伊丹・関空・神戸、「関西3空港」使い分けテクニック


2018.12.03

NAVITIME TRAVEL EDITOR

関西には、大阪国際空港(伊丹空港)、関西国際空港、神戸空港と3つの空港があります。それぞれの空港に「交通アクセスが便利」「LCCが数多く就航する」などの特徴があり、観光やビジネス、帰省などの目的、関西での行き先などによって、どの空港が最も便利かどうかが異なります。関西3空港を上手に使い分けるヒントをご紹介します。

  • 01

    大阪の中心部から近い「伊丹空港」、ビジネス利用で人気

    大阪国際空港(伊丹空港)は、3空港の中で最も古くからあり、空港のターミナルは大阪府豊中市になります。かつては国内線と国際線の両方、現在は定期便では国内線の便のみが就航しています。

    大阪国際空港(伊丹空港)は国内線がメイン

    大阪国際空港(伊丹空港)は国内線がメイン

    伊丹空港が使いやすい点、その1つは「大阪市内から近い」ことです。大阪の中心部にあたる梅田やなんば、天王寺から空港リムジンバスで所要約30分であるほか、京都や神戸、奈良などからもその空港リムジンバスが便利です。大阪空港駅が発着の大阪モノレールもあります。

    大阪国際空港(伊丹空港)で便利な空港リムジンバス

    大阪国際空港(伊丹空港)で便利な空港リムジンバス

    また、「国内線の路線ネットワークが豊富」であるのも、伊丹空港の特徴。特に、地方への便は伊丹空港のみということも。東京国際空港(羽田空港)への便は、ANAとJALそれぞれ1時間にほぼ1本ペース。アクセスの良さに加えて「ビジネス利用がとても便利」な空港としても定着しています。

  • 02

    国際線がメインの「関西空港」、近年はLCCが続々就航

    伊丹空港が国内線のみである一方、大阪府南部にある関西国際空港(関空)は関西3空港で唯一「国際線の定期便が発着する」空港です。アジアをはじめ、欧米やオセアニア方面への路線も就航しています。特に、韓国や中国、台湾、香港といった「東アジアへの便が多い」であること、「ホノルルへLCCで行くことができる」ことも、日本全国の空港の中では関空のみです。

    関西国際空港の第1ターミナル国際線出発フロア

    関西国際空港の第1ターミナル国際線出発フロア

    さらに、近年話題の「LCC(格安航空会社)が就航する」空港でもあります。LCCは、関西3空港では関空のみ。国内初の本格LCCとしてデビューしたピーチ・アビエーション(Peach)をはじめ、海外のLCCも関空に数多く就航しています。関西3空港の中で唯一「24時間空港」でもあります。

    関西国際空港には東アジアのLCCが続々就航しています

    関西国際空港には東アジアのLCCが続々就航しています

    伊丹空港と比べると、関空はやや遠いイメージがあるものの、なんばから関西空港まで最短約34分(南海電鉄、特急ラピート利用)です。梅田から地下鉄でなんば乗り換え、JRで直通の関空快速を利用すると、所要1時間ほど。大阪市内からのアクセスは決して悪くはありません。

  • 03

    「神戸空港」、実はかなり利便性が高い4つのポイント

    神戸空港は、神戸市のポートアイランド沖にあります。定期便は国内線のみ。交通アクセスは「ポートライナー」が便利です。三宮~神戸空港間の所要時間は18分。関西3空港の中で最も小さな空港ではあるものの、実は使い勝手が良い空港なのです。

    神戸空港の旅客ターミナル

    神戸空港の旅客ターミナル

    まず、ポートライナーは三宮と神戸空港それぞれが始発駅のため、電車がもし混んでいても少し待てば確実に座ることができます。また、三宮は阪急、JR、阪神などが乗り入れるターミナル駅であり、神戸の中心部はもちろん大阪、京都、姫路、さらに奈良まで電車一本で行けてしまう、実は「関西のどこへ行くにもけっこう便利」なのです。車で行っても「搭乗者は駐車料金が24時間まで無料」というサービスも人気です。

    そして、空港が小さい分、「移動時間が少ない」のもメリット。ポートライナーを降りると徒歩1分足らずでチェックインカウンター、保安検査場を抜けるとすぐ目の前が搭乗ゲートといった具合に、移動にとにかく時間がかかりません。

    スカイマークは神戸発着の便を多く就航しています

    スカイマークは神戸発着の便を多く就航しています

  • 04

    観光やビジネス、関西3空港を上手に使いこなすには

    関西3空港、例えば、羽田空港発着のANA、JAL(※)だと「大阪(伊丹・関西・神戸)」といった括りになります。ビジネス出張などに便利な「ビジネスきっぷ」だと、行きは伊丹/帰りは神戸といった空港が異なる利用も可能です(※ JALは現在、神戸発着の便はありません)

    今回、関西3空港、それぞれの主なメリットをご紹介しました。関西での行き先はどこか、また、時間に比較的余裕があるレジャーや帰省なのか、スケジュール厳守のビジネス出張なのかで、どの空港を利用するのがベストなのかが異なってきますので、ぜひ記事を参考にご検討ください。

    大阪国際空港(伊丹空港)
    https://www.osaka-airport.co.jp/

    関西国際空港
    https://www.kansai-airport.or.jp/

    神戸空港
    https://www.kairport.co.jp/

    大阪空港[伊丹]
    place
    兵庫県伊丹市小阪田
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    関西空港
    place
    大阪府泉南郡田尻町泉州空港中
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    神戸空港
    place
    兵庫県神戸市中央区神戸空港
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Aki Shikama
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NAVITIME TRAVEL EDITOR
旅行・航空ジャーナリスト / フォトグラファーです。\主な取材ジャンルは、飛行機と空港。カメラは、Nikon。\1年中、国内と海外をよく飛び回っています。\空港のラウンジと飛行機撮影、スタバ、機内食がライフワーク。