【劇団『ドラマティカ』】山本一慶×山崎大輝インタビュー「この五人で作る意味を伝えたい」
2021年10月23日(土)より、東京、兵庫にて上演される「劇団『ドラマティカ』ACT1/西遊記悠久奇譚」。劇団『ドラマティカ』は大人気ゲームアプリ『あんさんぶるスターズ!!』の作品内演劇サークルであり、『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ/THE STAGE』(通称『あんステ』)シリーズとは異なり、原作にはないオリジナルストーリーを描きます。
稽古真っ只中の、「悟空/氷鷹北斗」役を務められる山本一慶さんと、「八戒/斎宮 宗」役の山崎大輝さんにお話を伺いました。
CONTENTS
- インタビュー
- 公演概要
- プレゼント情報
-
インタビュー
――新たな『あんさんぶるスターズ!!』舞台化プロジェクトということで、非常に注目度が高い作品かと思います。出演が決まられた時のお気持ちを教えてください。
山本「これまで『あんステ』に、5年間、関わらせていただきました。そして今回、普段、僕ら俳優が舞台でお芝居をするということに近い新しいプロジェクトがスタートします。『あんスタ!!』のキャラクターが舞台でお芝居をするというのを演じられるのは、とても面白い試みだなと思いました。役者がキャラクターになりきったうえでお芝居をするということですから、やりがいもあります。また本作では主演をさせていただけるということもすごく嬉しくて、ありがたい気持ちでした」
山崎「『あんステ』には一度出演させていただきましたが、その時作ったものとは全く別の作品を作ることになります。前回出演時に得たものを、この作品に反映させていくことも求められている気がしました。ハードルはとても高いですが、この作品を愛している方々にオリジナルの、僕たち発信の作品をお届けできるわけですから楽しみですし、頑張ろうと思いました」
――新たなプロジェクトの立ち上げとなりますが、『あんスタ!!』はどんな存在ですか?
山本「『あんスタ!!』自体にはとても思い入れがあります。一番長くキャラクターに触れている作品なんじゃないかな。5年間、しかも定期的に演じていますから。北斗というキャラクターは、初演の時に、原作とは少し違うイメージを付け加えさせていただいたキャラクターであり、愛しているキャラクターです。大切なキャラクター、作品の新しい場面に立ち会えるというのは、とてもありがたいことです」
山崎「僕が出演した『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~はそれまでの『あんステ』とは少しテイストが違ったんですよ。当時としては最少人数でしたし、Valkyrieというユニット自体が結構クセのあるグループというか。僕がそれ以前に見ていた『あんステ』とは少し違うものになりましたし。また今回は全く違うものになりますので、新しい挑戦ができるという意味で楽しみです」――悟空や八戒を直接演じるわけではなく、氷鷹北斗を通しての悟空、斎宮 宗を通しての八戒ということで、役作りでご苦労された点、意識された点などあれば教えてください。
山本「今はまだ稽古中なのですが、ものすごく難しいです(笑) みなさんの中に悟空のイメージってありますよね。そのいわゆる「悟空」のイメージって、北斗とはかけ離れている部分があるというか。なので、それを逆手にとって「北斗が悟空を演じているように見せる」というのをしていきたいなと考えています。北斗が、お芝居で別人格を演じるために努力していることを感じていただけるよう、悟空という役にも真剣に向き合っていければ、お客さんにも伝わるんじゃないかなと思っていて。まだまだ探っている途中ですけれども」
山崎「斎宮 宗と八戒という役の内面が一緒かというと、僕も違うかなと思います。ただ完全に一緒ではないんですけれど、外側というか、「あ、宗っぽいな」と感じる部分が台本を読んでいてあったんですね。ちょうどいいバランスを求められているのかな?とも思いましたね。なるべく「宗」の要素を取り入れつつ、八戒というものに近づけていきたいと思います。そもそも斎宮 宗自体、別の人物に完全になりきるタイプではないように僕は思うので、そのあたりのバランスを取れていけたらいいなと」
山本「確かに感じるね。それぞれのキャラクターが、演じる役の個性とどこか被る部分があるんだよね」
山崎「ですよね。元のキャラクターがしっかりしているから感じるのかな」
――今までの『あんスタ!!』とは違う要素があるというお話でしたが、今回のお話は西遊記ということで殺陣やアクションなども多いのでしょうか。
山本「めちゃくちゃあります!これがアイドルのやる舞台かっていうくらい盛りだくさんです」
山崎「『あんステ』ではアクションはやってないですもんね」
山本「そうだよね。そういった面でも楽しんでいただけるんじゃないかな。このキャラクターが、こうやって身体を動かすこともあるんだっていう。原作がゲームで、最近は3DのMVでダンスもありますけど、それにしても殺陣をやっている姿というのは……僕が知る限りないんじゃないかな。そういう意味でも楽しんでいただけると思います」
――特に「ここが見どころ」というシーンはありますか。
山本「物語としては、友情や絆、愛などのポジティブな感情がメインになってきます。それをこの五人が演じるということに意味があると思うんですね。『あんスタ!!』の中では、キャラクターそれぞれが別のユニットに属していて、キャラクターによっては関係性があまり描かれていない五人。ある意味でばらばらなはずの五人が一つになって、絆だったり友情だったりを皆さんにお届けするというのがすごく素敵だなと思います。なるほど『あんさんぶるスターズ!!』のキャラクターを通す意味でもあるなというのを最近感じますね。僕ら役者がお芝居をするというのは、プライベートでも仲がいいしご飯に行ったりもするし、何年も前から知っているしという関係なんですが、『あんスタ!!』の中での彼らの関わりって、僕ら役者自身の関係性とは全然違うものがあるはずで。北斗が頑張って一生懸命舞台を作っているのだとしたら、僕はその舞台自体に意味が生まれてくると思うんです。それが『ドラマティカ』で一番見てほしい部分ですね。シーンで言うならば、五人がワチャワチャしていたり、楽しげにしているシーンかな。西遊記のストーリーの中にもそういうシーンがあるので、そこで『あんスタ!!』のメンバーたち自身を感じていただけたらと思いますね」
山崎「キャラクターたちが(悟空や八戒という)演じる役を通してコミュニケーションを取っているところっていいものだなって僕も思います」
山本「それこそ僕ら、『あんステ』では共演してないもんね」
山崎「そうですよね。そこがいい所かな」――山本さんからご覧になって「氷鷹北斗」はどんな人物ですか。またご自身との共通点はありますか?
山本「真面目過ぎるがゆえに不器用なところがあって、僕はそこが好きですね。そのうえで天然なところもあって、応援したくなる。いい意味でポンコツなところがあって可愛いんです(笑)原作ではしっかりしていて、グループの中でもお兄さん的な立場として描かれていることが多く、そこも大好きなんですけれど、舞台版になった時に、ユニットとしてのバランス感覚が難しいなと感じたんです。俳優がお客様の目の前でお芝居をした時に、少し違和感があって。僕が演じる意味も出していきたいなと思ったので、北斗の柔らかさ、お茶目さを「Trickstar」である北斗の裏側として表現できないかなと考えて。そういう意味では、僕自身の要素も含まれているのかなと思います。僕も真面目過ぎて不器用な所があるので、北斗の新しい一面を見せられたら、北斗にも喜んでもらえるかなと思ってプラスした部分でもありますね。受け入れていただけるか恐かった部分もありましたけれど、結果的に、ファンの方にも舞台版ならではの北斗を愛していただけて、舞台版「氷鷹北斗」を新しく作れたのかなと思います」
――山崎さんからご覧になって「斎宮 宗」はどんな人物ですか。またご自身との共通点はありますか?
山崎「すごく魅力的なキャラクターです。彼のアイデンティティはこだわりの強さですよね。思っていることを素直に言葉にはできない人ですし、ようやく出た言葉は棘だらけだったりもしますし。でも様々な出来事を通して斎宮 宗も成長していて、それを今回の『ドラマティカ』では加味して演じたいと考えています。宗はもともと孤独の中で戦ってきた人。でも今の彼は、自分は一人じゃないということに気づいていると思うんです。演劇も一人で作るものではないということを、きっと彼は分かっている気がしていて。そしてそこを大切にしつつも、宗のこだわりは、自分の中で曲げられないものがあるということだと思います。彼は自分が良いと思うものは突き通すだろうし、そこは僕も大切にしたい共通点です。そういったこだわりは捨てずに、いい作品になるよう追及していくという姿勢は大事にしていきたいです」
――今回は西遊記の中の三蔵一行ということで、かなり密な共演になられるかと思います。山本さんからご覧になって山崎さんはどんな方ですか?また山崎さんからご覧になった山本さんはどんな方でしょうか。
山本「そうですねえ、爆弾ですかねえ(笑)」
山崎「(爆笑)」
山本「いい場所で弾けてくれたらもう最高ですし、たまに間が悪い時にも弾ける危険性を合わせ持っているという(笑)そこが可愛い所なので、知っていけば知っていくほど、愛すべき人だなと思っていて。共演は二度目ですけれど、そういう愛らしいところが素敵だなと思います」
山崎「稽古を傍で見ていて、メチャクチャ器用だなって。何をやっても、そつなくこなされるんです。そもそもの勘がいいんだろうなとも思いますし。本読みの時ってまだ探り探りなんですよね。そんな探っている状態であるはずなのに、投げた球は既にほぼストライクというか。本当にすごいんですよ!殺陣とかもお上手ですし、如意棒とかも使いにくそうなのに、もっと使いにくそうにしてくれたっていいのに……」
山本「(笑)」
山崎「周囲のこともよく見てらっしゃる方ですし、いろんなバランスを取ってくださる方だなと思います」
山本「もうね、ずっと見守っていきますよ!」
山崎「ありがとうございます!」
――ものすごくいいコンビですね!
山本「いや、ちょっとコンビ扱いはされたくな……」
山崎「いいじゃないですかっ(笑)」
山本「(笑)」――三蔵/日々樹 渉役の安井一真さんはどんな方でしょうか。
山本「一真とはいろいろやらせてもらっているんですけれど、すごく純粋だなと思います。日々樹 渉を演じている時も、考えていることを素直に投げかけてくれる。たとえば稽古中に、まだ自分の中に落としこめてないシーンでも、それを率直に出してくるんです。すごくストレートで純粋で、そこが彼の魅力だなと僕は思います。稽古を重ねていく中で理解を深めて感情が辿り着いた時に、一真が伝えたいことはお客様にダイレクトに伝わるんだろうなって。今回のある意味で二重構造となっているお芝居でも、一真の良さというのが、お客様に素直に伝わるんじゃないかなと思います」
山崎「すごく温かい雰囲気の方で。まだお芝居上で濃い絡みというのはないんですが、まさに三蔵法師、お師匠様という感じで、温かくみんなを包み込んでくれるような方だなと思います」
悟浄/逆先夏目役の木津つばささんはどんな方でしょうか。
山本「つばさは、すごく真面目です。稽古場でね、ずっと話しているんですよ。合流したのは少し後からだったんですが、初日からいた?というくらいに馴染んでいましたし、「どうしよ、どうしよ」と言いながら、しっかり馴染んでいるという(笑)そんな風におどけて見せてはいても、実は裏ではしっかりとお芝居のことを考えていて、それをあえて表に出さなかったりするんですよね。可愛いし真面目な子だなと思います」
山崎「ひょうきんな方です。すごいおしゃべりな方だなーって」
山本「つばさと二人でメチャクチャよく話しているよね。二人で明るいムードメーカーだね」
玉龍(ぎょくりゅう)/乱 凪砂役の松田 岳さんはどんな方でしょうか。
山本「岳とは、はじめましてだったんですけれど、いろんな方からお茶目な方だよとは聞いていまして。実際にお会いしてみたら、すごく繊細で真面目な方でした。お茶目で明るい二人がいますが、岳は大人なお茶目。練られた笑いを提供してくれますね(一同笑)」
山崎「僕、実は初舞台で岳君と一緒だったんです。そこから何度か共演させていただいてまして。岳君はその頃から独特の雰囲気を纏っていて、誰に対しても温かい眼差しを向けてくれます。あと時々、少し照れながらボケてくれる時がすごく面白くて(笑)大好きです」
山本「わかる。僕もそういうところ好き。本当にいいメンバーが揃ったなあ」
山崎「僕もそう思います」
――最後に、公演に対する意気込みと、楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします。
山本「劇団『ドラマティカ』という新しい試みです。みなさんすごく期待してくださっていると思いますし、僕ら自身も楽しみにしています。役者一人一人がキャラクターを愛して、キャラクターを第一に考えてお芝居に取り組んでいます。普通の舞台を観てらっしゃるというのに加えて、その裏側で、キャラクター達がどういう気持ちでどういう関わりの中でこの作品を作っているのかというのを感じていただけたらと思います。ぜひ楽しみにしていてください」
山崎「普段何かのお芝居をする時に、「山崎大輝が演じているな」というのを感じさせたいわけではなく、その役に染まりたいと考えています。でも今回はある意味で逆ですよね。意識的に「斎宮 宗が演じている」ということを伝えたいと思います。キャラクターを感じさせつつ西遊記の世界に誘えるか、そこが難しくもありますが、観てくださっているお客様には楽しんでいただける点だと思いますので頑張ります。期待していてください」 -
公演概要
■タイトル:劇団『ドラマティカ』ACT1/西遊記悠久奇譚
■公演日程:
【東京公演】
2021年10月23日(土)~10月27日(水)日本青年館ホール
【兵庫公演】
2021年11月1日(月)~11月7日(日)AiiA 2.5 Theater Kobe
【東京凱旋公演】
2021年11月12日(金)~11月14日(日)TACHIKAWA STAGE GARDEN
■原作:『あんさんぶるスターズ!!』(Happy Elements株式会社)
■脚本・演出:伊勢直弘
■音楽:Arte Refact
■出演:
悟空/氷鷹北斗 役:山本一慶
三蔵/日々樹 渉 役:安井一真
八戒/斎宮 宗 役:山崎大輝
悟浄/逆先夏目 役:木津つばさ
玉龍/乱 凪砂 役:松田 岳
■チケット価格:
一般・見切れ席 ¥9,000(税込/全席指定)
プレミアムチケット(限定グッズ:ハンドタオル付き)¥12,000(税込/全席指定)
■主催:劇団『ドラマティカ』製作委員会
■公式サイト:https://dramatica-stage.jp/
■公式Twitter:https://twitter.com/dramatica_stage
©ENSEMBLE SQUARE/劇団『ドラマティカ』製作委員会 -
プレゼント情報
ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました!山本さんと山崎さんから読者の皆様へサイン色紙をいただきましたので2名様にプレゼントします。応募方法は、NAVITIMEアニメアカウントのフォロー&リツイートです。奮ってご応募ください!
■応募期間:2021年10月18日(月)~2021年10月31日(日)23:59まで
■応募方法:
①NAVITIMEアニメアカウントをフォロー
②NAVITIMEアニメの当該ツイートをリツイート
また、記事の感想を添えてキャンペーンツイートを引用RTしていただけると、当選確率がアップします!ぜひご参加ください。
※当選者の方には、2021年11月8日(月)までにDMにて、ご連絡させていただきます。
全国
|