埼玉県 秋ヶ瀬公園へ、憧れのミドリシジミに会いにいこう


2017.06.24

LINEトラベルjp 旅行ガイド

主に木の上で暮らすシジミチョウの仲間「ゼフィルス」は、美しい翅を持つことから多くの昆虫ファンに愛されています。中でも、メタリックグリーンの翅が目を惹くミドリシジミは人気者! 近年数が減りつつあるといわれていますが、埼玉県ではまだ見られるスポットも多く、「県の蝶」に指定されているほどです。今回ご紹介する秋ヶ瀬公園(さいたま市)もその1つ。荒川に隣接した緑豊かな公園で、“夏の宝石”を探してみませんか?
秋ヶ瀬公園は、森とスポーツの総合公園!
荒川流域の河川敷に広がる秋ヶ瀬公園は、野球場あり、グラウンドあり、テニスコートあり……平坦な地形を生かして運動施設が多数設けられています。それと同時に深い森が広がっているのも特徴で、スポーツと自然散策を同時に楽しめる総合公園です。
運動場やバーベキュー場などは有料施設ですが、芝生広場の利用はもちろんタダ。敷物を持ってきて、ご家族や友人とピクニックを楽しまれるのもいいでしょう。
秋ヶ瀬公園の森は大小様々な樹木で構成される雑木林で、所々にテーブルが設けられています。木の葉が太陽光を程よく遮ってくれるので、暑い夏でも心地よく過ごせることでしょう。ランチなどに最適です。
この雑木林で特に注目すべきなのが、ハンノキという木。ミドリシジミの幼虫はこの木の葉っぱを食べて成長します。元々は田んぼの傍らなどにごく普通に生えていた木ですが、最近はやや減少傾向。しかしながらこの公園ではかなり多くの株が残されており、ミドリシジミの暮らしを支える大切な基盤となっているのです。
秋ヶ瀬公園のすぐ隣には、あのJリーグチーム 浦和レッズが運営する会員制スポーツ施設「レッズランド」があります。サッカーはもちろん、テニスその他のさまざまなスポーツを楽しめるこの施設の一角には、レッズのチームカラーである鮮やかな真紅のバラが植栽されています。その名も、レッズローズ。なんと世界で始めてサッカーチームの名前がつけられたバラで、暑さの厳しい埼玉の地でもよく咲き、病気にも強い品種として人気です。公園散策のついでにチェックしておきましょう!
北西の「ピクニックの森」は昆虫たちの宝庫!
全域に樹林帯が広がっている秋ヶ瀬公園ですが、特に樹木が多く下草も豊かなのが公園北西の端付近に位置する「ピクニックの森」です。写真は、チョウジソウという花で蜜を吸うスジグロシロチョウ。チョウジソウは全国的に数が減りつつある花ですが、ここピクニックの森では手厚く保護され、毎年夏場に多くの株が花を咲かせます。こうした山野草が豊かなスポットには、自ずと多くの昆虫が寄ってくるもの。特にこうしたチョウの仲間は、甘い蜜を求めて春~秋に数多く飛来します。
草むらを掻き分ければ、そこはバッタやカマキリなどの世界。写真のヒメギスのように、キリギリスの仲間も数多く見られます。まさに生きものの宝庫のようなスポットですが、もちろんハチなどの危険な虫が飛び出してくる可能性もありますので、油断は禁物。また、うっかり虫たちを傷つけてしまうこともありえますので、調べる時は慎重に慎重に……。
これはオカトラノオ。トラノオというのは「虎の尾」で、なるほど確かに小さな花がたくさん集まって尻尾のような形をしていますね。チョウジソウに比べるとそれなりに色々な所で目にする植物ですが、街中の都市公園などでは植栽されたもの以外ではなかなか見かけないかも? ちなみにこの花は昆虫にも好まれるらしく、よくチョウが蜜を求めてやってきます。
神秘のエメラルドグリーン。これがミドリシジミだ!
これがミドリシジミです。よく街中なんかで見かけるシジミチョウ(ヤマトシジミ)と比べると一回り大きく、飛んでいると結構目立ちます。上記のピクニックの森を中心として、公園全域の林縁部に幅広く生息していますので、出合うこと自体はそれほど難しくはないでしょう。
が、なかなか翅を開いてくれないのがネック。元々翅を閉じてとまる習性があるため、日中見られるシーンといえばほとんど写真のような地味な裏面ばかり……。ちょっとだけエメラルドグリーンの部分が見えていますが、じつはこれすら普段はあまり見られなかったりします。
あ、やっと開いてくれた!と思いきや、思ったより大分地味……。
実はこれはミドリシジミのメス。よく図鑑なんかで見られる人気者のキラキラしたタイプはオスの特徴なんです。オスがいれば当然メスもいますので、こういう不運は日常茶飯事。怒らず、気長に待ちましょう……。
しかし、実はタイミングさえ誤らなければ結構高確率でご開帳シーンを見ることもできたりします。もっとも効率のいい方法は、晴れた日の朝早く(6時半~7時頃?)に訪れること。ミドリシジミに限らず、チョウたちは夜間寝ている間に朝露などで翅が濡れると、乾かすためによく日なたに出てきて翅を開きます。写真のように葉っぱの上で翅を開いてジーッとしていることもしばしば。こうすれば後は、脅かさない限りは観察・撮影し放題です。
あるいは、雨上がりに日が出てきた時なんかもチャンス。雨で濡れた翅を乾かすためにやっぱりご開帳してくれるので、日中でも写真のような美しい姿を拝むことができますよ。
野鳥も多く飛来する秋ヶ瀬公園
秋ヶ瀬公園の豊かな森には木の実がたくさん生ります。昆虫や小動物も数多く集まることでしょう。そうなると、当然それらを目当てに鳥がやってくるもの。冬のヒレンジャクなどが有名ですが、そのほか夏場でも色々なものが見られます。写真は日本の国鳥として有名なキジ。非常に美しいですが警戒心が強く、下手に近づくと逃げ出してしまいます。観察するときは音を立てないよう慎重に。
こちらはオオジュリン。この地域ではメジャーな夏鳥で、木の頂などでゲッチョゲッチョと喧しい声で鳴いているのをよく見かけます。大きく口を開けて鳴く姿が印象に残ることでしょう。
こちらはセッカ。スズメくらいのサイズの小さな鳥で、田んぼの周辺や草原などをせわしなく飛び回ります。なかなかジッとしてくれないので、写真を撮るのはちょっと難しいかも?
こうした小鳥が多いためか、チョウゲンボウやノスリなどの猛禽類も頻繁に訪れます。さらに、森の中にはまれにフクロウが現れるとか! すべては豊かな自然がある故といえるでしょう。
公園に隣接する、広大な田んぼもお見逃しなく
北西から南東に長く伸びる秋ヶ瀬公園のほぼ中央付近、森に隣接する形で田んぼ(私有地)が広がっています。ご覧の通り、新潟あたりの平野を髣髴とさせる広大さ。私有地なのでもちろん田んぼに直接立ち入ることはできませんが、農道を歩いてのどかな雰囲気を存分に堪能いただけます。
写真は、土手から見下ろしたところ。奥に見える森は秋ヶ瀬公園の敷地です。
写真はトウキョウダルマガエル。よくトノサマガエルと間違えられる、やや大型のカエルです。準絶滅危惧種とされていますが、ここの田んぼは環境が良好でエサも豊富なためか、そこら中で見かけます。むしろ踏んづけないように気をつけましょう(汗)。
田んぼと公園の境界線、林縁部を散策しているとミドリシジミによく遭遇します。狙い目はやはり朝か雨上がり。日当たりのよい田んぼ近くで、葉っぱの上でよく日向ぼっこしています。 

秋ケ瀬公園
place
埼玉県さいたま市桜区道場4-17
phone
0488657966
opening-hour
5:00-19:00(通常時)※3/6現在…

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