日本科学未来館が15年目のリニューアル!科学を通じて未来を考えてみた。


2016.04.21

NAVITIME TRAVEL EDITOR

先端の科学技術を扱うミュージアムとして2001年にオープンした「日本科学未来館」。今年でオープン15年目を迎え、大幅なリニューアルが行われました!一足先に見学することが出来たので、その内容をレポートします!※この記事はリニューアル時(2016年4月)に書かれたものです。

  • 01

    常設展の大幅リニューアル!経験して、考えて、行動する。

    今回のリニューアルでは、各展示で様々な問いがあり、来場者に対して色々考えさせてくれる展示になっています。従来の体験型の展示ではなく、経験・思考型の展示にすることで、訪れた人が考え、未来に向けて行動する事を促す設計です。

    オープニングでは、毛利衛さん(日本科学未来館館長)が登場

    オープニングでは、毛利衛さん(日本科学未来館館長)が登場

    難しそうに聞こえますが、これからの未来で起こりうる問題を、最新の科学技術で展示してあります。それぞれの問題に対して「なぜこうなるのか?」「どうすればいいか?」をわかりやすく考えさせてくれます。

    新展示ではノーベル賞受賞者からの問いがずらり。直筆のメッセージは、シンプルなものから考えさせられるものまで。あなたの心にぐっと刺さる言葉があるかも。

  • 02

    理想の地球を子孫に残せ!【未来逆算思考】

    3階の「ミライゲート」を抜けると、新展示の「未来逆算思考」が現れます。悲しい結果を迎えた地球に生きる子孫から「地球を変えて」と切実なメッセージが届くというショックな内容からスタート。未来を変えるために、どんな地球を残したいかをまず選びます。

    【未来逆算思考】荒廃した未来から送られる子孫からのメッセージ

    【未来逆算思考】荒廃した未来から送られる子孫からのメッセージ

    次のステージでは、時の流れと時代ごとのハードルが表示されています。未来から時の流れを観察し、うまく理想の地球を子孫に送り届けるゲームです。ハードルはじわじわ移動します。流れを見極めてルートを決めて!

    【未来逆算思考】いける!と思ってもにじり寄るハードル。こっち来んな!

    【未来逆算思考】いける!と思ってもにじり寄るハードル。こっち来んな!

    送り届けられなかった場合でも、一人ひとりに研究者からメッセージが届いて「どうしてこうなるのか」「今後の課題」など、今の地球が抱えている問題を分かりやすく解説し、学ぶことが出来ます。

    【未来逆算思考】残念ながら私の地球は20年後に滅亡してしまいました…

    【未来逆算思考】残念ながら私の地球は20年後に滅亡してしまいました…

  • 03

    地球に触れてみよう【ジオ・プリズム & ジオ・コックピット】

    日本科学未来館のシンボル展示でもある「ジオ・プリズム」。操作できたらいいな、がとうとう実現します!AR(拡張現実感)を用いて、地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」にデータやシミュレーションを重ねて表示できるシステムです。たとえば、地球上の水に関するデータやTwitter投稿の様子などを選んで表示させることができます。

    また3階と5階をつなぐオーバルブリッジの中央には「ジオ・コックピット」が登場。地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」のコントロールルームです。プログラミングが出来る方は、ジオコスモスを使用したコンテンツを作ることができるシステムも今後展開予定だそう。

    ケミカル強化ガラスで作られたジオ・コックピット。近未来ぽくて格好いい

    ケミカル強化ガラスで作られたジオ・コックピット。近未来ぽくて格好いい

  • 04

    生き延びる為に、どうすればいいのか【100億人でサバイバル】

    5階のセカイゲートをくぐると現れるのが、私たちの暮らしに大きな被害を与えてきた自然災害や、科学の発達による災害など、様々な災害が起こるしくみを理解できる展示「100億人でサバイバル」です。
    ゾーン1には黒いモノリスが展示されています。小さな穴が開いている部分を除いてみると、実際に起こったハザードの被害が映し出されています。

    【100億人でサバイバル】冒頭からショッキング。危険はすぐそこに潜んでいます

    【100億人でサバイバル】冒頭からショッキング。危険はすぐそこに潜んでいます

    様々なハザードがどういう仕組みで生まれ、何を引き起こすかをモデル化したのがゾーン2。まるでピタゴラ装置のような仕組みで、ハザードの原因となる赤い球があちこちに移動し、災害を引き起こします。色々なものの積み重ねやつながりで引き起こされる災害の流れを理解することができます。

    【100億人でサバイバル】色々な積み重ねで起こる災害を目で追うことができる

    【100億人でサバイバル】色々な積み重ねで起こる災害を目で追うことができる

    「あなたの命を守るには」とタイトルがついたゾーン3。ハザードの気づきから、実際に起こってしまった場合の被害の取り組みまで、ハザードがたどる道筋を5段階に分けて展示されています。

    【100億人でサバイバル】ハザードにどう向き合えばいいのか、考えるきっかけになります

    【100億人でサバイバル】ハザードにどう向き合えばいいのか、考えるきっかけになります

  • 05

    広がり続ける人類の探究心【フロンティアラボ】

    尽きること無い人類の探究心。今も挑戦し続けているフロンティア研究について紹介しているのが「フロンティアラボ」。従来の未来館の展示物を中心にしていますが、JAXAや国立天文台で研究している最新成果を、入れ替えながら展示するフレキシブルなコーナーです。

    【フロンティアラボ】

    【フロンティアラボ】

    H-II型ロケットのメインエンジンの実物や、「すばる望遠鏡」の模型など、科学の最先端に触れることができます。

    【フロンティアラボ】H-II型ロケットのメインエンジン!かっこいい!

    【フロンティアラボ】H-II型ロケットのメインエンジン!かっこいい!

  • 06

    トークショーやワークショップを開催【アクティビティ・スペース】

    日本科学未来館には、たくさんの科学コミュニケーターやボランティアがいます。そんな彼らと共に語り、考えることのできるスペースが「コ・スタジオ」。ミニトークやワークショップなど、毎日多彩なメニューが用意されているほか、研究者のトークイベントも開催されます。

    【コ・スタジオ】ここにくればタイムリーな科学の情報を知ることができるかも

    【コ・スタジオ】ここにくればタイムリーな科学の情報を知ることができるかも

    そして日本科学未来館の人気者「ASIMO」の実演も見られます!ロボットと一緒にどんな未来を作っていくのか。想像以上に機敏なASIMOをみると考えさせられるかも。

    ASIMOくん、けっこう機敏!

    ASIMOくん、けっこう機敏!

  • 07

    ドームシアターの新作はあの監督作品!【9次元から来た男】

    ドームシアターの作品も新作で登場!「万物の理論」をテーマにした3Dドーム映像作品です。演出を手がけるのは、「呪怨」や「魔女の宅急便」などで知られる映画監督の清水崇氏。最新の理論物理学に基づいた、不思議な映像作品を楽しめます。

    (c)Miraikan

    「万物の理論」や「宇宙ひも理論」など、難しいテーマや言葉が出てきますが、科学に馴染みの無い方でも楽しめるようなエンターテイメント作品になっています!もちろん、科学に興味のある方や科学ファンも満足できる、科学的な正確性を追及した作品です。

  • 08

    日本科学未来館をより楽しめるアプリが登場!

    大幅なリニューアルを果たした「日本科学未来館」をより楽しむための、日本科学未来館公式アプリ「Miraikan ノート」が登場しました!
    未来館の展示体験をより楽しく、深いものにする機能や、展示のみどころを解説してくれる音声ガイド、AR技術を使用した記念写真の撮影など、コンテンツが盛りだくさんです!
    リニューアルした未来館に訪れる前にダウンロードしてみては?

    (c)Miraikan

  • 09

    大人も子どもも、科学を通して未来を考えよう

    リニューアルされた展示はいずれも、今抱えている問題や課題、未来について考えさせてくれるものばかり。大人の目線からでもどれも興味深いものばかりでした。といって、子どもだと難しい…と言うわけでもなく、親子で楽しめる内容です。

    また、2016年4月20(水)~4月24日(日)の間は、リニューアル記念として、常設展入場とドームシアターの鑑賞が無料になります。楽しく体験するだけの展示から、経験して、考えさせる展示に進化した「日本科学未来館」へ、家族や大切な人と訪れてみませんか?

    日本科学未来館
    rating

    4.0

    1089件の口コミ
    place
    東京都江東区青海2-3-6
    phone
    0335709151
    opening-hour
    10:00-17:00(入場券の購入およ…
    info
    【URL】http://www.miraikan.jst.go.jp/
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