後で知ったら後の祭り!京都八坂神社祇園祭り「後祭」


2017.06.25

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2016年、ユネスコの無形文化遺産に日本の「山・鉾・屋台行事」33件が登録されました。このなかの1つが「京都祇園祭の山鉾行事」です。京都の祇園祭は大きく分けて前祭と後祭があります。今回ご紹介する「後祭」は、前祭と違い露店や歩行者天国はありませんが、代わりに観光客も少なくゆっくりのんびりと祇園祭を楽しむことができます。山鉾一つ一つの特徴を観たい方や、山鉾巡行ををじっくりと楽しみたい方にオススメです!
オハケ清祓式
京都の祇園祭は、八坂神社で7月1~31日まで1か月間ぶっ通しで行われる祭りです。一番有名なのは7月14~17日に行われる「前祭(さきまつり)」ですが、今回は注目されることが少ない7月21~24日に行われる「後祭(あとまつり)」を紹介いたします。後祭(あとまつり)とは、お分かりの通り慣用句の「後の祭り」の語源です。
前祭(さきまつり)に比べてあまり注目されることが少ない祭りですが、その行事の多さは圧巻です。
祭りの中心である八坂神社からちょっと離れた場所にあり、アーケード商店街のど真ん中に位置するのが、八坂神社又旅社です。又旅社は、祇園祭の起源である御霊会の行われていた神泉苑の南端にあたります。今では商店街のなかに鎮座していますが、かつては神泉苑の中にあった祠だといわれています。又旅社は明治6年に村社格になり、明治39年に村社を廃して八坂神社の境外末社になったそうです。
又旅社で祇園祭期間中に行われるのが、7月23日の14時から開催されるオハケ清祓式です。オハケ清祓式とは、依り代を立てて修祓をすることです。オハケとは神社の前に立てられる三本の御幣。この御幣は、祇園祭で旅に出ている素戔嗚尊・櫛稲田姫命・八柱御子神という三神の依り代という位置付けです。翌日24日の還幸祭で三柱を乗せた神輿が通過するときにこの依り代で休憩します。神々の休憩所を造るという行事がオハケ清祓式なんですね。
後祭の宵山行事
宵山行事は、21~23日に行われています。各山鉾を所有する町ごとに、山鉾を展示し、装飾品や人形などを間近で見るチャンスです。それぞれの山鉾ではオリジナルの御朱印や手ぬぐい、粽などが販売しています。近年はデジタル御朱印という変わった御朱印もありますので試してみてはいかがでしょうか?各山鉾の特徴を一つ一つ見ることができるので、後祭の山鉾に対して詳しくなれます。
尚、21~23日で展示されている山鉾は南観音山・大船鉾・北観音山・鯉山・浄妙山・黒主山・役行者山・鈴鹿山・八幡山・橋弁慶山の10基に加え、休山となっている鷹山です。
※写真は黒主山
鉾の中には実際に乗ることができるものもあり、楽しい気分にさせてもらえます。祇園祭で実際に運行されている鉾に乗れる貴重な体験です。
※写真は南観音山
宵山では実際に山鉾に飾られている豪華な装飾を間近で見ることができます。トロイア戦争をモデルとしたタペストリー(鯉山)や、ラクダとピラミッドをあしらったタペストリー(浄妙山)などがあり、近くで見ると「本当に神社の祭りなの!?」と思うことがたくさん。これも京都が古い歴史を持ち、シルクロードを渡ってきた宝が現在も使われている事を物語っています。
※写真は浄妙山
後祭の巡行の前夜の楽しみ方
7月23日20時30分頃から行われるのが日和神楽という行事です。日和神楽は北観音山や南観音山などのお囃子がある山鉾の町が、祇園囃子を奏でながら八坂神社御旅所に行き、お囃子を奉納して、翌日の晴天や山鉾巡行の無事を願います。京都の人たちは、この囃子の音色を聞きながらお酒を飲むことに趣きを感じるという事もいわれています。
7月21~23日の間は毎日灯されている駒形提灯ですが、23日の宵山は翌日が巡行のため特別な空気があります。翌日巡行される山鉾10基すべてに明かりが灯され、祇園囃子が奏でられます。山鉾の夜の競演は23日で最後になります。お見逃しのないように…。
7月24日23時頃から行われるのが、南観音山あばれ観音です。南観音山では日和神楽が終わった後に行われます。南観音山の楊柳観音を黄色の布で台座にグルグルにしばりつけて、上へ下へ右へ左へ!観音様をもみくちゃにします。この状態でで町内を3周走り回ります。普通の神輿とは違う迫力があります。
山鉾巡行&花傘巡行
7月24日の9時30分頃から後祭の山鉾10基が烏丸御池から巡行します。見どころはたくさんありますが、なんと言っても大船鉾を見ることを忘れてはいけません。この大船鉾は2014年に150年ぶりに復活した鉾になります。1864年の「蛤御門の変」で焼失して以来巡行に参加していなかったのですが、ここ数年で見られるようになった新しい鉾です。後祭の山鉾巡行で一番の名物ですので注目してみてくださいね。
7月24日10時頃から傘鉾などが巡行する花傘巡行が行われます。そして花傘巡行後、舞踊を披露します。花傘巡行は1966年に後祭が先祭に合流し、後祭の山鉾巡行が消滅したために始まりました。現在は2014年の先祭と後祭の再分離を経て、後祭の山鉾巡行と同時に行われるようになりました。山鉾巡行とは違ってとても煌びやかで色彩豊かなのが特徴です。山鉾巡行とはちょっとだけコースが違いますのでチェックを忘れずに!
花傘巡行の中でひときわ目を引く踊りがあります。それが「鷺舞」です。独特な格好をしていますがふざけているわけではありません。500年以上の歴史を有する伝統的な舞です。全国に分布する鷺舞ですが、この後祭で披露される八坂神社の鷺舞が本家本元とされています。
還幸祭
還幸祭は、7月24日の17時から行われます。山鉾巡行で清められた道を中御座神輿・東御座神輿・西御座神輿の3つの神輿が夕方に御旅所を立ち、それぞれの地区を回った後、御供社で休憩した後に八坂神社に還ってきます。
だいたい19時くらいから八坂神社正面の階段にいると神輿をベストポジションで見ることができます。八坂神社の前で「ほいっと!ほいっと!」という声が聞こえてきたらいよいよ後祭もクライマックスです。
神輿は男たちに担がれ、八坂神社中心の舞殿に安置されます。そして、八坂神社の境内の電気がすべて消されとても神秘的な中でとある儀式が行われます。どんな儀式かは見に行った人のお楽しみです。ただ、とっても不思議なことがおこります。楽しみにしていて下さいね。 

八坂神社
place
京都府京都市東山区祇園町北側625
phone
0755616155

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