カツサンドで有名な『銀座梅林』の「カツ丼」は一生に一度は食べたい逸品! カツにからむ黄金の卵がウマすぎる


2023.05.28

食楽web

食楽web●かつてよく駅や空港で見かけた『銀座梅林』のカツサンド。食べたことがある人も多いと思いますが、意外と知られていないのが、銀座にある本店で、最高に旨いカツ丼が食べられるということ。今回は、そのカツ丼の魅力をご紹介します。 至るところ老舗だらけの東京・銀座で、「とんかつの老舗!」といえば、ここ『銀座梅林本店』です。昭和2年(1927年)創業です。当時。一枚に開いて揚げたヒレカツが一般的でしたが、一口サイズにしたひと口カツを提供するなど、さまざまな逸話を残している老舗です。扉をくぐると階段があり、地下1階にお店がある その中でもオススメは、「スペシャルカツ丼 (みそわん、新香付)」(2200円)! 新生活が始まってお疲れ気味のこの季節、ガッツリ食べて元気をつけたい。そんな時に、間違いないメニューです!カツ丼のほか、ロースカツ定食やメンチカツライス、エビフライ定食もある ということで、実際に食べてきたので、その魅力をご紹介しましょう。ジューシーな肉がたっぷりのカツ丼に光る職人技唐辛子をかけたり、ソースをかけていただく海外のお客さんもいるそうです。 カツ丼が運ばれてきました。おお! まずその見た目の美しさに感動しますね。カツ丼の上に半熟卵がドンと鎮座していて、なんとも見目麗しいビジュアルです。 食べ方は自由ですが、お店のオススメは、はじめは黄身を崩さずに周りの2切れほどを食べて通常のカツ丼を味わい、途中で割ってトロ~ッと垂れた黄身をカツにからめていただく方法。 もちろん最初から割って黄身を存分にからめてもいいし、卵がこぼれ出さないように少しだけ割ってカツをつけながら食べるのもアリです。筆者はお店のオススメ方法でいただくことにします!卵は専門店から仕入れた一番大きいLLサイズで、カステラなど洋菓子製造にも使われる逸品 カツ丼って、衣がちょっとシミッとなっている部分と、サクッとなっている部分の両方が味わえる火入れ加減になっていると最高ですよね。こちらはまさにそれ! サクッ&シミッのハーモニーが絶妙です。 しかも、このタレに「うまッ!」と思わず声が出ちゃいました。一般的なカツ丼よりもちょっと甘め。聞けば、豚肉のスジと玉ねぎ、砂糖、しょうゆ、みりんを煮詰めて作っている秘伝のタレとのこと。調理法をお客さんに教えても、みなさん「家庭では真似できない」と口を揃えて言うそうで…。いや確かに、このコク深さはこれまでに味わったことがないレベルです。お肉は文句なしのウマさ。タレは強いて例えれば、高級すき焼きのお味 もちろん、お肉も柔らかくてジューシー。高品質のおいしい豚肉を安定して提供するため、国内のさまざまな牧場から仕入れているそうです。パン粉はオリジナル。肉の旨味を生かすべく、糖分をほとんど抜いた食パンを埼玉県のパン粉専門会社とともに独自に開発したとか。油は綿実油を含めた3種の油を配合した独自の油を使用。米は山形のつや姫。こだわり方が半端ありません!卵専門店から仕入れた卵はLLサイズ!半熟卵を美しく丼に移すためには、平均で半年の修業が必要とのこと 通常のカツ丼を存分に味わったところで、いっちゃいますよ、半熟卵。この半熟加減がまた素晴らしい! 卵の色が濃い! 味も濃い! コクのあるタレにさらに卵がからんで、卵かけご飯好きにはたまりません。一皿で、カツ丼、卵かけご飯、タレ丼、カツ+卵丼と、さまざまなバージョンが楽しめる感じ。どんどん箸が進んじゃいます。 ちなみに、この半熟卵を丼に移すときに割れないよう、そしてカツ丼の上ではトロトロになるよう、ドンピシャの加減でのせるには、最短3か月、平均半年もの修業が必要とのこと。この技を含めてまさにスペシャルなカツ丼ですね。肉は約120g、ご飯は2膳半ほどのボリュームなので、一日の活力は充分確保できる なお、カツ丼の上に卵をのせるというアイデアは、昭和30年代半ば、「普通のカツ丼だとちょっと物足りない」というお客さんの声から始まったそうです。お客さん、ナイスアイデア!おみやげにぴったり! ヒレカツサンドがテイクアウトできる当日食べきれない場合は、翌日軽くトーストするとおいしくいただける 梅林では、お持ち帰りのヒレカツサンド(4切 1000円)もオススメです(イートインはサラダ付きで1400円)。筆者もおみやげに持って帰り家族と一緒にいただきましたが、「こんなおいしいヒレカツサンドは初めて!」とみんな大喜びしていました。 このヒレカツサンド、何がそんなに美味しいのか。ふかふか、でも食感はしっとりしたパンにソースが染み込んだカツが挟まれており、厚さ4センチ以上! パン、豚肉、衣、ソース、それぞれがそれぞれのために存在しているかのような“四位一体”感が味わえます。こちらもお客さんの声によって生まれたメニューだそうです。厚さ4センチ以上! パン、豚肉、衣、ソースが“四位一体”となって至極のウマさ かつては主要駅などでもお弁当やカツサンドを販売していたこともありましたが、「納得のいく味が出せない」ということで今はこの銀座本店と、フランチャイズの羽田空港フードコートと海外店舗のみの販売だそうです。お客様にも一緒にお店を育てていただいている三代目の澁谷昌也さん。31歳で店を継ぎ、調理場を経て、おもてなしの心を現場で学ぶため、10年以上ホールを務めたそう。ちなみに創業者・澁谷信勝は元薬剤師。薬剤師としての経験を生かし、独自のとんかつソースを考案した人物 歴史を受け継いでいる三代目の澁谷昌也さんは、時代の移り変わりとともに、さまざまなことがあったと振り返ります。 梅林の味を支えてくれているソースやパン粉などの取引先の会社の周りが住宅開発され、製造時の匂いに対してクレームが来てしまったり、後継者がみつからず廃業になってしまったり…。その都度、自分の舌を信じて新たな取引先を探してきたそうです。「お客様にも一緒にお店を育てていただいているという気持ちです」と語り、老舗の地位に甘んじず、今なお妥協のないこだわりを貫いています。「創業者の祖父もそうでしたが、飲食店の店主は食いしん坊じゃないと務まらない。自分がおいしいものをお客様にも味わっていただきたいという強い気持ちがあってこそ、おいしい料理を提供できるのではないかと思っています」(澁谷さん) 愛され続ける老舗には、老舗たるゆえんがあると納得のお店です。(取材・文◎松みのり)●SHOP INFO店名:銀座梅林本店住:東京都中央区銀座7-8-1 銀座梅林ビル地下1階TEL:03-3571-0350営:11:30-20:00(LO)休:1月1日-3日 

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銀座梅林 本店
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4.5

152件の口コミ
place
東京都中央区銀座7-8-1 銀座梅林ビル B1F
phone
0335710350
opening-hour
11:30-20:45
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