大豆の甘みと香りに悶絶! 『湯河原 十二庵』の「できたて豆腐&総菜」が美味しい理由


2021.07.01

食楽web

イートインのみで味わえる「できたてとうふ」 | 食楽web 突然ですが筆者、温泉とキャンプが好きでよく湯河原に行くのですが、先日見つけた豆腐店『湯河原 十二庵』でテイクアウトした品々のあまりの美味しさに驚愕! 「これまで食べてきた豆腐はなんだったんだ……。これが本当の豆腐の味なのか」と衝撃を受けました。 しかもこちらのお店、「日本一おいしい豆腐」を決める全国豆腐品評会で栄えある銀賞に輝いた実績をもつそう。ますます興味がわいた筆者、美味しい理由を店主に伺ってきました。「町興しがしたい」とSEから独学で豆腐屋に法被が似合う浅沼さん。店名の「十二」は10月2日豆腐の日から。赤いロゴマークは、豆腐を盆に載せて街を歩き回る江戸の妖怪“豆腐小僧”から発想 元は都内でSEの仕事をしていた浅沼宇雄さんが湯河原に店を開いたのは、12年前の2009年のこと。湯河原に帰省するたびに町が寂しくなっていると感じ、「何か安心できる素材を使って町興しができないか」と模索していそう。そんなとき、豆腐や豆乳、おからなど、さまざまに形を変える豆腐に可能性を感じ、独学で豆腐作りを始めたというから驚きです。「最初の5年間はとにかく試行錯誤の繰り返し。7年目、やっと美味しい豆腐が作れるようになったと品評会に初出品したのですが、関東大会の予選すら通りませんでした。なぜだ、何が違うんだ、とさらに奮起して、ますます豆腐作りにはまっていきました」(浅沼さん)大豆のよさを引き出すことが真の美味しさにつながる絹や木綿などに使用するのは宮城が誇る高級ブランド大豆「宮城白目」『十二庵』の豆腐作りに使われるのは、浅沼さんが全国の大豆農家を訪ね歩いて選び抜いた国産大豆。豆腐を固めるにがりも、絹は海精にがり、木綿はひと月以上自家熟成させた特製のにがりなど、豆腐によって使い分けています。水は地元・千歳川水系の美味しい水を使っているそうです。「青大豆とうふ」「紫蘇とうふ」などのカップ詰め作業が進む工房。11坪で始めた工房兼店舗から、2020年夏に元コンビニの建物をリノベーションし現在地に移転「美味しい大豆を使えば美味しい豆腐になるわけではありません。逆に、美味しくないと言われている大豆だから美味しい豆腐にならない、というのも違います。作り手がその大豆のよさをちゃんと引き出せば、甘みと香りをしっかり感じる、びっくりするほど美味しい豆腐になります」(浅沼さん) よさを引き出すとは具体的にどういうことかと訪ねると、「豆腐作りは基本的には料理と同じ。大豆を煮るときの火入れの仕方、固めるときの温度やにがりの量などを何通りも試して、その大豆に合わせたベストを探るんです。農家さんが作る大豆から、美味しい豆腐を作るチャンスをもらっているとも言えますね」と話してくれました。「卯の花」300円、「汲み上げ湯葉」350円、「黒豆チーズ」350円、「青大豆とうふ」380円、「豆乳とおからの焼きどうなつ」160円 今回購入したおすすめの5品がこちら。さらにイートインだけの「できたてとうふ」も味わってきたので早速、ご紹介しましょう。できたての温度、味と香りを堪能する「できたてとうふ」イートインのみで味わえる「できたてとうふ」。ごはん、みそ汁、総菜などが付く定食スタイルの「できたて豆腐御膳」(1000円~)が人気 ぷるぷる、つるるんとしたこちらの寄せ豆腐が、併設するイートインスペースでしか味わえない「できたてとうふ」です。できたての温かい豆腐を味わえる機会ってなかなかないですよね。 広く流通することのない希少な大豆が原料となるため、時期により使用する大豆は変わるそうですが、この日使われていたのは宮城県産の「香り豆」。畑に小さな花が咲くと辺り一帯に枝豆の匂いが広がるそうで、「畑でビールジョッキ持ったら、この香りだけで飲めますよ」と浅沼さん。 そっとすくって口に運ぶと、何もつけなくても美味しい! 豆腐の、大豆の味がちゃんとするんです。半分ほど食べたところで添えられている藻塩をふると、甘みがより引き立ってさらに美味。スプーンを持つ手が止まりません。なめらかでコク深く、風味豊かな「青大豆とうふ」添付された広島 呉 蒲刈島の藻塩をかけても美味 どことなく青みがかった色合いのこちら、2019年の全国豆腐品評会 寄せ豆腐部門で見事銀賞に輝いた「青大豆とうふ」です。 新潟県の在来種「越後娘」をベースに、もう一種の大豆をブレンドすることで、甘みと香りがいい塩梅になるよう仕上げているそう。口中にしみこむようななめらかな舌触り、後から追いかけてくる甘さと香り、青大豆をしみじみ味わいたくなる寄せ豆腐です。 せっかくの品のある味わいが消されてしまうので、醤油はかけずそのままか、添付の藻塩でいただくのがおすすめです。上品なスイーツのような甘さにびっくり!「汲み上げ湯葉」 筆者がキャンプにテイクアウトして、あまりの美味しさにびっくりしたのがこの「汲み上げ湯葉」。最初口に含んだ感想は、え? 甘い。まるで上品なスイーツのような味わいで、それが大豆だけの甘みと知って二度驚きました。慎重にやさしく、薄い布のような湯葉を引き上げていく。この作業を無数に繰り返し、最後に汲み上げるとろとろの湯葉が「汲み上げ湯葉」になる 工房では、豆乳の表面にできた湯葉を引き上げる作業が繰り返し行われていましたが、順々に引き上げを進めた、最後の最後にとれる湯葉がこの湯葉です。5~6時間ゆっくり煮詰めることで豆乳からタンパク質が抜けていき、大豆の糖だけが凝縮されるため、この甘さになるのだとか。 そのままでもわさび醤油でもいけますが、意外にポン酢醤油が合うと聞いて試してみました。確かに! 大豆の甘みにほのかな酸味と旨みが加わって、ワンランク上の味わいが楽しめます。しみじみ美味しい母の味「卯の花」見た目より量がたっぷり入っているのもうれしい テイクアウト惣菜では、開店当時からのロングセラー「卯の花」も人気です。卯の花をおやつに育った店主の母の味によるもので、ニンジン、シイタケ、ネギのほか、隠し味にツナが使われているのが特徴。世代を選ばず、誰にでも食べやすい味です。しっとり&豆腐感しっかり「豆乳とおからの焼きどうなつ」シンプルなプレーンをチョイス。揚げていないのでカロリー控えめ、腹持ちもいい 町で見かけると似たようなドーナツをよく買うのですが、パサパサしていたり、豆腐感がなかったり、取り立てて美味しいと思えるドーナツに出合ったことがなかった筆者が、心底うまい! と感動したのがこちらです。 しっとりしていて食物繊維もたっぷり、これぞお豆腐屋さんのドーナツという感じ。「冷凍できるので、保冷剤代わりにお弁当と一緒に持って行き、自然解凍されたころにおやつとして楽しんでいるお客さまもいます」(浅沼さん)おつまみにしても絶品「黒豆チーズ」クラッカーにのせれば、ちょっとおしゃれなおつまみ完成 最後にご紹介するのは、常連客のリクエストから生まれたという「黒豆チーズ」。甘く煮た黒豆とクリームチーズを混ぜ合わせてあり、そのままつまむのもありですが、薄めに切ったバケットやクラッカーにパテのように塗っていただくのもおすすめ。ワインなどお酒のおつまみにももってこいです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ちなみに店内では、工房で作るできたての大豆製品に加え、地元精肉店のジビエ、地元人気店「飯田商店」のラーメンなどの地場産品も置かれ、小さな道の駅のようにお買い物できるのも楽しいですよ。 駅ビルなどの催事や移動販売をすることもあるそうなので、お店のFacebookなどをチェックしてみるのもいいかもしれません。(取材・文◎池田実香)●SHOP INFO湯河原 十二庵住:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上42-17TEL:0465-43-7750営:9:00~18:00(土・日・祝日は8:00~)休:水曜※価格は全て税込 

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湯河原十二庵
place
神奈川県足柄下郡湯河原町宮上42-17
phone
0465437750
opening-hour
9:00-18:00
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