京都「大悲閣 千光寺」は嵐山の穴場的絶景スポット


2018.04.28

トラベルjp 旅行ガイド

京都の人気観光地、嵐山。その雑踏から離れた山中にある、知る人ぞ知る絶景スポット「大悲閣 千光寺」をご存知でしょうか?日本水運の父といわれる江戸時代の豪商・角倉了以が晩年を過ごした静かな山荘は嵐山でも穴場中の穴場!緩やかな時間を贅沢に味わえる絶景スポットを訪ねてみませんか?
嵐山のシンボル・渡月橋を上流へ
嵐山のシンボル渡月橋。その延長線上にあるメインストリートの長辻通りは一年中多くの観光客が行きかう賑やかな道です。この道沿いには世界遺産天龍寺そしてその先には有名な嵯峨野の竹林があり、大半の観光客は同じような導線を辿っていきます。
今回ご紹介する「大悲閣 千光寺」は観光客がなかなか訪れないエリアにあるので道のりを少し詳しくご紹介しておきましょう。まずは渡月橋西詰から大堰川沿いの細い道を川上に向かって歩きます。大方の観光客の流れとは完全に異なるルートです。
「嵐山モンキーパークいわたやま」を過ぎると人影はまばらとなり、なんだか寂しい気分にもなるような道をひたすら歩いていきます。
途中には何度か「大悲閣 千光寺」の案内看板が出てきますので道が間違っていないことを確認できてちょっと安心。そして「京都一の絶景・GREAT VIEW」などと書かれた案内板に心が躍ることでしょう。
「大悲閣 千光寺」は少しだけ山登りも!
渡月橋西岸から約15分、1kmほど歩けば川沿いの道は終着点を迎えます。そこにはちょうど有名な高級旅館「星のや京都」の門があるのですが、その左脇に石段が見えます。この道が「大悲閣道」の始まり、「大悲閣 千光寺」への入り口となるのです。
門前、上り口の左手には「花の山 二町のぼれば 大悲閣」という松尾芭蕉の歌碑が置かれています。
渡月橋からすでにかなりの距離を歩いてきたのですが、ここからさらにトドメのような登り道が始まります。絶景までもうすぐ、頑張りましょう!
断崖に立つ客殿からの眺めが最高!
つづら折れの石段を登れば、やがて見えてくるのがまるで清水の舞台のような建物。これが「大悲閣 千光寺」の客殿です。ここからの眺めが絶景といわれるポイント!客殿と本堂が見えてきたらそこが境内の中心地の展望台エリアです。
拝観の受付を済ませ、一通りの説明を受ければまずは崖の上にたつ客殿へと足を運びましょう。「大悲閣 千光寺」を訪れる人はここからの眺めを楽しみにやってくるのです。
客殿からは京都市街が一望!遠景には日本三大霊場で名高い比叡山。眼下には「保津川下り」で有名な保津川が。そして人気の「嵯峨野トロッコ列車」が川沿いを走っていく姿も見られます。時を忘れてしばしここからの絶景を、そして自然の音以外ほとんど聞こえてこない静寂も堪能しましょう。
角倉了以を顕彰しよう
この「大悲閣 千光寺」はもともと戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した角倉了以が、河川開発工事に協力した人たちの菩提を弔うため、嵯峨野にあった千光寺を移して創建した寺。角倉了以は晩年、この大悲閣で過ごしたとされています。
角倉了以は眼下を流れる保津川(大堰川)や高瀬川など私財を投じて開削、そのおかげで水路を使って多くの資材の運搬が可能になり、物流や経済発展に大きく寄与したのです。その後は江戸幕府の命により富士川や天竜川などの河川開削工事で大きな功績を残し「水運の父」として称えられています。
そんな角倉了以の像がここにはあり、法衣姿で石割斧を持っている姿が特徴的。今もこの大悲閣から川の安全を見守っているかのようです。
紅葉の時期も見事な「大悲閣 千光寺」
やはり嵐山といえば全国に名だたる紅葉の名所。秋になればこの「大悲閣 千光寺」の周囲も見事に色づき、素晴らしい景色を存分に味わえます。客殿からの風景も春や夏とは一変し、絶景度がさらに増すのです。
嵐山には紅葉の名所とされる寺院は多いのですが、アクセスがよくないためここまで足を運ぶ人はまばら。紅葉の時期に穴場を狙いたい方にはオススメのスポットなのです。錦に染まる中、嵐山の雑踏がウソのようにゆったりとした時間を過ごせる「大悲閣 千光寺」を覚えておいて損はありませんよ! 

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大悲閣千光寺
rating

4.5

65件の口コミ
place
京都府京都市西京区嵐山中尾下町62
phone
0758612913
opening-hour
[開門時間]10:00-16:00
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