【豊島(てしま)】瀬戸内海に浮かぶ豊かな自然とアートの島


2020.01.17

NAVITIME TRAVEL EDITOR

香川県の豊島(てしま)は、瀬戸内海に浮かぶ小さな島。瀬戸内海の香川県と岡山県の中間に位置する、人口約800人程の島です。大自然に恵まれ、古くから湧き水によってはぐくまれた稲作や農作物、海の幸も豊富にとれるので文字通りこの島は「豊かな島」と呼ばれています。近年は瀬戸内国際芸術祭などによりアートの島としても注目度が高まっており、国内はもちろん海外からも多くの旅行者が増えてきています。そんな魅力いっぱいの豊島をご紹介していきます。

  • 01

    まずはフェリーで豊島へ出発!

    豊島へはフェリーに乗って向かいます。香川県の高松港、小豆島の土庄港、岡山県の宇野港と3か所からフェリーが出ているので旅の行程上で便利な港を選ぶことができます。瀬戸内海はたくさんの島があるので島めぐりをするのにも交通のアクセスが近年の観光客の増加とともに整備されてきています。今回は豊島をメインとして一番便利な岡山県宇野港からご紹介します。

    水玉柄のアートなフェリーも行き交っています。

    水玉柄のアートなフェリーも行き交っています。

    本州から島々への玄関口となる「宇野港」。もう一つの玄関口「高松港」の方が知名度は高いかも知れませんが、宇野港は鉄道のアクセスも良く、岡山駅から宇野港まで57分。港周辺にもいくつかのアート作品が点在しているので島を渡る前にじっくりと散策してみるのもおすすめです。波止場から美しい瀬戸内海の島々を眺めることもでき、散策しているとまず目に入ってくる大きな魚!こちらは常設されている作品で、宇野港周辺の沿岸や児島湖で拾い集めた漂流物を使って作られています。

    淀川テクニック作「宇野のチヌ」

    淀川テクニック作「宇野のチヌ」

    「舟底の記憶」。こちらも宇野港に屋外展示されている作品です。旧日本軍の軍艦のいかりとノルウェー船のスクリューを利用して作られ、造船業で栄えたこの地域を象徴する作品です。フェリーを待つ時間もたっぷりアートを楽しめるのもこの地域の魅力の一つ。島へ渡る前にワクワク感が高まります!売り場は見通しの良い場所にあるので迷わずチケットも購入できます。

    小沢敦志作「舟底の記憶」

    小沢敦志作「舟底の記憶」

    豊島行きのきっぷ売り場

    豊島行きのきっぷ売り場

    この看板が目印

    この看板が目印

    豊島行きフェリー

    豊島行きフェリー

    宇野港
    place
    岡山県玉野市築港1丁目
    no image
  • 02

    島の玄関口でショッピングできる♪

    宇野港から瀬戸内の島々を眺めながらフェリーでゆられること40分。豊島の家浦港に到着すると目の前にあるのが豊島マルシェ。ここはレモンやいちご・オリーブなど豊島の特産商品やアート関連グッズが数多く揃えられていて、おしゃれなおみやげものが買える唯一の場所。お菓子やドレッシングから、手ぬぐいやTシャツなどの雑貨もあります。島には港が2つありますが、もう一つの唐櫃港にはこういうタイプのお店がないのでお土産を買う場合はこちらがおすすめです。また、観光案内所にもなっているので島内のアート作品や巡り方についても教えてもらえます。

    豊島家浦港に到着

    豊島家浦港に到着

    カラフルなガーランドが並ぶ豊島マルシェ

    カラフルなガーランドが並ぶ豊島マルシェ

    島内のアート作品を巡るには、レンタサイクルか豊島シャトルバスの利用がおすすめです。自由に島を巡りたい場合は港を出ててすぐの瀬戸内カレンという施設で自転車をレンタルできます。こちらは手荷物預かりは無料なので荷物がある場合も身軽になってサイクリングへ出発できます。島内は坂道が多いので電動アシスト付き自転車がおすすめです。貸出料金は1日1,800円(税込)。バスを利用する場合はバス停が港の目の前にあるので便利。ダイヤは船が港に着く時間に合わせてあるので安心です。料金は一律200円(税込)です。家浦港~甲生集会所前、家浦港~唐櫃港を結ぶシャトルバスが1日4~7便運行しています。便数がかぎられているので利用する際は時刻をチェックして巡りましょう。

    島内バス路線図

    島内バス路線図

    家浦港からシャトルバスへ

    家浦港からシャトルバスへ

    今回は唐櫃港行きのシャトルバスに乗って島内を巡ります。バスは小型のシャトルバスで席数は約25席程度です。バスは島民優先となっていますので島民の方へは配慮しましょう。団体向けバスサービスはありませんので10名以上の場合は予約やお問合せしましょう。小型バスといっても座り心地の良いイスです。島内は瀬戸内の雰囲気を感じさせるオリーブ畑を抜けて進みます。景色が良いので窓際がおすすめです。

    オリーブ畑を抜けて進みます。

    オリーブ畑を抜けて進みます。

    家浦港<香川県豊島>
    place
    香川県小豆郡土庄町豊島家浦
    no image
  • 03

    島の〖命の水〗、檀山のふもとへ

    バスに揺られること約10分、バス停「清水前」で下車すると「唐櫃の清水」があります。バス停の目の前に位置するこの水場は島で親しまれる貴重な湧き水で、よく整備された石造りの美しい泉です。集落の人に大事にされてきたのが伝わってきます。清水神社社殿、清水観音堂と一体となっていて、とても厳かな神秘的な雰囲気でいっぱい。この泉は本当に絶えることなく年中湧き出でいるそうです。こんこんと湧き出る清水は、豊島の豊かさを感じられる場所です。

    唐櫃の清水

    唐櫃の清水

    清水のすぐ横にあるのがアート作品「空の粒子」です。常設しているアート作品なのでいつでも鑑賞が可能です。鉄で出来た円形の彫刻がつなぎ合わさり、空に粒子が舞うような作品です。貯水タンクを囲むように設置されています。アートの中に入って上を見上げると作品の円の中に空が切り取られているような不思議な空間となっています。かつてのコミュニティの拠点にしにぎわいを取り戻すプロジェクト作品となっています。

    青木野枝作「空の粒子/唐櫃」

    青木野枝作「空の粒子/唐櫃」

    上を見上げると

    上を見上げると

    鉄の扉

    鉄の扉

    唐櫃の清水
    place
    香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃岡
    phone
    0879682365
    no image
  • 04

    山道を歩くとその先にあるものとは?

    豊島は資源と同様に景色も様々な表情があり豊かなのでどの場所の風景もそれぞれ満喫することができます。時間に余裕があればアート巡りだけではなくお弁当などを持って、山道をブラブラと過ごすのも楽しいです。カメラでおさめたくなるポイントがたくさんです!自然の恵みが豊かで美しい景色が広がります。

    柑橘の木々

    柑橘の木々

    島特有の石垣

    島特有の石垣

    豊島美術館へ向かう道の途中では、柑橘類の木々や自然の中で育つ牛など島ならではの自然の風景に癒されます。近代に入っては酪農で栄えた歴史もあり「ミルクの島」と呼ばれていました。いたるところに田んぼがあり、その近くには貯水池を見ることができます。豊島の地形や自然を活かした先人の知恵の面影を感じることが出来ます。この辺りまで来るとだんだんと海に近づいてきて空と海のコントラストを楽しめます。

    島内は牛を見ることも

    島内は牛を見ることも

    だんだんと海に近づいてきます。

    だんだんと海に近づいてきます。

    山道を抜けると豊島一のビュースポットである唐櫃棚田とその先に雄大な瀬戸内の島々が広がるロケーション。この景色を見ることが出来るだけで、わざわざ豊島に訪れる人も大勢います。雑誌の表紙も飾ったことがある広大な海と水平線で、ここでは多くの観光客の方が写真を撮るためにカメラを構えていました。特に何かあるという訳でもないこの景色が多くの人を引き付けるのは、ここにある景色そのものが人の心を動かす不思議な力を持っているからかもしれません。瀬戸内海の島を感じることができるおすすめのポイントです。

    豊島美術館付近から見える海

    豊島美術館付近から見える海

    瀬戸内海の島々を一望

    瀬戸内海の島々を一望

    こちらの唐櫃地区には檀山からの豊かな湧き水に支えられ、海を臨む傾斜にかつて棚田が一面に広がっていました。しかし、時の流れとともに耕作されなくなった田んぼが増えて、棚田には竹や草木が茂り荒れ地となっていきました。
    2010年に豊島美術館の開館と瀬戸内国際芸術祭の開催に合わせ、かつての姿を取り戻そうと豊島の住民の方や行政、そして美術館を運営する公益財団法人福武財団により棚田の復元が行われました。
    今では荒廃していた休耕田を地元住民のボランティアの方々が中心となって再生した棚田が広がっています。約9へクタールの棚田はまさに圧巻でこちらも豊島では外せない撮影スポットです。

    唐櫃棚田

    唐櫃棚田

    棚田からみる景色

    棚田からみる景色

  • 05

    自然に溶け込む豊島美術館

    唐櫃の棚田を左手に下っていくと、小高い丘に佇むコンクリート造りの水滴の様な建物が見えたらそれが豊島美術館です。柱が1本もない構造で、広さ40×60m、最高高4.5mで天井2箇所の開口部より光・音・風・空・影・雨など直接取り込み、自然と建築物の絶妙な調和を感じることが出来ます。
    ここでの注意点は「音を立てないこと。」
    メインの楽しみ方は、「湧き出る水の動きを鑑賞すること」ですが、人それぞれ感じ方によって様々な楽しみ方ができる美術館です。時間が経つのを忘れてしまうような場所です。

    豊島美術館

    豊島美術館

    柱が1本もない不思議な空間

    柱が1本もない不思議な空間

    豊島美術館の目の前も絶景ポイントです。瀬戸内海がパノラマで一望できます。ベンチに座って瀬戸内海を眺望する方が多かったです。自然の木々が風に揺れる音や鳥のさえずりを聞きながらとてもリラックスすることが出来ました。時間を忘れてついつい長居してしまいます。

    海と空の水平線

    海と空の水平線

    豊島美術館
    rating

    4.5

    300件の口コミ
    place
    香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃607
    phone
    0879683555
    opening-hour
    通常 10:00-17:00
    no image
  • 06

    自然とアートを楽しめる豊島

    豊島美術館から下ってくると唐櫃港に着きます。唐櫃港から徒歩約5分の公園に常設されているアート作品は「勝者はいないーマルチバスケットボール」。こちらはいつでも鑑賞可能です。島の形になったボードに多くのリングがついていて、なかなかボールを入れるのが難しかったですが、思い思いのルールで遊ぶことができます。ユニークで受け取り側の感性をくすぐる作品を前にし、島全体を通してワクワクさせてくれます。自然豊かでアートも楽しめる豊島!是非一度訪れてみてください!

    イオベット&ポンズ作 「勝者はいない─マルチ・バスケットボール」

    イオベット&ポンズ作 「勝者はいない─マルチ・バスケットボール」

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