豊かな暮らしってなんだろう?倉敷ゆかりのデザインマーケット「林源十郎商店」で“いいモノ”ハント


2017.06.10

NAVITIME TRAVEL EDITOR

岡山 倉敷 美観地区でお土産さがし 雑貨店 ものづくり かわいいおみやげ 林源十郎商店

岡山県・倉敷に約360年も前に誕生した薬屋「林源十郎商店」。地域の福祉と健康に貢献し町の人から愛された当主・林源十朗の名を引き継ぎ、商店はデザインマーケットとして今も倉敷の魅力を発信し続けています。生活に根ざしたモノ、暮らしをちょっと面白くするモノでいっぱいの店内は、まるで大人の秘密基地。モノのデザインやストーリーが、あなたの日々をちょっとだけ変えるヒントをくれるはず♪

  • 01

    美観地区のすぐそば!

    JR倉敷駅南口より歩いて15分ほど。えびす通商店街を抜けた先に、黄土色の建物が見えてきます。

    そのまま進めば5分ほどで美観地区に到着。

    そのまま進めば5分ほどで美観地区に到着。

    現在「林源十郎商店」は、木造三階建ての本館と母屋、離れ、蔵の四棟と庭からなり、施設内には「豊かな暮らし」を探求する「衣・食・住」の8店舗が入居中。今回はその中から、素敵な生活雑貨に出会える2店舗をピックアップしてご紹介します。

  • 02

    倉敷のオリジナル雑貨約2,000点に出会う。「倉敷意匠アチブランチ」

    本館1Fにある倉敷意匠アチブランチは、倉敷に本社を構える創業30年を迎えた生活雑貨メーカー「倉敷意匠計画室」の初の直営店。紙・布・木・鉄・ガラスなどの素材がもつ“らしさ”にこだわったオリジナル商品が約2,000点が並びます。

    “手しごと”のぬくもりがあふれています。

    “手しごと”のぬくもりがあふれています。

    広々とした店内を歩いていると、ギャラリーのようなピンと張り詰めた空気感と、まるで小学校の図工室にいるような懐かしさを同時に味わうことができます。

    レトロな木枠の窓さえひとつの作品のよう。

    レトロな木枠の窓さえひとつの作品のよう。

    「倉敷意匠計画室」が大切に考えているのはモノに込められた想い。商品のそばには作家さんのプロフィールや作品づくりへの考えなどが添えられており、“商品を見る”感覚というよりは作家さんが手塩にかけて育てた子どもたちを見つめているような気分。

    思わずハートを鷲づかみされた台湾出身のアーティスト・カキノジンさんの「ランジェリーハンコ」。使いどころのわからなさがぐっときます。ランジェリーといいつつ、「おばさんパンツ」や「貝殻ビキニ」などちょっと可笑しなセンスも抜群。

    「なんでこれを作ったんだろう」と真剣に考えるのもおもしろい。

    「なんでこれを作ったんだろう」と真剣に考えるのもおもしろい。

    そんなハンコの横には本物のランジェリー(コットンパンツ)も販売中。

    そんなハンコの横には本物のランジェリー(コットンパンツ)も販売中。

    店内では、月替わりの企画展や不定期で作家さんの講座やワークショップも行われています。取材した時は、姫路市在住の手染め小物作家・アケモドロさんの型染め手ぬぐいフェアが開催されていました。食品をモチーフにしたやさしい風合いの手ぬぐいは、日常をほのかに彩ってくれそう。

    よく目にする食べ物たちが急に愛おしく思えてくる。

    よく目にする食べ物たちが急に愛おしく思えてくる。

    商品数が膨大なだけ、そのストーリーも実にさまざま。ひとつひとつの作品に目を通しているとあっという間に時間が過ぎていきます。その中にはきっとあなたの感性に“びびび”とくるモノがきっとあるはず。作家さんの静かなるモノづくりへの熱をぜひ感じてみてくださいね。

  • 03

    人とモノの関係を学ぶ。「生活デザインミュージアム倉敷 “ミュージアムショップ”」

    本館2Fへ上がると窓からたっぷりの陽が差し込むぬくもりたっぷりの空間が現れます。ここは、北欧生まれの雑貨や倉敷ゆかりのデザイン雑貨を並べる“ミュージアムショップ”。

    色鮮やかな商品が多く目にも楽しい店内。

    色鮮やかな商品が多く目にも楽しい店内。

    なぜ“ミュージアム”なのか。それは「美術館」をイメージしているから。美術館で展覧会を見た後、ミュージアムショップでグッズを購入できるというように、ショップに併設されているカフェで提供されているジャムやドリンク、器などが実際にこちらのショップで購入できるんです。使い心地を体感して購入できるというのは嬉しいですよね。

    カフェのデザートメニューで使われているグラノーラ。岡山産のフルーツをドライにしている。

    カフェのデザートメニューで使われているグラノーラ。岡山産のフルーツをドライにしている。

    併設のカフェ空間もこだわりがたっぷり。倉敷で人気の町屋カフェ「三宅商店」の姉妹店として、スコーンや季節のパフェなどハンドメイドのスイーツを楽しむことができます。

    開放感たっぷりの“ミュージアムカフェ”。

    開放感たっぷりの“ミュージアムカフェ”。

    人気のスコーンは外はサクサク、中はふんわり。

    人気のスコーンは外はサクサク、中はふんわり。

    空間演出も本格的。家具や照明は日本のクリエイターや世界の名作を使っていて“本物”を肌で味わうことができるんです。

    ショップ内には、北欧で生まれ日本でも人気の「KLIPPAN」のブランケットや「iittala」の食器、ムーミン雑貨、倉敷に本社を置く「カモ井加工紙」のマスキングテープ、民芸品「備中和紙」など、林源十郎商店商店が新旧問わずセレクトした“いいモノ”が並んでいます。

    とろけるような肌触りのKLIPPANのブランケットは品揃えが豊富。

    とろけるような肌触りのKLIPPANのブランケットは品揃えが豊富。

    この時代、雑貨や日用品はどこにでも溢れていているもの。でもその中で無意識に選んで、大切に使っているものってありませんか?あえてそれを選ぶ理由があるって、作り手と使い手の“両想い”みたい。ひとひとつ想いを重ねて作られたモノを見ながら、そんなことを感じました。

    モノと向き合うと、心なしか時間もゆったり感じます。

    モノと向き合うと、心なしか時間もゆったり感じます。

    ここはただ買い物を楽しむだけに終わらない、モノとの関係性を気づかせてくれるきっかけになる場所。民芸の精神が息づく倉敷だからこそなせる、大人のための学び舎でもありました。

  • 04

    倉敷の夜に乾杯しよう!

    本館3Fの屋上テラスでは毎年恒例のビアガーデンが今年も開催されます!群青色に染まっていく倉敷の空にライトアップされた美観地区。倉敷の美しい夜を堪能しながら、おいしい料理とお酒で乾杯しませんか?
    ちなみに、この屋上テラスは昼間の眺望も抜群!ぜひマーケットに立ち寄った際は訪れてみてくださいね。
    ※完全予約制なので詳しくは、ホームページをご覧ください。
    http://www.genjuro.jp/

  • 05

    「林源十郎商店」が教えてくれること

    江戸時代から残る美観地区をはじめ、暮らす家や生活具を修繕しながら受け継いでいく民芸の街・倉敷のスピリットが、「林源十郎商店」からは発信され続けています。今までぼんやりとしていた「豊かな暮らし」が、ちょっとだけわかったような気がするのでした。

    倉敷デザインマーケット 林源十郎商店
    rating

    4.0

    48件の口コミ
    place
    岡山県倉敷市阿知2-23-10
    phone
    0864236010
    opening-hour
    店舗により異なる
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