【能登・七尾】日本人なら知っておきたい漁師の仕事「鹿渡島定置」で感動の定置網体験!

【能登・七尾】日本人なら知っておきたい漁師の仕事「鹿渡島定置」で感動の定置網体験!


2020.10.23

NAVITIME TRAVEL EDITOR

【能登・七尾】日本人なら知っておきたい漁師の仕事「鹿渡島定置」で感動の定置網体験!

風光明媚な能登半島は、美味しい魚が獲れる漁場としても有名。南からの暖流(対馬海流)と北からの寒流(リマン海流)の合流地点である潮目が能登半島沖にあり、突き出た能登半島のおかげ富山湾には対馬暖流からの回遊魚が滞留します。富山湾が「天然のいけす」と言われる由縁です。
能登半島の富山湾側にある七尾湾では、昔から回遊魚を狙う定置網が盛んにおこなわれてきました。そこで活躍する漁師さんと一緒に定置網漁を体験できるアクティビティがあるのです。

このアクティビティは、よくある楽しいものとは別物でとてもハード。しかし、本物の漁師さんの仕事を間近で見ることができる圧倒的迫力のアクティビティなのです。真剣に仕事をする漁師さんの背中は忘れられません。

  • 01

    鹿渡島定置について

    七尾市は「和倉温泉」や「のとじま水族館」もあり、能登の旅の中心にする方も多いところ。突き出た崎山半島の先っぽにあるのが「鹿渡島漁港(かどしまぎょこう)」です。

    和倉温泉から20km位の場所、崎山半島の先っぽにある「鹿渡島定置」

    和倉温泉から20km位の場所、崎山半島の先っぽにある「鹿渡島定置」

    観光要素の強い定置網が朝方やお昼の時間帯に行われるのに対し、「鹿渡島定置」は漁師さんが仕事をする通常の時間帯、明け方3時台の出航です。

    乗せていただく「第二海幸丸」

    乗せていただく「第二海幸丸」

    <定置網とは>
    沿岸漁業のひとつで2~5キロ沖、船で20分程度行ったところが漁場となります。回遊する魚を遮る水中に垣のように張り巡らせた「垣網(かきあみ)」と、誘導された魚が入る「落とし網」を設置して魚を獲ります。様々な種類の魚が取れるのが特徴で、時にはクジラや大型のサメなんかも入って来ることがあり、引き上げた時にしか分からない面白さがある漁業です。また、回遊する魚を全て獲り尽くすことはしない、環境に優しい漁業とも言われています。

  • 02

    集合時間は早朝2時40分

    宿泊客の多い和倉温泉からは車で35分位のところにある鹿渡島定置。ホテルを2時位に出発します。まだ漁船の光も無い漁港とその先の静かな黒い海に不安が大きくなっていきます。
    漁師小屋の中で、長靴や上着、ライフジャケット、手袋等フル装備を貸していただき出航を待ちます。その間に、続々と漁師さんたちも出勤してきます。鹿渡島定置の社員です。

    代表の酒井さんは漁業の後継者を育てるために、定置網のノウハウをマニュアル化し、評価制度を明確化することで、何人ものやる気のある若い漁師を船頭として育てあげているのです。2014年には、地域での幅広い活動が高く評価され「ふるさとづくり大賞」で最高位の内閣総理大臣賞を受賞しました。

    漁師小屋の中に飾られる数々の功績

    漁師小屋の中に飾られる数々の功績

    そんな酒井さんの元で働く漁師さん達は、寡黙でまじめ。当日の乗船にゲストが居たとしても普段と変わらず一礼をして自分の仕事場へ戻っていきます。

  • 03

    船が出航、いよいよ漁のはじまり

    この日の出航は3時頃、船で20分位沖に出たところへ向かいます。「中に入る?座っている方が酔わないよ」と優しく声をかけてくれた酒井さんは船内で少しだけ休息をとります。

    船内で移動中の休憩をとる酒井さん達

    船内で移動中の休憩をとる酒井さん達

    寡黙な漁師さんの様子、波しぶきを浴び真っ暗な海を進むと、自分も漁師になったような気分になり、これから始まる漁に期待が膨らみます。

  • 04

    網を引く体験

    ポイントで網の引き上げが開始されます。今まで並走していた小型船は、正面に回り本船の漁のサポートをおこないます 。

    船2隻で連携をするのが定置網です

    船2隻で連携をするのが定置網です

    網を引き揚げる時には漁師さんと混じってなんとなく網を持つことができます。
    漁師さん達は網が絡まないように息を合わせて網を引いていきます。

    サポートしてもらいながら網の引き上げを体験

    サポートしてもらいながら網の引き上げを体験

  • 05

    網が上がってきたら本番!

    何度か網を引いていると、徐々に船内が慌ただしくなってきます。気づけば遠くに見えていた小型船との距離が縮まり、 いよいよ魚を取りあげます。獲れた魚を入れるためのボックスや氷のケースなどを若い漁師さん達が素早く準備していきます。

    魚が海面まで上がってくることを知って、カモメが群がり始めます

    魚が海面まで上がってくることを知って、カモメが群がり始めます

    素早く準備をしていく漁師さん達

    素早く準備をしていく漁師さん達

  • 06

    ここから体験者は見学者へ

    漁師さんたちの声も大きくなり、上がってきた網には無数の魚影が浮かび上がります。大きな網で魚を一気にすくい上げ、サバやアジに混じる大物は別の容器へ手で掴んで移します。その仕事の素早さたるや。
    体験者は何もできずドキドキしながら、その一部始終を見学します。そうです、見ているだけなんです。見ているだけでも、本物の漁師さんの姿が頼もしすぎて、次に何が起こるのか、何が入ったのか、見習い漁師になった気分の自分にできることはあるのか、と今まで感じた事の無いような使命感と高揚感が沸き上がってきたりします。

    酒井さんが指示を出します

    酒井さんが指示を出します

    大きなたも網には沢山の魚が!

    大きなたも網には沢山の魚が!

    大きなブリが入ったケースを運ぶ漁師さん

    大きなブリが入ったケースを運ぶ漁師さん

  • 07

    漁が終わったら船上で「神経締め」

    あまりの迫力にまだ呆然としてる体験者達をよそに、漁師さんは獲れた魚の中から大型のブリや鯛など大型の魚の「神経締め」をおこなっていきます。神経締めは死後硬直を遅らせ新鮮なまま魚を持って帰るために大事な作業です。

    さらに船で移動し、もう一度網を引きます。この頃には完全に夜は明けていて、漁師さん達はあの一大作業をもう一度。

    本日2度目の漁

    本日2度目の漁

  • 08

    漁師さんはフル稼働

    出航から3時間後の朝6時、帰ってからも港で魚の仕分作業を休む暇なくおこないます。氷を運び、アジやサバなどを大きさ別に選別し、1時間位はこの選別作業をします。その後に絡んだり、痛んだりした網を補修する作業をして1日の業務を終了するそうです。

  • 09

    獲れたてのお魚で朝食

    最後は、獲れた魚を酒井さん自ら料理してくれ一緒に食べます。その時だって決してお客様ではありません。調理は酒井さんとお母さん達がしてくださいますが、お皿を出したり、運ばれた料理を取り分けたりするのは自分たち。その心地よさ、初めて会うのに心を開いてくれているのかのような気持ちになります。

    たっぷりのアカモクの上にあら汁を 入れていただきます

    たっぷりのアカモクの上にあら汁を 入れていただきます

    獲れたばかりのお魚はプリプリではなくシャキシャキ

    獲れたばかりのお魚はプリプリではなくシャキシャキ

    酒井さんの漁師としての話を聞きながら、食べきれない程のご馳走を食べていきます。
    思っていたよりもずっと大変な漁師事情。定置網に使う網の修理代やそれが流された時の損害額等、豊かだといわれている漁場だってもっと豊かな漁場に比べたら…など話は尽きません。しかし、今まで獲った大物の話になるとそれは嬉しそうな顔になって、こちらまで笑顔になります。

    能登の定置網を伝える酒井さん

    能登の定置網を伝える酒井さん

  • 10

    子連れ旅や女子旅でも挑戦して欲しい「鹿渡島漁港」の定置網体験

    決してやさしいアクティビティではありません。しかし、漁師という仕事を通して日本人本来の男のかっこ良さを知ることができます。多くを教えてもらう必要は全く無く、漁師さん達の真剣な表情、素早い動き、先輩が未だ慣れない後輩を叱る時の言い方など、見るだけで伝わる何かがあるはずです。

    将来、酒井さんのように漁師という仕事を守っていく人が沢山現れて欲しいと願う気持ちでいっぱいになります。そんな強く記憶に残る体験でした。

    公式HP:http://www.nanaonet.jp/~kadoshimateichi/index.html

    株式会社鹿渡島定置
    place
    石川県七尾市鵜浦町8
    phone
    0767581350
    no image

    <鹿渡島漁港定置網体験>
    【料金】
    ・乗船体験コース(2時間) 3,000円
    ・選別、魚の捌き方、朝食コース(2時間) 2,000円
    ・乗船体験~朝食コース(5時間) 5,000円
    【期間】
     オールシーズン(日曜・休漁日除く)
    【持ち物】
     長靴・合羽・軍手・帽子 (500円で一式レンタル可能)
    【場所】
     石川県七尾市鵜浦町鹿渡島漁港
    【申し込み】
     (株) 鹿渡島定置 TEL:0767-58-1350 / 090-2035-4627(代表:酒井)

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