【取材】四季折々の趣を、庭園と美食で現す福島の隠れ温泉宿


2022.08.20

一休コンシェルジュ

福島県・翡翠の里に佇む全12室の温泉宿「御宿 かわせみ」。「美食の宿」として支持され、一休.comでもリピーターが絶えない人気宿の一つです。人を惹きつけてやまない魅力の秘訣を、取材を通してご紹介します。自然と調和する純和風の佇まい福島県の奥座敷、翡翠の里。飯坂温泉駅から車で数分ほどの地にある「御宿 かわせみ」は、約3,000坪の自然林庭園の中に佇む和風温泉旅館。木々に囲まれた中に凛と佇む玄関が情緒的です。数寄屋造りの廊下を渡った先には、広大な自然林を活かした庭園を望むロビー。日本の四季を感じられる自然景観が広がる眺めもまた素敵。さながら日本画のような美しさの臨場感溢れる景色が、ゲストを迎え入れます。窓辺に置かれた椅子はデンマークのデザイナー、フィン・ユールのもので、丸みを帯びたフォルムが温もりを感じます。どこからか、ほのかにお香の香りが漂い、幽玄の世界に迷い込んだよう。
「御宿 かわせみ」といえば、一休.comでもリピーターが季節を変えて泊まる宿としても有名です。聞けば、数十回と滞在される方が何組もいらっしゃるそうで、ゲストから愛される宿であると実感しました。広々とした風情溢れる客室で安らぎの時間を過ごす客室はわずか12室。それぞれ趣の異なる数寄屋風の造りで、1階の6室が露天温泉付客室となっています。今回は、「露天風呂付き離れ特別室(スイートヴィラ)」を取材しました。離れのお部屋は三間となっており、木や畳といった自然素材が醸し出す上質で落ち着いた空間が広がります。食事もお部屋でいただくため、プライベートな時間を過ごせるよう設計されているとのこと。窓辺には椅子が用意され、お部屋からも庭園が眺められます。みずみずしい木々は、秋には紅葉へと変わり、四季の移ろいをお部屋に居ながらにして楽しめます。日がな一日、ここでのんびりと過ごしたくなりますね。客室濡縁や前面が開放されている専用露天風呂からも、自然林庭園を望めます。さらに内風呂は古代檜風呂で、内風呂と露天風呂の湯浴みが楽しめる贅沢な造り。シャンプーやトリートメント、ボディウォッシュはオリジナルブランドで、自然由来成分を100%利用した日本製のもの。お料理の邪魔にならないよう、香りが控えめなのもポイントです。洗面所周りは広々としていて、ライト付きのミラーが備わります。アメニティもオリジナルのものが用意されています。かわせみの絵柄がかわいいですね。宿の名前に冠されるかわせみの意匠。お部屋の端々に見受けられ、ふとした時に見つけて心が和みます。続いて、本館にある「露天風呂付き本館特別室 海棠 (スイート)」へ。竹林に面したお部屋で、主室は二面の窓から外光が入り、広くて明るい印象を受けました。凛とした和の設えに包まれた室内は清潔感に溢れ、改装やお手入れを何度も施されているのがうかがえます。特にお気に入りの場所は、窓からの風景を楽しめる座椅子スペース。窓越しに自然を見渡すうちに、いつしか心もほぐれ、ゆったりと寛げるような気がしました。ナチュラルなものに囲まれているお部屋の中で、デジタルなものはそっと置かれているのも特徴。一見戸棚に見える白い扉を開くと、奥からテレビが出てきました!ただ、この部屋の中ではテレビも不要かもしれません。次の間です。鏡台が置かれていたのですが、和の雰囲気があって良いですね。前面を全開にした専用露天風呂。訪問時は7月で、森林浴とともに湯浴みを堪能できそうでした。冬の時期には、雪見風呂を楽しめることも。こちらの客室にも、古代檜風呂が内風呂として備わります。渾身の一皿「吟味特撰」と、日々探求の精神で魅せるかわせみ流料理美食の宿としても名高い「御宿 かわせみ」。創業当初から料理にこだわり続け、料亭料理でも旅館料理でもない、まさに“御宿かわせみ流日本料理”と表現したくなるご馳走でゲストをもてなします。毎月テーマを決めて吟味を重ねたコースは、全体の味や、食感、温度に色彩、そして器にもこだわり全体のバランスを考えて組み立てているそう。旬の食材やその時々の流行を取り入れ、伝統に新たな発想を加えて、ここでしか食べられない一品が登場するのも魅力の一つ。コースのメインディッシュとして登場するのが、月毎に替わるスペシャリテ「吟味特撰」。その月を過ぎれば、二度とお客様の目の前に出されないという一期一会の料理です。例えば春は蛤や筍、夏は岩牡蠣に利尻雲丹、秋は和栗に松茸、冬はとらふぐ白子にずわい蟹など、旬食材の中でも王様級のご馳走をかわせみ流の創作要素でアレンジ。余韻に浸る美味しさの献立が人気で、毎月楽しみにしているゲストもいるほど。料理に合わせる器は、会津本郷、備前、志野、織部、瀬戸、九谷、伊万里、会津塗、輪島といった本物の名工を厳選。近年は「御宿 かわせみオリジナルの器」を器匠とともに作っているそうです。美食を目で楽しむ口福な時間を過ごしましょう。ふとしたときに一息つける、安らぎのスペースに憩う滞在中、ずっとお部屋にこもりたくなるほど快適な客室が自慢の「御宿 かわせみ」ですが、ふとしたときに寛げるスペースがいくつも用意されているのも特徴です。湯上がりにお寛ぎいただくサロン。カワセミのボディカラーをイメージしたボックスが埋め込まれた正面壁が印象的なモダンな空間です。サロンには、飲み物が用意されています。湯上り後やチェックアウト前に、洋風の庭園を眺めてリラックスタイムを過ごせそうですね。本館の階段を上がった二階には、雑誌図書スペースが。その先の二階ロビーは、一階ロビーのちょうど真上の位置にあり、デザイン家具が配置されています。庭園や美しい夕日を眺めながら、思い思いのひとときが過ごせそうですね。また、「小文庫」と名付けられた書斎が設けられています。壁一面を使った本棚の中には、様々なジャンルの本が収められているので、読書を楽しみたいときに利用してみては。本館には売店が2つ点在しています。こちらは、手作りの小物や雑貨、オリジナルグッズを販売していて、作家もののガラス器や陶磁器が並び、セレクトショップのよう。フロントの目の前にある売店は、ガラス玉や風鈴といったガラス製品が並んでいます。また、館内には明治・大正のガラス作品が展示されており、ゲストの心を和ませてくれます。日本ならではの情緒を感じる四季の色彩を、五感で堪能できる「御宿  かわせみ」。たまには日常を忘れ、自然の美しい景色とともに美食をいただく贅沢なひとときを過ごしてみては。 御宿 かわせみ 福島県/翡翠の里 詳細情報はこちら  

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御宿かわせみ
place
福島県福島市飯坂町字小川端2-14
phone
0245431111
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