
大阪旅行で食べたいものといえば、こってり美味しいたこ焼きやお好み焼きを想像する人は多いはず。しかし今大阪で注目したいのは、地元民に愛され続ける優しくってほっこり落ち着く老舗グルメ&スイーツ。歴史深い物語とともに、新たな大阪マストグルメを要チェックです。
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【食事編】夏も冬も食べたい「花くじら」のおでん
年齢を問わず、時代を超えて人気な日本の代表グルメ「おでん」。手軽に購入できるうえに、それぞれの地域によって出汁や具材が少しずつ違うのも特徴的です。
「旨いだけでなく安くなければ人気は続かない。」そんなグルメの激戦区・大阪で、人々の胃袋を掴んで離さない絶品おでんがあるとやってきたのは、福島にある「花くじら」。
近辺に3店舗を展開するこちらのお店、なんとミシュランにも掲載された実績を持つ名店です。20年の歴史と実力を持ちながら、値段がリーズナブルなことが大阪人に愛され続ける理由です。JR福島駅から徒歩5分程。「花くじら」と書かれたのれんが架かる、昔ながらの日本のお店が見えてきます。
「花くじら 歩店」
老舗らしい古き良き雰囲気
店内にはカウンター席とテーブル席があり、2階には大人数用の座敷も用意されています。
厨房と距離が近いカウンター席
美味しそうな匂いに包まれる店内の中央には、具材がたっぷり入ったおでんの鍋がどっしりと出迎えてくれます。
湯気が立ち昇る大鍋
横には美味しそうな具材が豪快に並ぶ
アツアツの湯気に包まれながら煮込まれる具材の数々。びっしりと敷き詰められた鍋の中で、熱に踊らされているようにぐつぐつと小さく震えています。
美味しそう…。
「花くじら」の人気の秘密はこだわりの「出汁」。名前の通り、鰹節を使って煮込まれだし汁は、あっさりしていながらコクがあり、どこか懐かしいような優しい味わい。
一度口にすると忘れることができない、深い美味しさだといいます。
数あるメニューの中から、おすすめはこちらの5品。
大根、ちくわ、ごぼてん、玉子。そして真ん中はUFOと呼ばれるユニークなメニューです。
お品書きに値段が書いていないおでんは、そのほとんどが100円。
飲み物を1杯頼んでも、1000円~2000円程度で様々な種類のおでんを味わうことができます。かなり安い…。おすすめの5品(合計500円)
メニュー
ほっくほくの大根は、噛めば噛むほど染み出る出汁の旨みに感動。七味唐辛子がいいアクセントになりながら、あっさりした味付けが大根本来の美味しさを引き出しています。
おでんの主役はやっぱり「大根(100円)」
どれも絶妙な味加減。作りすぎた美味しさではなく、素材の良さを残した丁度いい煮込み方と味付けです。
シンプルながら家庭では簡単に出せない、深く優しい味の虜になります。
こちらは噂の「UFO」。宇宙船のような不思議な形の正体ははんぺん。ふわっふわの触感が大人気なお店の名物です。「UFO(100円)」
さらにお店自慢のおすすめがもう一つ。
「ねぎ袋」は、大きな油揚げの中にたっぷりのネギが詰められた一品。
斬新でシンプルな具材ですが、袋の中にはだし汁がたっぷり。シャキシャキのネギの風味とともに、口いっぱいに美味しさを広げてくれます。「ねぎ袋(200円)」
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福島でしか味わえない「花くじら」の絶品おでん
複数お店を構えているにも関わらず、連夜行列ができるほどの人気店「花くじら」。
少人数では予約が取れませんが、持ち帰りも可能なので気軽に絶品おでんを味わうことができます。歩店から徒歩1分のところにある「花くじら 本店」
お任せテイクアウトもおすすめ
屋台のような古き良き雰囲気と、お酒によく合う絶品おでんは、いつしか食とコスパにうるさい大阪人の大好物に。
みんなでわいわい食べるのもよし。一人でしっぽり浸るのも良しの「花くじら」。
たこ焼きやお好み焼きも定番ですが、地元民に愛される「花くじら」の絶品おでんも外せないグルメの一つです!周辺の予約制駐車場
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【甘味編】歴史を受け継ぐ名店「かん袋」のくるみ餅
続いてご紹介するのは、700年近くの歴史を持つ老舗「かん袋」の和スイーツ。
古墳で有名な「堺」。昔から、商業や貿易の地として栄えてきました。
多くの老舗が残るこのエリアで、随一口コミやネットで話題なのが、「かん袋」の和菓子です。「かん袋」外観
鎌倉時代末期から続くという歴史あるこちらのお店。なんと「かん袋」という名前は、天下統一を果たしたあの「豊臣秀吉」がつけたとのこと。
これだけの時代を超えて愛されてきたスイーツとは、一体どんなものなのでしょう? -
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メニューは「くるみ餅」と「氷くるみ餅」
お店のメニューはいたってシンプル。
名物の「くるみ餅」と、店内でしか味わうことができない「氷くるみ餅」があります。「かん袋」メニュー
落ち着いた夕方の時間にもかかわらず、店内は注文で並ぶ人が絶えません。
遠方からも多くの人が「くるみ餅」を求めて訪れているようです。暖かみのある木の番号札
木札を持ちながらテーブル席で待つことおよそ5分。
注文したくるみ餅が運ばれてきました。くるみ餅シングル「税込360円」
なんとも古風で美しい色合いの和菓子。
「くるみ餅」の由来は、胡桃を使っているからではありません。中に入った餡がお餅で”くるまれている”ことからその名がついたそう。早速すくって食べてみると…。
鮮やかな緑色の餡がたっぷりとのっています。
豆の香りと風味が口の中に広がり、優しい甘さがふわっと全体を包みます。餡にくるまれたお餅は、こしがありもちもちとしっかりした触感。噛む度に餡との絶妙なバランスに感動します。
何年も前の人々も、これを食べて幸せそうな顔をしていたかと思うとなんだかほっこり。
まるで食のタイムスリップをしているような、不思議な魅力のスイーツです。緑茶との相性は抜群。ほっと一息。
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お土産としても人気の「くるみ餅」
店内で食べ終わった多くの人たちが、お土産用に購入する光景も多くみかけました。
鎌倉時代のお土産のよう
歴史漂う手土産は、いつもとは一味違う素敵な贈り物になりそうです。
千利休も好んで食べたという「かん袋」のくるみ餅。
最後まで余韻を残すコクのある餡と、しっかりした歯ごたえのお餅、そして歴史を感じるお店の雰囲気が、ほっと落ち着くひと時を与えてくれます。みなさんもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
周辺の予約制駐車場
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大阪の新・マストスポットが贈る優しさグルメ
定番こってりグルメに引けを取らない、大阪のほっこり絶品グルメたち。
長い歴史を持っているのは、多くの人々がその美味しさを認めてきた理由でもあります。
旅行から帰っても思い出してまた食べたくなる…。
そんなほんまもんの味をぜひ、あなたも味わってみてくださいね。