園です。大きな芝生広場が広がるほぼ平坦な公園で、自然公園と運動・アクティビティの場としての両面を併せ持っています。
休日ともなれば、寒い冬場であってもこの通り。レジャーシートやテントを持参してピクニックを楽しむ親子連れもいれば、スポーツを楽しむ人たちも! 小金井公園にはサイクリングコースやランニングコースのほか、有料のテニスコートや野球場、ゲートボール場やアーチェリー場まである充実ぶりです。
これだけ賑わっていると、本当に野鳥が来るの?と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。しかしご安心あれ。園内に植栽されたたくさんの樹木には、冬ならではの多彩な小鳥が飛来します。(詳しくは後述)
公園の最北端付近には、写真のようなそこそこ広い池があります。冬場になるとマガモなどを始めとして、遠い北国から渡ってきたカモたちが浮かんでいる姿をよく見かけます。池の周囲はフェンスに囲まれていて岸辺に近づくことはできませんが、池までの距離はそれほど離れているわけではないので、ズーム可能なデジタルカメラや双眼鏡などがあれば気軽にバードウォッチングを楽しめるでしょう。
柵に覆われた写真の森は、バードサンクチュアリとして立入が禁止されているエリアです。言わば鳥を中心とした野生の生きものたちのための楽園であり、冬場に鳥を探したいのであれば間違いなく最適なスポット。日々、三脚を担いだバードウォッチャーが多数訪れ、柵の外側から必死に鳥を探しています。
広いサンクチュアリの内、目で見える範囲はほんの一部分ではありますが、それでも結構な数の野鳥が観察できることでしょう。後述のイカルを中心とした小鳥のほか、猛禽類や大型のキツツキなどのちょっと珍しい鳥が見られるかも?
冬の小金井公園は、野鳥の楽園!
小金井公園には冬になると様々な小鳥が飛来します。その代表ともいうべき種が、写真のイカル。鮮やかな黄色の大きなクチバシが特徴で、大きさはスズメよりも一回り大きい鳥です。大きなクチバシはとても丈夫で、硬い木の実でも簡単に噛み砕いて食べることができます。
イカルは、主にバードサンクチュアリに群れで姿を現します。集団で木の実を食べる際にはバリボリと派手な咀嚼音が響くほどです。写真のように木の枝に掴まっていることが多いですが、まれに地面に降りて落ちた実や種を食べていることもあります。
写真の鳥はアトリといい、上記のイカルと同じ科(アトリ科)に属します。モヒカンかリーゼントを髣髴とさせる頭頂部の逆立った毛が特徴。イカル同様に集団で行動することが多く、年によって差はありますが、小金井公園を中心とした西東京の公園では割とコンスタントに見られる冬鳥です。
顔も色もイカルとは大分違うように見えますが、同じ科に属するだけあってクチバシは硬くて丈夫。やはり木の枝や地面で数羽~十数羽の群れで実や種を食べている姿をよく見かけます。
上記の公園北端の池にて、枝に止まるカワセミです。最近では都心のお堀などでも姿を見かけるようになりましたね。小金井公園でももちろん健在。水面を見下ろせるような枝や手すり、水辺の岩などを足場として、魚やザリガニなどを狙います。
数百年にわたる東京の歴史が、ここにあります
小金井公園の見所として忘れてはいけないのが、園内の北西に位置する江戸東京たてもの園。約7haという広い敷地に、その名の通り江戸の昔から現代に至るまでの様々な東京の建物を展示している屋外の博物館です。江戸文化の始まりから、開国、近代化、あるいは大震災や戦争、そして文化の変遷などを経て、生まれては消えていった建築物や文化は数知れず……それらを末永く未来まで伝え続けていくために、その時代を象徴する建物やモニュメントなどを移築・復元しているのです。
写真は、モダニズム建築の先駆者といわれる建築家 堀口捨己が最初に設計を手がけた住宅「小出邸」。このほかにも、古今の貴重な建築物が随所に見られます。
皆さんも、東京の歴史を辿る散策を存分にお楽しみください。
こちらは江戸時代に建築された建物。鎖国で有名な三大将軍 徳川家光公の側室が祀られている霊廟です。雑木に囲まれたスペースに静かに佇むその姿は、華やかな装飾ながらもどこか落ち着いた佇まいを見せます。
全体的に近代の建物が多めの江戸東京たてもの園において、異質ともいえるのが茅葺き屋根のこの綱島邸。完成したのは1700年代の江戸中期とされており、園内でもとりわけ古い建物とされています。
農家らしく農具が展示されているほか、敷地内にはサクラを始めとした花の美しい樹木や、小さな畑や井戸などの里山風情を醸し出すコンテンツがたくさん。のどかな雰囲気に包まれていると、時が過ぎるのをつい忘れてしまいそうです。
懐かしい街角風景もたくさん!
江戸東京たてもの園の南東に足を運ぶと、一際目を惹く黄色い車両が。かつて「ちんちん電車」と呼ばれて東京都民に親しまれた路面電車の旧車体です。2017年10月時点では、運行している東京の路面電車といえば都電荒川線ぐらいのものですが、明治時代以降長きに渡って貴重な交通手段として都民の生活を支えてきました。
ここで保存されているのは7500型といわれ、1960年代に生まれたもの。比較的新しいので、実際に走る姿を見た方もいらっしゃるのではないでしょうか?
都電のすぐ傍には、昭和の香り漂う町並み「下町中通り」が。
銭湯や雑貨店、昔ながらの土管などが積まれた空き地、昔ながらの木造民家……戦後から現代へと向かう高度経済成長期の東京の下町風景が再現されています。ノスタルジックな雰囲気に心打たれますね。
また、この通りには伝統の武蔵野うどんを食べられる食事処があります。昼食や休憩などにご利用ください。
園内にある昔ながらの駄菓子屋さんでは、実際にお菓子を買うことができます。その昔、学校帰りの子供たちがお小遣いを片手に並んだだろう、屋台タイプのお店。お手頃価格なので、つい買い込んでしまいそう?
<江戸東京たてもの園の基本情報>
住所:東京都小金井市桜町3-7-1(都立小金井公園内)
電話番号:042-388-3300(代表)
アクセス:JR「武蔵小金井駅」北口よりバス5分、または西武新宿線「花小金井」駅よりバス5分
そして、季節は春へと移りゆく……
Webサイトなどでも頻繁に案内されていますが、小金井公園は東京都の公園の中でも有数のサクラの名所です。園内に植栽されているサクラは、王道のソメイヨシノを始めとして、ヤマザクラやサトザクラなど多岐にわたり、全部で約1,700本に及ぶとか。中でも「桜の園」には400本以上のサクラがまとまって植栽されており、お花見には最適です。
3月なのでまだ花は咲いていませんが、これはオオシマザクラの巨木です。小金井公園のサクラの中でも有数の大樹であり、高さは約13メートル、幹周り3.6メートル、傘状の枝張りは約20メートルにまで及びます。
開花期は4月上旬。木のサイズが巨大なだけに満開期の美しさとインパクトは圧巻です。維持管理を務める「小金井公園桜守の会」の懇切丁寧な世話により、毎年多くの来園者を喜ばせています。
上記の綱島家内には畑や庭があり、サクラを軸として季節の花を楽しめます。2月末くらいからクリスマスローズが開花し、その他にも菜の花などが多く見られます。決して洗練されたデザインではないながらもどこか気持ちがほっこりとする植物景観は、まさに「里庭」と呼ぶにふさわしいでしょう。 

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小金井公園
rating

4.0

161件の口コミ
place
東京都小金井市関野町1-13-1
phone
0423855611
opening-hour
常時開園

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