【京都ぶらり】任天堂花札の柳とカエル風景はココが発祥!?世界遺産『東寺』


2021.06.23

Kyotopi

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は南区にある世界遺産『東寺』。その境内の一角、宝蔵にある鬱蒼とした柳の木。花札にも描かれた馴染みのある風景。11月の花札にも描かれた書道の神・小野道風ゆかりの柳南区、九条通沿い。平安遷都に建立された世界遺産・東寺。
平安京造営の頃、延暦15年(796年)桓武天皇により創建。皇居から南に延びる朱雀大路の南端に、都への入り口として羅城門、その東に東寺、西に西寺(現在はありません)の官立寺院として建立。
その後、嵯峨天皇より空海(弘法大師)に下賜され、真言密教の根本道場に。真言宗総本山のお寺。他の伽藍はこれまでにもご紹介してきましたが、今回はこちら。境内の東北に位置する宝蔵。平安後期建立の校倉(あぜくら)造倉庫で、東寺最古の建造物。弘法大師空海が唐の国師・恵果から授かった現在国宝の密教法具や両界曼荼羅、犍陀穀糸袈裟、仏舎利、五大尊など寺宝を納めた蔵。火災による延焼に備え、周囲は堀で囲まれ、今の季節は目にも優しいハスの緑に覆われていました。そして、ここでもアオサギたちが多数。さらに鬱蒼と茂る柳の木も。
南北一直線に並ぶ大伽藍パワースポット☆新緑の世界遺産「東寺」 関連記事になります。併せてご参照ください。それにしても、見事な柳の木。柳の木はもともと水辺など湿潤な場所を好む植物。昔から強靭でたくましい生命力であることから、水害防止に川べりなどに良く植樹されていました。そんな柳の木の下に、こんな駒札を発見。今まであまり気づきませんでしたが。そこには『伝小野道風ゆかりの柳』とあります。で、そこに描かれた挿絵。どこかで見覚えのある絵だなぁと思い、はたと思い出しました。そして、実家の茶箪笥を漁って懐かしのこの花札。昔よくお正月になると、親戚一同で花札大会を夜遅くまでしてました(笑)一族公認の年に一度の夜更かしイベント。
で、よくよく花札を見ると、京都に本社構える会社『任天堂』の前身『丸福』時代の花札ですかね。現在では玩具やコンピューターゲームの会社として知られる任天堂ですが、元々はトランプや花札のメーカーであったことは有名な話。京都幻のディープスポットをぶらり!かつて花街の失われた夢の跡☆「五条楽園」【五条大橋】 関連記事になります。併せてご参照ください。その中にあるこちら。11月の札『蛙に小野道風』。五重塔は描かれていませんが、駒札と同じ光景。
小野 道風は平安時代前期から中期にかけての貴族・能書家。そして、六道珍皇寺『冥土通いの井戸』でもおなじみ、閻魔大王の役人として知られる小野篁の孫でもある人物。あの世とこの世を結ぶ『冥土通いの井戸』公開中!閻魔大王像や地獄絵も☆「六道珍皇寺」 関連記事になります。併せてご参照ください。道風は『書道の神』として祀られ、中国から伝わった漢字主体の書風からかな主体の書道の基礎を築いた人物。
その逸話として、自分の才能に悩み書道をあきらめかけていた頃、道風が散歩に出かけると、柳に蛙が飛びつこうと、繰りかえし飛びはねている姿を目撃。道風は全く飛びつけるはずもない距離に、ダメだろうと思って見ていると、たまたま吹いた風が柳をしならせ、到達する蛙。道風は自分が蛙ほどの努力をしていないことに気づき、さらに書道に精進するきっかけを得たという。この逸話が江戸時代の浄瑠璃『小野道風青柳硯』でも広まり、さらに第二次世界大戦以前の日本の国定教科書にも載せられ多くの人に広まり、花札にも描かれるように。
この時はアオサギばかりで蛙は見かけませんでしたが、花札と東寺が結びついた面白い発見でした。詳細情報名称:東寺(教王護国寺)
住所:京都府京都市南区九条町1
電話番号:075-691-3325
関連サイト:http://www.toji.or.jp/ 

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東寺(教王護国寺)
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