
冬場に「雪」が多い場所へ飛行機で行く際、その雪に伴う便の欠航や大幅遅延が発生することがあります。日本国内だと主に、北海道や東北、北陸、山陰など方面。時には、首都圏や関西圏などでも雪が降ると、空港が影響を受けることもあるので注意が必要です。飛行機で大雪でのトラブルに遭遇しても慌てない、“備えあれば患いなし”の対策方法を紹介します。
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航空会社の「運航状況」を事前チェック
飛行機の運航は、雪に伴う視界不良や強風などの影響を受け、欠航や大幅な遅延が起こることがあります。特に、悪天候となった場合、空港のターミナルや滑走路まで閉鎖されることも。1年の中で、冬は最も気を付けなければいけない時期です。
JAL公式アプリでチェックできる「運航状況」
まず、出発地および到着地の「天気予報」は、事前に必ずチェックしましょう。加えて、航空会社が発表する「運航状況」のチェックもお忘れなく。公式ホームページや公式アプリで確認でき、前日夕方には翌日分が発表されています。ここに、運航で影響を受けそうな空港が掲載されています。もし載っていれば通常、航空券がどの券種であっても手数料なしで払い戻しや変更が可能です。
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「代替手段」をあらかじめ考えておく
いざトラブルに遭遇した際に備え、飛行機以外の別の手段を、あらかじめ考えておくと安心です。例えば、新幹線などの陸路があればその交通手段で動く、また現地のホテルでもう1泊できるのであれば、さっさと翌朝の便に振替するほうが焦らずに済むことも。
出張などで旅慣れたビジネスパーソンは、トラブルをあらかじめ予測して先に先に動きます。便の振替や代替手段の手配も、いわば早い者勝ち。実のところ、分かってから調べて動き出しては遅いケースも起こりえます。 -
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雪で影響されるのは飛行機だけではない
大雪で影響が出るのは、飛行機の運航だけではありません。空港までの鉄道やバスといった交通機関に支障が出ると、そもそも空港にたどり着けない、飛行機が動いていても間に合わないという最悪の事態になりかねません。また、鉄道がストップするとタクシー乗り場が長蛇の列になりますし、自家用車で行く人が増えると空港の駐車場が満車となる恐れもあります。
新千歳空港と札幌、小樽などを結ぶJR北海道「快速エアポート」
飛行機の運航状況を確認すると同時に、空港までの交通機関が通常通りに動いているかも、「NAVITIME」などで必ずチェックしましょう。
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冬こそできれば「大手航空会社」利用を
大雪での欠航や大幅遅延などは、LCC(格安航空会社)だけでなく、大手航空会社の利用であっても同様です。ただ、いざ起こった際の“補償”が異なります。
例えば、大手航空会社の場合、便の振替は他社便でも可能で選択肢の幅が広い一方、LCCの場合は自社便のみ。また、LCCでは便の変更が空港でのカウンターのみだったり、電話してもなかなかつながらなかったりすることも。航空券の払い戻しなどの手続きも、大手航空会社のほうがスタッフの数が多い分、スムーズです。北海道の航空会社「AIRDO」のカウンター(新千歳空港)
格安の航空券よりもちょっと高くとも変更しやすい航空券を買うと、いざという時のリスク回避にもつながります。
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いつもより余裕を持った旅程にする
冬のシーズンに飛行機に乗る場合、「通常の時期よりも余裕があるスケジュールにする」のをおすすめします。スケジュールと気持ちにも余裕があれば、いざトラブルに遭遇したとしても柔軟に動くことができ、心身ともに負担が確実に減ります。
日本航空(JAL)における「空席待ち」の順番案内
空港には、いつもより早めに行くのを心がけましょう。自分の便が欠航でも、前便に乗れるかもしれません。便の「空席待ち」も、航空会社の上級会員であることの次に、空港のカウンターで早く手続きをしたほうが順番は上になります。
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飛行機が雪の影響を受けると起こる主なパターン
国内線の飛行機は、1日に同じ機材でいくつもの路線を運航しています。例えば、羽田=札幌=羽田=那覇=羽田=福岡=羽田、といった感じです。札幌で雪の影響を大きく受けると、雪とは関係がないはずの那覇や福岡といった後ろの便にも影響が出ます。
ANAは羽田=新千歳をはじめ、多くの便を北海道に就航しています
■雪の影響で欠航する、大幅に遅延する
■前便が遅れるとあとの便にも遅れが出やすい
■機材繰りで他の路線も影響を受ける
冬の時期は、全国的にどうしても発着便が遅れ気味になるのも、注意しておきたいポイントです。航空会社その他から情報を随時集め、状況を見ながら動きましょう。