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国際線の航空券で支払う「燃油サーチャージ」って? 基本情報と節約方法も

飛行機に乗る際、基本運賃のほかにさまざまな税金などが加算された金額を、航空券として支払います。その中にあるのが「燃油サーチャージ」です。燃油特別付加運賃とも言われます。
燃油サーチャージの金額は、航空会社、ルート、乗り継ぎ回数、航空券の発券クラス、さらに世界情勢などによっても大きく異なります。日系航空会社のANAとJALは、2019年2月以降の燃油サーチャージの値上げを発表済みです。今改めて、燃油サーチャージについて、しっかり知っておきましょう。

国際線では燃料サーチャージを徴収するのが一般的。写真は東京国際空港

目次

  • 「燃油サーチャージ」とは? 基本情報を知っておこう

  • 燃料サーチャージの金額はどこでわかる?

  • 2019年2月1日発券分からの改定運賃、ANAの場合

  • 外資系航空会社のやや特殊な徴収事例

  • 日本国内線で燃油サーチャージがかかる場合も

  • LCCは基本0円、ただし近年は徴収も増えつつある

  • 「燃油サーチャージ」とは? 基本情報を知っておこう

    燃油サーチャージは、飛行機の燃料となるケロシンや軽油など「原油」の価格変動に合わせ、運賃とは別に航空会社が徴収する料金のことです。

    湾岸戦争以降、原油価格が高騰したことに対する処置として、2000年代から導入が始まりました。燃料サーチャージの適用は航空会社の判断により、航空当局に申請して審査後に認定されると運賃に反映される仕組みです。

    日本では、日系航空会社をはじめ、日本を発着する外資系航空会社など国際線で導入されているのが一般的です。一部のLCC(格安航空会社)では、国際線でも徴収されないケースもあります。

    原油価格が下落すると、いったん導入された燃料サーチャージがANAやJALで「0円」になったことがありました(2016年4月1日発券分から) しかし近年における円安の進行によって2017年2月1日発券分より復活した経緯も。

    ANAとJALでは、燃料サーチャージは2ヶ月ごと、直近2ヶ月の燃油市況価格平均に基づいて見直されます。「シンガポールケロシン市況価格」「為替レート」の2つが目安となります。

  • 燃料サーチャージの金額はどこでわかる?

    燃料サーチャージは、運賃を購入する際、基本運賃とは別に「運賃明細」の中で、空港施設利用料などと並んで記載されているのが一般的。航空会社の公式ホームページにも記述がある。

    運賃明細に「燃油特別付加運賃」が明記されている

    運賃明細に「燃油特別付加運賃」が明記されている

  • 2019年2月1日発券分からの改定運賃、ANAの場合

    ANAグループは、ANA(全日本空輸)とAJX(エアージャパン)の燃油サーチャージを2019年2月1日以降の発券分から値上げすることを先日発表しました。

    燃油特別付加運賃。2019年2月1日(金)以降の航空券発券分より(ANAのプレスリリースより)

    燃油特別付加運賃。2019年2月1日(金)以降の航空券発券分より(ANAのプレスリリースより)

    ■燃油サーチャージ(1区間、片道あたり)太字が新運賃
    日本=韓国 1,000円→1,500円
    日本=東アジア(韓国を除く) 3,500円→4,500円
    日本=ベトナム/フィリピン/グアム/サイパン 4,000円→5,000円
    日本=タイ/シンガポール/マレーシア/ミャンマー/カンボジア 6,500円→8,500円
    日本=ハワイ/インド/インドネシア 8,500円→11,000円
    日本=北米(ハワイ除く)/欧州/中東/オセアニア 14,000円→17,500円
    (日本=メキシコは10,500円)

    燃料サーチャージは、飛行機の航続距離が長いほど高くなります。片道でたった数千円の差でも往復となると金銭的な負担は大きくなります。

    なお、大人と子ども、座席を利用する幼児に適用され、2歳未満は徴収されません。もし、搭乗前に購入した航空券をキャンセルした場合、燃料サーチャージに取消手数料や払い戻し手数料はかからず、全額払い戻しとなります。

    JALもほぼ同様です。なお、2019年4月1日以降の発券分については、2019年2月をめどに発表される予定です。

  • 外資系航空会社のやや特殊な徴収事例

    一方、外資系航空会社の場合、燃油サーチャージが日系航空会社と異なる運賃設定だったり、あらかじめ運賃に組み込まれていたりと仕組みが異なることも。日本発着であっても外貨支払いであるケースもあります。以下は、一例です。

    アラブ首長国連邦(UAE)の航空会社、エティハド航空

    アラブ首長国連邦(UAE)の航空会社、エティハド航空

    ■タイ国際航空
    搭乗クラスにより、燃油サーチャージの運賃が異なる。例えば、ファーストクラス米75ドル、ビジネスクラス63米ドル、エコノミー40米ドル(日本=バンコク、1区間あたり。2018年10月1日発券分より)

    ■シンガポール航空、カタール航空、カンタス航空
    燃油サーチャージが運賃に組み込まれているので実質0円

    ■エミレーツ航空、エティハド航空
    日本=欧州が1区間あたり21,000円と、他の航空会社よりも若干安め(ANAとJALは35,000円)

    航空券を購入する前、航空会社を比較する場合は、基本運賃だけれなく燃油サーチャージがそれぞれいくらかかるのかも、必ず確認しましょう。

  • 日本国内線で燃油サーチャージがかかる場合も

    日本の国内線で、燃油サーチャージを徴収しているのが、フジドリームエアラインズ(FDA)です。国際線の他社と同様、燃料価格(シンガポールケロシン市況価格)と為替レートを基準とし、1ヶ月ごとに設定しています。

    フジドリームエアラインズ(FDA)は、県営名古屋空港からの発着便が多い

    フジドリームエアラインズ(FDA)は、県営名古屋空港からの発着便が多い

    FDAの燃料サーチャージは、1区間(片道)ごと300円/400円/600円/800円/1,000円です。路線によって異なります。

    なお、2019年1月分より、次の2月分では値下げとなっています。

  • LCCは基本0円、ただし近年は徴収も増えつつある

    LCCでは、燃油サーチャージを徴収しないことが多いものの、最近は徐々に増えつつあります。一例を挙げると、韓国系LCCや春秋航空の国際線。一方、ジェットスター、スクート、エアアジアなどのLCCは燃料サーチャージ0円なので、旅での“節約”ができます。

    燃料サーチャージの値上がりが影響するのは「発券時期」です。もしも旅行のスケジュールがはっきり分かっていれば、値上がりする前に早めに航空券を購入しましょう。

    羽田空港(空路)
    住所
    東京都大田区羽田空港3丁目
    電話番号
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Aki Shikama
ライターのプロフィール画像
NAVITIME TRAVEL EDITOR
旅行・航空ジャーナリスト / フォトグラファーです。\主な取材ジャンルは、飛行機と空港。カメラは、Nikon。\1年中、国内と海外をよく飛び回っています。\空港のラウンジと飛行機撮影、スタバ、機内食がライフワーク。