京都×畳×草間彌生!「フォーエバー現代美術館 祇園・京都」って一体何者?


2018.03.16

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草間彌生さんの作品を集めた「フォーエバー現代美術館 祇園・京都」。京都・祇園甲部歌舞練場内、八坂倶楽部の畳敷きの部屋に作品を展示している、特徴ある美術館です。
2018年3月10日から4月30日までは祇園甲部歌舞会との共催で「都をどり特別展 祇園・花の宴 草間彌生・花の間展」が開催されています。
大規模な草間彌生コレクションが、秋田から京都へ
フォーエバー現代美術館の代表者は、穂積恒氏。秋田県で病院や介護施設を経営している医師であり、草間彌生作品の世界的なコレクターでもあります。コレクションは約400点に及び、版画作品に至っては全作品の95%にあたる352点を収蔵しているというから驚きです。
穂積氏は、2006年には秋田にフォーエバー現代美術館(2009年閉館)を、2011年には同じく秋田にギャラリー併設の介護施設を建設し、秋田に現代美術のアート空間を提供してきました。
そして2017年6月、そのコレクションが伝統文化の息づく京都へやってきたのです。場所は建仁寺のすぐ近く。祇園甲部歌舞練場内にある八坂倶楽部が「フォーエバー現代美術館 祇園・京都」となっています。
歌舞練場の隣にある野外作品「南瓜」(2007年)は、入館しなくても見ることができます。通りすがりにこの南瓜を見つけ、美術館ができていることに気づく京都民も多いようです。
なお、こちらは2017年2~5月にかけて東京の国立新美術館で行われた草間彌生展「わが永遠の魂」にも貸し出されたもので、フォーエバー現代美術館を象徴する作品のひとつです。
館内は廊下の赤に花街で使われていた色を再現した青い壁と、鮮やかなコントラスト。ひとつひとつの作品だけでなく、この美術館自体もひとつのアート作品のようです。
そして、こちらの美術館の最大の特徴は畳敷きであること。混雑していなければ畳に座っての鑑賞もできるため、作品が少し低い位置に展示されています。靴を脱いで入館しますので、素足で訪問する方は靴下を持参されると良いでしょう。
一部は撮影OK!常設展で草間彌生の軌跡を知る
入口から入ってすぐ、第1展示室で来場者を迎えるのは、壁一面を覆うように展示されている「黄樹」(1992年)。横幅が390㎝もある大作です。左側は「雑草」(1996年)で、こちらも横291㎝という大きな作品。いずれも、1990年代の代表作です。
※この展示室は、撮影可能です。
第2展示室と第3展示室は、ニューヨーク時代から現代までの作品群(写真は第3展示室)。百科事典を切り抜いた写真をコラージュした作品などもあるので、有名なカボチャや水玉以外の草間ワールドにもじっくり触れることができます。
また、前回の企画展「My Soul Forever」とは展示のレイアウトが少し変わっていますので、リピーターの方も新鮮な気持ちで鑑賞できるでしょう。
2階の第4展示室は企画展ですが、舞台に展示されている「私の魂を乗せてゆくボート」(1989年)は常設。既成の手漕ぎボートに、水玉模様の布製の突起物を貼り付けた作品です。
魂を乗せるためのボートが無数の水玉で覆われていることは、草間彌生氏の世界観を象徴しているように感じますね。色も形も派手でありながら、なぜか静けさを感じる作品です。
※この作品は、撮影可能です。
2階は企画展「草間彌生・花の間展」
2018年3月10日から4月30日までは祇園甲部歌舞会との共催で「都をどり特別展 祇園・花の宴 草間彌生・花の間展」が開催されています。
祇園甲部歌舞会が主催しているのは「祇園・花の宴」。八坂倶楽部内にある八坂ホールの2階で、祇園の花街を撮り続けてきた溝縁ひろしさんの写真展や都をどり衣裳展などを行っています。
都をどりが始まる4月1日からは、京都の芸舞妓さんによる京舞の披露や「京名物 百味会」の協力による特製弁当も始まります。
京舞は11時30分・13時・14時30分・16時・17時の5回、各15分。追加料金なしで見ることができ、希望者は芸舞妓さんと記念撮影することもできます(記念撮影は整理券制で、別途500円)。
特製弁当(3000円)は数量限定の予約制。料亭の味をいただける贅沢な京ランチ、ぜひ楽しんでください。
一方、フォーエバー現代美術館が主催しているのは「草間彌生・花の間展」。2階の第4展示室を「花の間」とし、花をモチーフにした作品が47点集められています。
これらの花は、どれも雄しべが強調されているのが特徴。実物の花に似ている作品もありますが、どれも草間彌生さんの想像の世界の産物なのだそうです。
なお、展示作品は前回の企画展「My Soul Forever」から約30点入れ替わっており、新たな展示作品の多くはこの「花の間」に集まっています。
着物で訪れたくなる、四季折々の純日本庭園
館内には縁側があり、庭を眺められる休憩スペースになっています。座布団は建仁寺でも使われている座禅用なので、座禅を体験することもできます。
春は桜、夏は眩い緑、秋は紅葉と、表情を変えた美しさを見せてくれる庭。季節ごと訪れたくなる美術館です。
縁側にはスリッパが用意されていますので、八坂倶楽部を眺めながら庭を散策することもできます。この伝統建築の中に草間彌生作品が並んでいるとは、夢のような贅沢!
庭は自由に撮影できますので、着物で訪れて記念撮影するのもいいですね。暑い季節には、番傘も用意されています。
アイデアに脱帽!フォトジェニックな草間彌生スイーツ
畳敷きの和室から一転、併設のカフェ「KYOTO GION MUSEUM CAFE(キョウト ギオン ミュージアムカフェ)」は、ハワイアンな雰囲気。大阪のカフェ「NORTHSHORE(ノースショア)」がプロデュースしているお店です。
日替わりの「草間彌生ランチセット」は、生野菜たっぷりのメインに玄米ごはん、スープ、デザート、ドリンク。トッピングにあしらわれているマイクロトマトが、水玉を思わせます。
白玉とレッドカラント(ベリーの一種)で水玉を表現したあんみつは、食べるのがもったいなくなるキュートさ。下には角切りのフルーツとあんこが隠れています。レッドカラントを手に入れて、おうちで再現してみてはいかがでしょうか。
さて、京都に突如現れたフォーエバー現代美術館ですが、八坂倶楽部は築100年を超える古い建物。一般的な美術館や博物館のように、半永久的にそこにあるとは限りません。ひとまず1~2年は大丈夫だろうとのことですが、数年先はどこへ行くかもわからない美術館でもあります。
「行きたい!」と思ったら、善は急げで計画を立ててくださいね。 

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