味付けなしなのになぜ旨い? 『からあげライダー』の斬新な鶏の唐揚げ「ゼロ」を食べてきた


2020.06.04

食楽web

味を付けていないのに美味しい理由は? | 食楽web 昨年のオープン直後から地域の人たちを中心に強い支持を集めているテイクアウト専門のからあげ屋さんが江戸川区の船堀街道にあります。その名も『からあげ専科 からあげライダー』。スタンダードなものだけでなく、ちょっと珍しい味を食べることができると聞いて、さっそく行ってきました。 メニューはからあげ弁当のほか、単品のからあげは「ゼロ」、「1号」、「2号」、「3号」、「4号」の5種類。ゼロは味付けなし。1号は王道ともいうべきにんにく醤油、2号は甘辛ダレ、3号は塩(わさび付き)、4号はダシ生姜。いずれも個単位で販売しています(100g250円で計算)。テイクアウト専門の『からあげ専科 からあげライダー』。事前に予約しておくのがおすすめ 筆者が今回いただいたのはゼロ、1号、4号。これまでいろんなお店でからあげを食べてきましたが、この味なしからあげは初体験。衝撃的な出会いです。一体どんな味なのでしょうか。鶏肉の味をしっかり感じられる秀逸からあげこちらはにんにく醤油味の「1号」。昔ながらの正統派からあげです いずれも衣は片栗粉のみ。ゼロは味付けをしていないだけあって、白く美しいルックスです。衣はジャリッとした歯ざわり。適度な厚さの衣で、すぐに肉のうま味が口の中に広がっていきます。味付けしていない分、鶏肉の味をしっかり感じられ、これはこれでアリ!という味わい。鶏天やチキンカツのような味をイメージしましたが、まったく異なります。衣の食感と、口の中にほんのり漂う肉の旨みがいい! この味付けなしのからあげは、お母さんなどがよく買い求めるそう。ガッツリ味付けしたからあげよりも、子どもに喜ばれるようです。また、各家庭でソースなど好みの味で楽しめるのもポイント。店長さんは「濃いめのお好み焼きソースで食べるのが好き」なんだとか。そのまま食べても美味しいのですが、筆者はからし酢醤油か照り焼きソース、マスタードで食べてみたいですね。 そして「2号」のにんにく醤油は昔ながらのからあげ。食べた瞬間、懐かしい気分にひたれる、おふくろの味ともいうべき味です。にんにくの風味もガツンとくるものではなく、フワッと攻めてくる印象。「4号」のダシ生姜はさわやかな生姜の風味もさることながら、噛んでいるうちにジワジワ出てきて、飲み込む寸前に広がる魚介系ダシの風味が絶品です。これも他のお店ではなかなか出会えない味のからあげですね。ダシ生姜の「4号」。生姜と魚介系ダシの風味がいい! いずれも、正統派からあげというべき味わいで、調味料も一般の家庭で用意できるものばかりを使用しているそう。子どもの頃にお弁当などで食べた、誰もが好きだった「あの味」です。飾りっ気はないけれど、ほっとする家庭的な美味しさ。 持ち帰り用の容器にもこだわっており、こちらは紙製のものを使っています。そのほうが蒸気がこもらずに抜けていき、プラスチック容器のように衣がしなってしまうことがないのだとか。テイクアウトの食品を買うと、ときどきフタなどについた水滴で食材が水っぽくなっていることがありますが、その心配もいりませんね。 ちなみに店名の由来は当然おわかりでしょうが、この1号、2号……というメニュー名にあります。並べてみたときに「仮面ライダーのようだ」ということになり、この店名になったのだとか。テイクアウトのお店ですが、事前に予約しておくのがおすすめです。●SHOP INFO店名:からあげ専科 からあげライダー住所:東京都江戸川区松江3-7-11TEL:03-5661-2577営:11:30~20:00休:不定休●著者プロフィール松本壮平ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。 

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船堀
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東京都江戸川区船堀
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