表参道沿いの商業施設、GYRE。館内中央の吹き抜けを軸に渦を巻いたようなこの建物の地下1階に、ライフスタイルショップ「CIBONE」がある。 南青山にあったCIBONEがここへ移転してきたのは2020年6月。ひと続きの空間にはインテリアプロダクトブランド「 HAY TOKYO」が同居しており、フロアの端々までデザイン性の高い家具やオブジェ、植物などで埋め尽くされている。地下というロケーションも手伝って、ちょっとした異空間に迷い込んだようだ。 CIBONEの店内を巡っていると、少し進むごとに印象が変わっていくのが面白い。“Unique”をキーワードに、テイストの違う様々なブランドからアイテムがセレクトされていることもそうなのだろうが、「スキーマ建築計画」が手掛けたもともとの空間に、新たに「DAIKEI MILLS」「ケース・リアル」という2者の手が加わったことも大きいだろう。照明でエキゾチックに演出された一角に並べられたハンドメイド刺繍のクッション、シックな棚に整然と置かれたキッチン用品、カラー別にラックに掛けられた清潔感あるアパレルアイテム…。コーナーごとに違うショップを訪れたようで、歩くたびに発見がある。新生CIBONEは、そんなエンターテインメント性も持った場所なのではないかと感じた。 移転後は「CONNECT」という新プロジェクトもスタート。アーティストやブランド、そしてCIBONEを訪れる人々を繋げ、化学反応が起きる場となることを目指しているという。表参道の地下で、CIBONEが提案する新しい“ショップ”あり方を、その目で確かめてほしい。 Text:Natsuno Aizawa Photo:Yuki Maeda
CIBONE/“エンターテインメント”を感じるライフスタイルショップ
2020.08.13
OMOHARAREAL