”天空の地獄”真っ赤な血ノ池に火山ガス!富山・室堂


2017.10.16

LINEトラベルjp 旅行ガイド

山岳交通ルート「立山黒部アルペンルート」の最高所で日本最高所の温泉を擁す富山県立山町の室堂(標高2450m)。ここは火口跡を擁す大平原で立山の登山基地なのですが、池面が真っ赤な「血ノ池」や至る所から火山ガスが噴出する「地獄谷」があり、立山山岳宗教の「立山地獄」でもあります。特に10月後半は周辺が赤茶けて荒涼とした景観になり、雲が頭上に低く垂れ込める日も出てきます。その「天空の地獄」をご覧あれ。
女性専用の地獄とは
室堂(室堂平)にある「日本最高所」は温泉(地獄谷を源泉とする温泉)だけでなく、車道トンネル(立山トンネル)とホテル(ホテル立山)も日本一高い場所にあり、室堂は名実共に「日本最高所の観光地」と言えるでしょう。
見渡す限りの大平原で満天の星空を仰ぐこともできますが、10月、寒気が入ると様相は一変し、降雪もあります。10月後半になると、紅葉の赤い山肌は茶褐色や灰色へと変わり、雲が周囲の山の中腹まで下りてくる日もあります。
室堂には池がいくつか点在していますが、その殆どは火山の爆裂火口跡。最大のものはみくりが池温泉側のみくりが池で、面積は12,000平方メートルにも及びますが、広角レンズでないと全景は捉えられません。
みどりが池であれば広角レンズでなくとも全景を捉えることができます。鏡面のように周辺の山を映し出す様はフォトジェニック。
西のホテル立山と東の室堂山荘を起点にして、各火口跡の池を巡って北の雷鳥平まで回遊するコースが整備されています。軽いウォーキング程度で回れますが、10月中旬以降は冬の寒さ(当日の気温にもよる)で、耳当てをしていないと耳に激痛が走ります。ハイキングや登山では、収納式耳当て付帽子が便利。
みどりが池の南やエンマ台等には展望所があり、平原を見渡すことができますが、みくりが池とリンドウ池に挟まれた窪地には、池面が真っ赤な群集池「血ノ池」が不気味な表情を見せています。池が赤く見えるのは酸化鉄を多く含有しているからですが、紅葉時期を過ぎた晩秋には周辺の景観から、更に赤く染まったように見え、あの世の地獄を彷彿させます。この池は「立山地獄」の一つ「血ノ池地獄」なのです。
平安時代末期の「本朝法華験記」や「今昔物語集」には、日本のあらゆる罪ある者は立山地獄に堕ちる旨、記されています。立山地獄は八大地獄に各16の別所地獄等を合わせて136の地獄があるとされ、「血ノ池地獄」はその一つ。
この地獄は「女性専用」。それは、女性は生前、月経や出産で不浄を行い、その血で穢れた衣類を川で洗濯し、その川の水やそれを使用した野菜、飲んだ魚等を神仏に供えるからです。死後、血の池地獄に落ち、毎日鬼に池の血を飲まされると言います。
「この世の地獄」とはこのこと
室堂は周囲を三千メートル級峰・立山三山(立山、別山、浄土山)から伸びる馬蹄型尾根に囲まれており、雲の下の山肌も圧倒的な迫力で迫ってきます。室堂を基点に三山を回遊するコースも整備されています。
エンマ台展望台の北西には、まるで石灰鉱山のような異様な光景が広がっています。ここが室堂の各温泉の源泉となる地獄谷です。
地獄谷の各所には硫気孔が開口しており、ガスを噴出させています。ここが立山地獄のクライマックスで「鍛冶屋地獄」や「紺屋地獄」、「団子屋地獄」等の職業別地獄を擁していますが、その光景はまさにこの世の地獄。
尚、2017年現在は噴出ガスの有毒濃度が高まっていることから、立入制限エリアがあります。
地獄に堕ちても景色は楽しむ
地獄谷には奇岩怪石の岩塔もあり、その側からもガスが噴き出しており、賽の河原を彷彿させます。
立山黒部アルペンルートの内、専用交通機関である立山ロープウェイの西の基点・大観峰(2316m)と東の基点・黒部平(1828m)は展望所となっており、双方共、後立山連峰から穂高岳、槍ヶ岳まで一望できますが、室堂に雲が低く垂れ込めている日は、遠景が雲に覆われます。
黒部平からはロープウェイ越しの立山山系が絵になりますが、黒部湖も望見することができます。 

立山黒部アルペンルート
place
富山県中新川郡立山町
phone
0764322819
opening-hour
各交通機関による
立山室堂
place
富山県中新川郡立山町芦峅寺室堂平
phone
0764631228
opening-hour
9:00-17:00
地獄谷
place
富山県中新川郡立山町芦峅寺
phone
0764621001
no image

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