温冷2杯を味わう、朝ラーメン発祥・マルナカの流儀_ローカルモーニング~朝の景色


2022.04.14

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◆温冷2杯を味わう、朝ラーメン発祥・マルナカの流儀_ローカルモーニング~朝の景色
ローカルの日常を訪ねる「ステイケーション」。滞在中に出会える、その町ならではの朝の風景をフォトグラファー嶋崎征弘さんの一枚の写真と文でお届けします。今号は静岡県藤枝市の朝ラーメン発祥の老舗「マルナカ」へ。温冷2杯のラーメンを朝から味わう、この町ならではの朝の風景、ぜひみなさんもご体験ください
新幹線に乗ってたどり着いた藤枝にある、朝ラーメンの聖地へ
 旧東海道の通る街、藤枝。高校サッカーに傾倒していた自分にとっては、藤色のユニフォームが眩しい藤枝東が頭に浮かぶ。
 駅からはほぼ一直線で、東海道沿いにある朝ラーメンの聖地「マルナカ」。少し距離はあるが、今日はラーメン2杯、迷わず歩くことに。時刻は8時20分。通勤も落ち着いた様子で人通りもまばら。程なくして、十字路の先に店が見えてきた。
 駐車場に、次々と車が吸い込まれていく。入口の暖簾をくぐると、バンダナを巻いた店員さんが忙しなく行き交い、店内は東側の窓から射す新鮮な光で満ちている。
 早速2杯のラーメンを注文。そう、ここの定番は、温冷2杯のラーメンを食べること。数分で運ばれてきたラーメンは、両方普通盛り。これは厳しそうだと思いながら、スープを一口。濃い色だがさっぱりとした和風醤油味。麺は中太でツルッと良い喉越し。油分も少なく、罪悪感のない感じと言えば伝わるだろうか。冷やしは少し甘めの出汁で、飽きない味。添えられたわさびを溶くと更にさっぱりと締まる。2杯ともすんなり完食。

お客さんのリクエストで始まった朝ラーメン。当時は、近所のお茶屋、畳屋など、朝の早い職人さん達が通っていたそうだ。先々代の夜鳴きそばから始まり100年余り、不思議なラーメンカルチャーは、今では藤枝の朝の日常に溶け込んでいる。
◆今回訪れたスポット:静岡県・藤枝市/マルナカ
1919年創業、藤枝名物「朝ラーメン」発祥の、開店前から行列ができる人気店。温冷のラーメンを2杯食べるのがマルナカ流。定番の温かい中華そば550 円、1 年中味わえる甘口スープの冷やしラーメン650円
TEL.054-646-1516
住所/静岡県藤枝市志太3-1-24
営業時間/8:30 ~13:20(LO)
日・祝・第2・4土定休
※ほか臨時休業あり
写真と文 嶋崎征弘
フォトグラファー、長崎県佐世保市生まれ。西澤崇氏に師事後、2014年に独立。本誌をはじめ、雑誌、広告などで活躍中
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マルナカ
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4.0

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place
静岡県藤枝市志太3-1-24
phone
0546461516
opening-hour
08:30-13:20
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