ユネスコ無形文化遺産登録!愛知・半田亀崎「潮干祭り」は豪快&華麗


2017.03.18

LINEトラベルjp 旅行ガイド

愛知県半田市で行われる「潮干祭り」は、有名な高山祭や犬山祭と同じくユネスコ無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」で登録された祭り。半田市には31台もの山車があり、潮干祭りは5台の山車が豪快に海になだれこむことで有名です。一年を通して潮干祭りの準備が行われる亀崎・潮干祭りにゆかりの3つの神社を巡る見どころ、祭礼の賑わいを併せてご紹介します。
海の町の山車祭~神前神社、秋葉神社、尾張三社巡行~
毎年5月3日と4日に行われる神前神社(かみさきじんじゃ)祭礼、亀崎潮干祭。5台の山車(宮本車、青龍車、力神車、神楽車、花王車)が神前神社前の海浜に一台ずつ曳き下ろされます。中には波打ち際に突っ込む車もあり、勢いよく水に突っ込むと、観光客から「ヨクヤッター!」など、盛大な拍手が送られます!水際の手前を回り込むと「ナーンダ!」とブーイングも。
海浜曳き下ろしは、全員が全力で引っ張り、水際で急回転する力と技の大スペクタクル。方向を制御する梶棒の担ぎ手には最も危険な瞬間なのです。このように、潮干祭は、彫刻と豪華な幕類など、貴重な美術品の塊である山車を海に曳き込む豪快な祭礼です。
ただし、あまり突っ込みすぎると、ゴマ(車輪)が砂にめり込み動けなくなります。そんな時は、曳き下ろし済の車の若い衆が駆け寄り、助太刀します!再度、「ヨクヤッタゾー!」の歓声と共に拍手喝采!5台の曳き下ろしが終わると、一旦縦列に整列(写真)。その後、広場へ移動し人形からくりの奉納。それが終わると、秋葉神社前で前人形奉納、尾張三社で人形からくりを奉納、最後に町内巡行後、各サヤ(車庫)に納まります。
お旅所となる尾張三社
祭礼二日目、5台の山車は、尾張三社、秋葉神社、神前神社の順に巡り人形からくり奉納します。この3社を訪ねる散策路をご紹介しましょう。
JR武豊線で亀崎駅へ向かいます。直通なら名古屋駅から40分、大府乗換なら約50分。駅を出てすぐの信号を右折、道なりに海側へ歩けば、約1km、20分弱で尾張三社に到着です。手前に酒造メーカーの長さ100mもの長大な蔵(写真)が必見の目印、江戸時代に迷い込んでしまったかのような風景です。是非ご覧になって下さい。
尾張三社(写真)は、素戔嗚尊(すさのおのみこと:津島神社)、日本武尊(やまとたけるのみこと:熱田神宮)、天下明命(あめのほあかりのみこと:真清田神社)の三神をご祭神とするパワースポット。現社殿は、慶応元年(1865年)の建立です。
潮干祭のお旅所となっており、潮干祭二日目はお神輿が尾張三社から出発し、山車5台が続きます。神様がお神輿に乗って町にお出ましで、神社はパワーにあやかろうと大混雑、烏帽子に白装束の神職十数名が、お神輿を取り囲み台車に載せて神前神社へ巡行します。
5台の山車の運営組織をつなぐ防火の神様、秋葉社
尾張三社を出発、「盛田金しゃち酒造」社とルートインの間を進みます。300mほど進み、サークルKで左折しすぐに右折します。山車「花王車」のサヤと事務所前を通り、大通りにでたら、左折し信号を右折し商店街へ入ります。直後に、一本裏の小路(大野街道)から急階段(写真)を上がると秋葉社です。
潮干祭の運営組織に「代参会」があります。これは18世紀後半の「おしま火事」や「里火事」などの未曾有の大火事が続いたことから、町民が火伏せ(防火)への強い願いから遠州秋葉社への講(基金)を積んで月参りする「代参」が「代参会」へつながったもの。秋葉社は潮干祭の運営組織の原点となった重要な場所です。
亀崎の秋葉社は火産霊神(ほむすびのかみ)を祭神とする火伏の神様、遠州秋葉社を勧請したもの。半田市有形文化財の本殿は、天保12年(1841年)に山車彫刻の名人立川和四郎富政・富蔵昌敬による精緻な彫刻が施された傑作です。
秋葉社から商店街に戻り、少し歩くと「山車の神楽車」のサヤ、さらに左手に亀崎の銘菓、亀崎饅頭の「紀伊国屋本店」。地元では超有名な酒饅頭。ちょっと厚めのかわとこしあんが絶妙です。本店で買い忘れても、亀崎駅前に支店があります。
そのすぐ隣、海を望む老舗料亭の望洲楼。半田市の景観重要建造物5号指定の由緒ある旧家です。望洲楼の隣に、山車「力神車」のサヤ、道路向かい側に、「力神車」中切組の事務所があり、次回潮干祭の日数カウントダウン表示があります。潮干祭がおわると同時に次回の準備が始まります。各組の山車の元締めである車元資料によると、潮干祭の準備は年間を通し行事でびっしり埋まっています。
神前神社の神井は子供の健康を祈るパワースポット!
視界が開けてくると、山車「青龍車」と「宮本車」のサヤがあります。商店街が海に接するところに、神前神社があります。ご祭神は神倭磐余彦命(かむやまといわれひこのみこと:神武天皇)です。拝殿のすぐ後ろに神井(写真)があり、井戸のぞきとして親しまれ、井戸に顔を映すと神武天皇にあやかれるという、子どもの健やかな成長を祈るパワースポットです。階段を登ると本殿がありますので、是非お参りしてください。
神武天皇が東征の途中、伊勢から海路この地に立ち寄った社伝があり、以来この地を「神嵜(かみさき)」と呼ぶようになりました。慶長17年(1612年)に風波被害を受けにくい現在地に遷宮されました。
三河湾側が一望の絶景
拝殿左、「菅原道真公神像」の背後から少し階段を登ると展望台があり、三河湾に続く衣浦湾が一望できる絶景(写真)。伊勢神宮を望む方角を示す「神宮遥拝所」があります。潮干祭では、山車を曳く際、「伊勢音頭」が唄われます。めでたい内容や祭の様子、伊勢参りなどの道中を唄った内容など様々です。以前は広く県下で歌われていたそうですが、道中唄として唄われるのは、亀崎のみになっています。伊勢(神宮)とのつながりが強いことが伺われます。
応仁の乱(15世紀後半)を避けてこの地に流れ着いた武士たちが寺山に移住、やがて祇園祭を思い起こし祭りを行うべく、荷車に笹竹をたて、神社神紋の幕を張り、お囃子を入れ、町内を曳き回したのが、潮干祭の起源と言われています。約300年もの歴史と伝統を誇る潮干祭の街、亀崎を歩く旅をしてみてはいかがでしょう。 

神前神社
rating

4.0

17件の口コミ
place
愛知県半田市亀崎町2-92
phone
0569280019
no image

この記事を含むまとめ記事はこちら