大自然に囲まれたビーチ、広い空、そして抜群の透明度の海…「ここは本当に日本?」と目を疑うほどの美しい景観が伊豆半島の先端、南伊豆にあります。そこは渡し船でしかたどり着けないという知る人ぞ知る秘境ビーチ。非日常感をたっぷり味わえる、南伊豆の「ヒリゾ浜」と「谷川浜」を紹介します!
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シュノーケルも楽しめる!中木港から渡し船で「ヒリゾ浜」へ
伊豆半島の南側、中木地区にある絶景ビーチ「ヒリゾ浜」。希少なエダサンゴが群生し、クマノミやタツノオトシゴなどの珍しい魚も生息しています。
ヒリゾ浜へは中木港から渡し船でしか行くことができません。中木港は伊豆急行「伊豆急下田駅」から、南伊豆東海の路線バスで約1時間。「中木」停留所のすぐそばです。乗換不要な直通ラインが少なく、直通ラインがない場合は「下賀茂」バス停で乗り換えすることになりますので、バスを利用する際は、事前に時刻表を調べていくことをオススメします。
そんな中木港へのアクセスは車が便利と聞き、今回はレンタカーで「伊豆急下田駅」からドライブ開始!
車窓から風光明媚な弓ヶ浜の海岸線、南国ムードたっぷりなマングローブ林の景色を楽しみながら、約30分で中木港に到着。 平日の朝7時だというのに、駐車場の8~9割はすでに埋まっている状態です。朝7時の中木港。早朝から大勢の車と人で賑わう
◆ワンポイント・アドバイス
お盆休みなどのピークには、駐車場は早朝5時か6時には満車になってしまうことも。
余裕をもって中木港の民宿に宿泊するプランを立てるか、午前中のお客さんが帰宅を始める、午後はやくに到着するのがオススメです(駐車料金:1日1,000円)。船の運行は毎年7〜9月(2017運行期間 7月2日~10月1日)。午前8時に第一便が出航しますが、7時にはすでに乗船を待つ長い列ができていました。
まずは中木港入り口付近の青色のテントで乗船券を購入します。海の状態は毎日変化します。渡し船組合の人に確認し、万全の準備で浜へ向かいましょう。
そしてヒリゾ浜にはトイレがありません。 浜でトイレに行きたくなった場合には、渡し船に乗り、中木港まで戻ってこなくてはならないため、必ず乗船前にトイレに行っておきましょう。
ヒリゾ浜は絶好のシュノーケリングポイントとしても評判が高く、中木港でも魚の餌やシュノーケルグッズが購入できますよ。いざ秘境へ出発
船舶に乗り込み出発します!天気が良くて風が穏やかな日だったので、波も小さくスムーズに出発しました。
船上から高い崖に挟まれた水路
船は高い崖に挟まれた水路をどんどん進んでいきます。ところどころに切り立った大きな岩が現れます。なるほど、地図で見ると陸続きではありますが、切り立った崖の下にあるヒリゾ浜。船でしか行けない場所というのに納得です。
黒潮の通り道となっているヒリゾ浜付近
波しぶきを立てながら渡し船が進んでいきます。帽子は飛んでしまうので、気を付けて。水面はいよいよ青く、どんどん透明度が高くなって、岩礁がはっきり見えます。
中木港から約5分で、ヒリゾ浜の到着。そこには、これまで見たことのないような海の透明度と絶景が待っていました!対岸の岩の上からのヒリゾ浜
どうですか、この景色!
浜は切り立った岩に囲まれており、外界から遮断された特別な空間で秘境感満点。渡し船でここまで来た甲斐がありました!
浜の近くを流れる河川がないこと、人の手が入らずに、ありのままの自然が残されていること、海流の影響などのいくつもの条件が重なり、特別クリアな透明度を持つ浜ができたそうです。
渡し船チケットを購入すれば、1日に何度も中木港と湾を往復することができます。お腹が空いたらお昼を食べに中木港の食堂へ行ったりできますよ。
※ヒリゾ浜への飲食物の持ち込み可能。バーベキューは禁止です。 -
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シュノーケリングスポットの透明度の高さは格別
珍しい魚たちがこんなにたくさん!
ヒリゾ浜がすごいのは、渡し船でしか行けないロケーションや海の透明度だけではありません。伊豆半島の最南端に位置するヒリゾ浜では、黒潮に乗ってたどり着いた南方のカラフルな魚たちが多くみられるそうです。
シュノーケリング初心者でも、少し潜るだけで、鮮やかなブルーのソラスズメダイやたて縞模様のニシキベラなど、水族館で見るような美しい魚たちに出会えます。運が良ければクマノミに出会える
ただし、ヒリゾ浜は法律に基づき、魚やサンゴなどの動植物の採取は禁止です。 遊泳中は自然を傷つけないように気を付けてくださいね。
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中木港近くの絶景スポット「あいあい岬」
中木湾近くの山間に「あいあい岬」という名前のビュースポットがあります。漢字にすると「愛逢岬」というなんともロマンチックな名称。
眼下にヒリゾ浜を臨む光景が、まるで絵画のように美しいです。特に夕日に染まりオレンジに輝く海のビジュアルは、息をのむほど綺麗だとか…。
また、岬の近くにはビジターセンターには売店やカフェも併設されており、特産品を使ったスイーツやお土産などがGETできますよ。あいあい岬から見るヒリゾ浜の眺め
下賀茂温泉の塩をかけていただくジオソフトクリーム(320円)
自然が美しい伊豆半島はジオパークに認定されており、塩をかけて食べるソフトクリームは「ジオ」をかけて、「ジオソフトクリーム」と命名されています。
- 愛逢岬(あいあい岬)
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- 静岡県賀茂郡南伊豆町入間1839-1
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- 0558626300
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【南伊豆町ジオパークビジターセンターの開館時間】10:00~16:30 ※季節によって時間変更あり
【交通補足】伊豆急下田駅から車で国道136号線経由40分
【URL】http://www.minami-izu.jp/entry-info.html?id=4936%20iizu%20/
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美しいブルーの海にうっとり……南伊豆のもう一つの秘境ビーチ「谷川浜」
南伊豆には、ほかにも秘境ビーチがあります。そのうちの一つがちょっとした穴場と最近うわさになっている妻良地区の「谷川浜(やがわはま)」。
中木港から県道16号、136号を通って西伊豆方面へ、車で15分ほど走ると妻良港にたどり着きます。
妻良(めら)新港駐車場に駐車するとその奥に乗船場が見えます(駐車料金は夏の間は有料で、1日1,000円かかりますのでご注意を)。8月下旬の平日に訪れたところ、午前8時半に到着してまだ駐車場に余裕がありました。
もしヒリゾ浜の渡し船のある中木港が満車だったら、こちらの妻良港へ移動してみるのもいいかもしれませんね。
谷川浜へ行く手段は、ヒリゾ浜同様に渡し船のみ。運行開始は、午前8時30分からの予定ですが、波や準備等の関係でこの日は9時前の出航となりました。
乗船手続をして、さあ出発です!準備が整い、いよいよ出航
浜へ向かう途中、船長の案内で洞窟へ立ち寄りました。
洞窟目指して水路を下りると、せまりくる海底火山の活動で盛り上がった岩壁がお出迎え。圧倒的な高さと、波の浸食によって刻まれた複雑な模様に思わず息を飲みます。重量感のある洞窟
洞窟を抜けると…きれい! どこか遠くの南国の海のような風景が広がっています。
信じられないくらい美しいブルーの水面
立ち寄る場所は、往路と復路、数々の絶景スポットの中から乗客の希望に沿って、好みの場所をチョイスしてくれるそうです。もし立ち寄りたい場所があれば、乗船時に船長さんに相談してみましょう。
いよいよ谷川浜に到着!
伊豆半島の一角にあるのですが、浜から一般道までは険しい岩に遮断され、車で通ることができません。渡し船でしか行けない秘境感もさることながら、知名度も高くない穴場的な谷川浜。2017年8月ではまだ人は押し寄せてきてはいません。谷川浜には仮設トイレも設置されているので安心です。
青い小さな魚たちを発見!
谷川浜の近くには遊泳可能な場所がいくつが点在します。船長が案内してくれました。広くはありませんが、崖に囲まれ、邪魔されることなく海を楽しめるビーチはまるでプライベートビーチのような特別感です。
外国のプライベートビーチのような光景
谷川浜にはいくつかの遊泳スポットがあります。渡し船の船長がオススメの遊泳スポットを案内してくれますよ!
(※2017年の妻良谷川浜渡しは9月9日で営業を終了しました。)- 妻良谷川浜
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- 静岡県賀茂郡南伊豆町妻良
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妻良谷川浜渡しの運行期間・運行時間・渡航料金等の詳細は下記ウェブサイトをご確認ください。
【URL】http://mera-ichimaru.com/yagawahama/
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大人も大満足!妻良港のアスレチック
妻良港には海上にアスレチックが設置されており、無料で吊り橋や飛び込み台、すべり台などを楽しむことができます。谷川浜の秘境ビーチを堪能したら、妻良港へ戻って海上アスレチックで遊ぶのもオススメですね!
※2017年の営業は8月末日で終了
アスレチックの詳細については下記ウェブサイトをご確認ください。
【URL】http://www.merakann.sakura.ne.jp/item.html海上アスレチック
更衣室やシャワーも無料で使用でき、当日申込みでライフジャケットのレンタルもあると、至れり尽くせりのレクリエーションスポット。印象的な秘境ビーチや海上アスレチックで、妻良の海をこれ以上ないくらいエンジョイしました。
毎年7月中旬から8月まで開場しているので、夏を満喫する休日レジャーにいかがでしょうか?
◆秘境ビーチを楽しむために
海はいつも表情を変えます。
ヒリゾ浜も谷川浜行の船も、波が高い場合には欠航になりますし、海水浴ができない場合もあります。これらの施設を訪れるときは、事前に南伊豆町観光協会のWebサイトをチェックするなどして、情報を確認しましょう。
【南伊豆観光協会URL】http://www.minami-izu.jp/各施設のインフォーメーションを活用して、賢く旅を楽しみましょう♪
来年も、秘境ビーチへ…