バーに行ったら頼みたい! イタリア生まれの定番カクテル「ネグローニ」ってどんなお酒?


2019.12.03

食楽web

食楽web 行きつけのバーがある、という人でも、意外と知らないのが、普段なにげなく飲んでいるカクテルの知識。「〇〇がベースのお酒だな」といった、なんとなくの感じはわかっていても、具体的なものまではなかなかわからないもの。 それに改めて聞くのもなんだか恥ずかしい…というわけで、今回はカクテルの代名詞「ネグロー二」についてです。知っていると「デキる!」と思われる「ネグローニ」の誕生秘話やちょっとしたエピソードもご紹介します。改めて「ネグローニ」ってどんなカクテル?ネグローニを作る店主の鹿山博康さん。カウンターの奥には、木の皮や実を漬け込んだ様々なボトルが並び、まるで錬金術師の部屋に迷い込んだかのような雰囲気「ネグローニは、日本よりも、海外でとても人気のあるカクテルですね」と語るのは、西新宿にある『Mixorogy&Elxir Bar BenFiddich(ベンフィディック)』の店主、鹿山博康さん。「世界のベストレストラン50」などで知られている老舗出版社、ウィリアム・リード・ビジネス・メディア社が発表する「アジア最高のバー50」において、毎年ランクインする、海外からも評価の高いバー。自家製のハーブで作る複雑かつ豊かな味わいが、魅力的なバーだと評されています。「ネグローニは薬草酒3つで作る三位一体、トリニティなお酒です」(鹿山さん)。 基本の「ネグローニ」は、カンパリ、ベルモット、ドライ・ジンを同量ずつ合わせた赤褐色のカクテル。アルコール度数はやや高めですが、複雑なハーブの風味と薬草酒ならではのビターな余韻が特徴的です。カンパリ、ベルモット、ドライ・ジンを混ぜ、そっとグラスに。鮮やかな赤が目を引く 実この「ネグローニ」とは伯爵の名前。フィレンツェにあるリストランテ「カソーニ」で、カミーロ・ネグローニ伯爵がアペリティフ(食前酒)として愛飲していたカクテルで、ここのバーテンダーだったフォスコ・スカルセリが、伯爵の名をカクテルにもらった、という説や、1919年にネグローニ伯爵がロンドンへの最後の旅の記念として、アメリカーノにソーダではなく少量のジンを入れるようにオーダーしたことが始まりだ、という説も。どちらにせよ、ネグローニ伯爵が愛したカクテルとして、100年後の今も飲み続けられています。 そして意外と知られていないのが「ネグローニ」は、薬草酒としての一面を持っていること。ドライ・ジンはジュニパー・ベリー、カンパリにはビター・オレンジやキャラウェイ、コリアンダーなどが、そしてスイート・ベルモットにはニガヨモギなど、それぞれに薬草や香草が入っています。3種の薬草酒それぞれが合わさってできるカクテルが「ネグローニ」です。水などで割らない分、アルコール度数は高いのに、どこか体に良さそうなイメージが湧いてきます。 現在では、カンパリやマティーニ同様、イタリア男に愛され続けている代表的な食前酒。最近では、様々な特徴を持つ、オリジナリティあふれる「クラフトジン」によって、ネグローニの派生カクテルも多く生まれています。「ネグローニ」1000円。どっしり腰を据えて、大人の男として独特の香りや苦味を楽しみたい 鹿山さんにオススメの頼み方を聞くと、「そうですね、バーに来て、まず1杯目はジントニックを。そして準備を整えてから、落ち着いて飲み始める2杯目にオーダーするのがいいのではないでしょうか」とのこと。『Bar BenFiddich』では、ネグローニの他にも「アブサン」や自家製の「SUZU」など、ここでしか味わえない様々な薬草やハーブで作るアロマなカクテルが楽しめます。普段なかなか知ることのない、薬草や薬草酒の世界をこの機会に楽しんで見るのはいかがでしょうか?(撮影◎宮川 朋久 取材・文◎石澤理香子)●SHOP INFO店名:Mixorogy&Elxir Bar BenFiddich住所:新宿区西新宿 1-13-7 大和家ビル9FTEL:03-6279-4223営:18:00~翌3:00休:日曜、祝日 

read-more
BAR BenFiddich
place
東京都新宿区西新宿1-13-7 大和家ビル9F
phone
0362580309
opening-hour
ディナー・バー:18:00-翌3:00
すべて表示arrow

とにかくアブサン 手作りにこだわるレシピ

arrow icon

更新日:2024/04/20

この記事を含むまとめ記事はこちら