関西には、大阪国際空港(伊丹空港)、関西国際空港、神戸空港と3つの空港があります。それぞれの空港に「交通アクセスが便利」「LCCが数多く就航する」などの特徴があり、観光やビジネス、帰省などの目的、関西での行き先などによって、どの空港が最も便利かどうかが異なります。関西3空港を上手に使い分けるヒントをご紹介します。
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大阪の中心部から近い「伊丹空港」、ビジネス利用で人気
大阪国際空港(伊丹空港)は、3空港の中で最も古くからあり、空港のターミナルは大阪府豊中市になります。かつては国内線と国際線の両方、現在は定期便では国内線の便のみが就航しています。
大阪国際空港(伊丹空港)は国内線がメイン
伊丹空港が使いやすい点、その1つは「大阪市内から近い」ことです。大阪の中心部にあたる梅田やなんば、天王寺から空港リムジンバスで所要約30分であるほか、京都や神戸、奈良などからもその空港リムジンバスが便利です。大阪空港駅が発着の大阪モノレールもあります。
大阪国際空港(伊丹空港)で便利な空港リムジンバス
また、「国内線の路線ネットワークが豊富」であるのも、伊丹空港の特徴。特に、地方への便は伊丹空港のみということも。東京国際空港(羽田空港)への便は、ANAとJALそれぞれ1時間にほぼ1本ペース。アクセスの良さに加えて「ビジネス利用がとても便利」な空港としても定着しています。
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国際線がメインの「関西空港」、近年はLCCが続々就航
伊丹空港が国内線のみである一方、大阪府南部にある関西国際空港(関空)は関西3空港で唯一「国際線の定期便が発着する」空港です。アジアをはじめ、欧米やオセアニア方面への路線も就航しています。特に、韓国や中国、台湾、香港といった「東アジアへの便が多い」であること、「ホノルルへLCCで行くことができる」ことも、日本全国の空港の中では関空のみです。
関西国際空港の第1ターミナル国際線出発フロア
さらに、近年話題の「LCC(格安航空会社)が就航する」空港でもあります。LCCは、関西3空港では関空のみ。国内初の本格LCCとしてデビューしたピーチ・アビエーション(Peach)をはじめ、海外のLCCも関空に数多く就航しています。関西3空港の中で唯一「24時間空港」でもあります。
関西国際空港には東アジアのLCCが続々就航しています
伊丹空港と比べると、関空はやや遠いイメージがあるものの、なんばから関西空港まで最短約34分(南海電鉄、特急ラピート利用)です。梅田から地下鉄でなんば乗り換え、JRで直通の関空快速を利用すると、所要1時間ほど。大阪市内からのアクセスは決して悪くはありません。
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「神戸空港」、実はかなり利便性が高い4つのポイント
神戸空港は、神戸市のポートアイランド沖にあります。定期便は国内線のみ。交通アクセスは「ポートライナー」が便利です。三宮~神戸空港間の所要時間は18分。関西3空港の中で最も小さな空港ではあるものの、実は使い勝手が良い空港なのです。
神戸空港の旅客ターミナル
まず、ポートライナーは三宮と神戸空港それぞれが始発駅のため、電車がもし混んでいても少し待てば確実に座ることができます。また、三宮は阪急、JR、阪神などが乗り入れるターミナル駅であり、神戸の中心部はもちろん大阪、京都、姫路、さらに奈良まで電車一本で行けてしまう、実は「関西のどこへ行くにもけっこう便利」なのです。車で行っても「搭乗者は駐車料金が24時間まで無料」というサービスも人気です。
そして、空港が小さい分、「移動時間が少ない」のもメリット。ポートライナーを降りると徒歩1分足らずでチェックインカウンター、保安検査場を抜けるとすぐ目の前が搭乗ゲートといった具合に、移動にとにかく時間がかかりません。スカイマークは神戸発着の便を多く就航しています
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観光やビジネス、関西3空港を上手に使いこなすには
関西3空港、例えば、羽田空港発着のANA、JAL(※)だと「大阪(伊丹・関西・神戸)」といった括りになります。ビジネス出張などに便利な「ビジネスきっぷ」だと、行きは伊丹/帰りは神戸といった空港が異なる利用も可能です(※ JALは現在、神戸発着の便はありません)
今回、関西3空港、それぞれの主なメリットをご紹介しました。関西での行き先はどこか、また、時間に比較的余裕があるレジャーや帰省なのか、スケジュール厳守のビジネス出張なのかで、どの空港を利用するのがベストなのかが異なってきますので、ぜひ記事を参考にご検討ください。
大阪国際空港(伊丹空港)
https://www.osaka-airport.co.jp/
関西国際空港
https://www.kansai-airport.or.jp/
神戸空港
https://www.kairport.co.jp/周辺の予約制駐車場