食楽web 中華を代表する「餃子」。町中華でもこだわりの餃子が数多くありますが、今回の推し餃子は『赤坂 みんみん（みんは王へんに民／以下同じ）』の“酢コショウで食べる餃子”です。酢コショウで食べるなんて想像したこともなかった筆者。これは直ちに食べるべし！ と足を運んでみました。『みんみん』という名称は、中華料理店としてさまざまな地にあります。今回来訪した『赤坂 みんみん』は、日本の焼き餃子の元祖である渋谷の『みんみん』の直系といわれ、約50年以上にわたって味を守り続けています。さらに、この赤坂の地で元祖となる酢コショウで食べる餃子を発案し、今なお、たくさんの人に愛され続けています。 お店があるのは東京・赤坂。繁華街からは離れた場所にあり、民家がある路地を入ったところに存在感を漂わせていました。石造りの外観は、ここで何年も変わらぬ味を魅了してきたことを窺わせてくれます。 入店した途端、包まれる中華料理店ならではの熱気。すでにお客さんでにぎわい、厨房でも中華鍋の音がカンカンと響き渡っています。近隣で働く人やお一人様、女性2人客など、客層はさまざま。誰でも気軽に入りやすい雰囲気があります。 厨房ではひっきりなしに、餃子を焼きあげていく様子を見ることができます。なんと1日に2000～3000個も焼くんだとか！ では早速、お目当ての酢コショウで食べる「焼き餃子」をメインに、気になる「炒醤餃子（ミソギョーザ）」、「ドラゴン炒飯」を味わっていきましょう。しびれる旨さ！ 餃子と酢コショウの最強タッグに感激！「焼餃子」600円 待ち侘びた末に現れたのが、お皿いっぱいに乗った圧巻の焼き餃子6個。一つひとつが大きく、香ばしい焼き色がついています。すると、「タレをお作りしてもいいですか？」と女性スタッフよりお声がけが……。どうやら酢とコショウを絶妙なバランスで作ってくれるようです。 酢を入れた後に、コショウを約10振り。「こんなに入れるんですか？」と思わず聞いてしまいましたが、「はい、このバランスです」とのこと。途中から酢とコショウが混ざった香りが鼻をつき、パンチ力のある酢コショウのつけダレが出来上がりました。 酢もコショウも特製やオリジナルではなく、普通のミツカン酢とGABAのコショウを使用。この両者が絶妙なバランスを醸し出すそうなのです。 酢コショウをたっぷりつけて、ひと口。口の中で衝撃が走りました。鼻から抜ける酢とコショウのさわやかなコンビネーションが餃子と見事にマッチ！ 餃子そのものの味を引き立てます。 大将から「こんなにコショウを入れているのに全然辛くないんです」と聞いていましたが、本当に辛くない！ と同時にこのバランスに圧倒されるばかり。 皮は厚くて弾力があり、びっしり入った具から旨みたっぷりの肉汁がジュワッとあふれ出てきます。これは旨すぎる！ これまで食べていた醤油ベースのタレをはるかに超える旨さです。「醤油のタレだと餃子の味が消えるし、たくさん食べられないんですよね」と大将。餃子をたくさん食べて欲しいという思いから、2代目が発案したこの付けダレ。具にもしっかり味が付いているので、「うちの餃子は何もつけなくても美味しい」というのも納得です。密かに人気のアレンジ餃子「味噌餃子」＆「ドラゴン炒飯」も食べてみた「炒醤餃子（ミソギョーザ）」850円 自家製の味噌を使用している「炒醤餃子（ミソギョーザ）」も人気メニューのひとつ。ボリューム満点の餃子に負けない肉味噌がたっぷり入っています。コクがある味噌がジューシーな餃子に絡んで、麻婆のような味わい。白ご飯が欲しくなる美味しさでした。にんにく香る絶品の「ドラゴン炒飯」も外せない！ドラゴン炒飯 750円 こちらもボリューム満点な一皿。お皿からこぼれ落ちそうなほどに盛られた「ドラゴン炒飯」です。この炒飯が食べたくて通う人も多い名物料理の一つです。［食楽web］ 具材にはニラとにんにく、ゴロッとしたチャーシューが入っています。あっさりしたシンプルな味付けですが、ニラが程よく香り、この量ながらもどんどんスプーンが進む旨さ。2人ならシェアするのがおすすめですよ。 女将さんはハツラツとしていて、元気いっぱい。「残ったら持って帰んな」と心強い一言もいただき、親しみやすさと安心感のある雰囲気を醸し出していました。「餃子は酢コショウで食べることを決意」するほどに魅了された筆者。赤坂に訪れた際は、ぜひ元祖・酢コショウ餃子を食べに来店してみてください。（撮影・文◎道面 梓）●SHOP DATA赤坂 みんみん住：東京都港区赤坂8-7-4TEL：03-3408-4805営：11:30～14:00（L.O.13:55） 17:30～22:30（L.O21:00）休：日曜、祝日http://akasaka-minmin.jp
