ロープウェーやゴンドラに乗って一気に高所へ。そこからめざす山頂は、下から歩くよりもはるかに短時間でたどり着くことができます。登山時間を大幅に短縮できるため、本来なら初心者では到達できないような頂上を目指すことが可能になるのです。ロープウェーを使って絶景を楽しみつつ、そこから先の本格登山を楽しんでみませんか?
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絶景を楽しむ
ロープウェーに乗ると少し高いところから山全体を見ることができるし、ロープウェーの山頂駅には下界を見下ろすような風景が広がっています。通常の登山の場合、スタート地点は木々に囲まれ、あまり開放的な景色は期待できないもの。スタートから眺めのよい景色を楽しむことができるという点が、ロープウェー登山の魅力のひとつです。
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標高を稼ぐ
すべてを歩いて登ると大変な道のりですが、ロープウェーやゴンドラが運んでくれる分、標高の高い本格的な登山も比較的手軽にできるという点もまた、ロープウェー登山の魅力です。ロープウェーで一気に標高を稼いで2000mを超える地点に降り立てば、3000m級の山々にもチャレンジすることができます。
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山頂駅周辺に展望台や散策コースも
ロープウェーの山頂駅にはたいてい、見晴らしの良い展望スペースや、1時間程度の周遊散策コースなどが作られています。本格的な登山を目指さない方や小さなお子さんを連れた方などは、展望台からの景色を楽しんだり、周辺の散策だけで十分楽しめるかもしれません。ちなみに、最近はロープウェーで展望スペースまで車いすで移動可能な場所も増えています。
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山の装備は必須です
ロープウェーで標高を稼いで、いきなり高所に降り立つため、山麓と比べると気温差があります。山の上は風も強く、天候も変わりやすいので、必ず登山用のレインウェアと防寒具を準備していきましょう。短時間の登山ではあっても、標高が高い場所での油断は禁物。しっかりとした登山靴で臨むことが、いざという時にあなたを守ってくれます。
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降雪情報を確認しましょう
ロープウェーのある山は、冬になるとスキーを楽しめる山ですから、雪が多く降る場所ということでもあります。10月以降はいつ雪が降ってもおかしくありません。降雪情報を必ず確認するようにしましょう。ちなみに、雪が降って積雪が確認されたら、足元は一気に滑りやすくなります。初心者にはおすすめできませんので、紅葉時期や春の残雪シーズンなどは注意してください。
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ロープウェーの営業時間をチェック
帰りもロープウェーを利用する場合、ロープウェーの最終便に間に合う時間に帰ってこなければなりません。天候などの状況で早めに終了することなども想定し、時間に余裕を持って早めに戻る計画をたてましょう。
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おすすめのロープウェーとめざす山
ロープウェーの山頂駅から近くの山を目指す登山道が整備されている中でおすすめのコースを3つご紹介します。
◎駒ヶ岳ロープウェーで絶景の千畳敷から木曽駒ヶ岳へ
長野県上伊那郡と駒ケ根市にまたがる「中央アルプス駒ヶ岳ロープウェー」は、1662m地点にある山麓「しらび平駅」から、標高2612mの日本最高所にある駅「千畳敷駅」までをつなぐロープウェーです。約7分の空の旅で到達する、千畳敷カールの雄大な眺めと、南アルプス連峰や富士山が広がる眺めは圧巻。そこから往復4時間で木曽駒ヶ岳山頂をめざすコースがあります。また、千畳敷カールを周遊する1時間の散策コースもあります。中央アルプス駒ヶ岳ロープウェー
【運転所要時間】7分30秒
【ロープウェー運賃】往復大人2260円(このほかバス利用運賃などがかかります)
【アクセス】電車の場合、JR飯田線「駒ヶ根駅」からバス利用。車の場合、菅の台バスセンター大駐車場から路線バスで30分
【運行時間】
4月中旬~11月上旬8:00~17:00(30分間隔)、
11月9:00~16:00(30分間隔)、
12月~4月初旬は9:00~16:00(1時間間隔)
※連休や紅葉時期は時間を延長して運行
【URL】https://www.chuo-alps.com/◎北八ヶ岳ロープウェーで北横岳登山
北八ヶ岳ロープウェーは、ピラタス蓼科スノーリゾートにあります。夏は日本三大アルプスの絶景を眺める大型100人乗りのロープウェーで、山頂駅からは本格登山ルートが整備されています。中でも、往復約2時間半の北横岳登山コースは人気です。標高2237mの「坪庭駅」には併設の展望台があり、ここまでは車いすで移動可能。駅周辺に1周約40分の散策路があります。縞枯山の「縞枯れ現象」」も見どころのひとつ。北八ヶ岳ロープウェー
【運転所要時間】約7分
【ロープウェー運賃】往復大人1900円
【アクセス】
電車の場合、中央自動車道諏訪ICから25km
電車の場合、中央線「茅野」駅からバス60分
【運行時間】
4月中旬~10月は8時台~17時ごろまで、
11月~3月は9時~16時まで
(運転間隔は通常20分間隔、混雑時は10分間隔)
【URL】http://kitayatu.jp/◎駅から徒歩圏内!ロープウェー経由でパノラマコースを歩く
新潟県の越後湯沢駅から歩いて8分という好立地にある「湯沢高原ロープウェー」は、乗車定員166名で「世界最大級」。
標高870mの山頂駅からは越後湯沢の街並みと大パノラマが眼下にひろがります。山頂駅周辺は、貴重な高山植物が咲き誇る高原エリア。そこから大峰山を経由する2時間30分のパノラマコースは初心者でも安心の歩きやすい登山道です。高山植物園アルプの里、アスレチックなどのアクティビティがあり、園内は車いすで移動可能。湯沢高原ロープウェー
【運転所要時間】約7分
【ロープウェー運賃】往復大人2000円
【アクセス】
車の場合、関越自動車道「湯沢IC」から
電車の場合、JR越後湯沢駅西口から約800m
【運行時間】4月中旬~11月中旬(グリーンシーズン)8:40~17:00頃まで(20分間隔)
※天候などにより間隔変更、運休などの場合があります
【URL】http://www.yuzawakogen.com/yuzawakogen_charm/ropeway/ロープウェーは秋の紅葉シーズンの人気が高く、特に混雑が予想されます。時間に余裕を持ってお出かけくださいね。