九州の小京都・飫肥に佇む、武家屋敷をリノベーションした全5室の温泉宿


2022.07.26

一休コンシェルジュ

5万1,000石の城下町、飫肥(おび)。今で言えば宮崎県日南市にあたりますが、その町に残る武家屋敷をリノベーションし、再生させたのが「Nazuna 飫肥 城下町温泉」。その姿は「重要伝統的建造物群保存地区」の町並みに溶け込んで、まるで以前からそこにあるかのように佇んでいます。「重要伝統的建造物群保存地区」内に2020年開業宮崎空港から車で約1時間。蛇行して流れる酒谷川の寄洲に発達した飫肥は「九州の小京都」と呼ばれる町。明治初期に至る280年ほどに渡って、藩主・伊東氏が治めていた賑やかな城下町でした。飫肥城跡に復元された大手門は言うに及ばず、立ち並ぶ武家屋敷や商家など、江戸の面影が今なおそこここに。昭和52年には九州地方では初めてとなる「重要伝統的建造物群保存地区」に指定され、町そのものが歴史博物館のような趣きです。
「Nazuna 飫肥 城下町温泉」はその飫肥城下にあった武家屋敷を完全に改修。2020年3月、宿泊施設として新たな命を吹き込まれました。元藩医の屋敷を、交流機能をもたせた宿泊施設に改修された武家屋敷「小鹿倉邸」は、飫肥藩の藩医だった壱岐宗淳が、一部を除き明治12年に建てた屋敷。築140年以上経つにも関わらず、保存状態は極めて良好だったとか。改修にあたっては、歴史的な価値を損ねることなく、いかに機能性を向上させ、町の活性化に寄与できるかが焦点となりました。まずは飫肥石の石垣の上に佇む宿の顔をじっくり拝見。この玄関には大きな手は加えていないそうですが、白暖簾が風にゆれて良い感じ。堂々たる品格を感じます。中に入ると予想を上回る広い空間が現れます。実はここ、3間続きの和室だったそうで、改修によってフロントとラウンジに。宿泊客だけでなく、町の人や日帰り客も利用できるレセプションスペースとして開放されています。意匠が異なる全5室お部屋の居心地も抜群。どのお部屋にも露天風呂があって、近くの北郷温泉から毎日湯が運ばれています。
プライバシーをより重視するなら、離れの「苔-ラグジュアリーツイン-」がおすすめ。その名の通り、お部屋の中央にはコケのテラリウム!さすが世界で唯一、コケ専門の研究所があることで知られる飫肥ならではの意表を突くインテリアです。飫肥のシンボルカラー“紫”を内装にあしらった「本紫-ラグジュアリーキング-」、古くから地元の産業を支えてきた“杉”をテーマにバーカウンターまで備えた「杉-デラックスキング-」、隠れ家のような趣の「茶木-デラックスキング-」、飫肥の特産品である“橙”を内装に取り入れた「橙-デラックスツイン-」の4室も素敵。これほどまでにそれぞれ意匠が異なると、お部屋選びに頭を悩ませるかもしれませんね。町歩きのベースにぴったりの立地夕食は宿から歩いて約3分、築100年以上の古民家を利用したレストラン「喜庵一能」で季節の懐石料理をどうぞ。朝食はお部屋で。基本となるのは特製お茶漬け和膳。具材もいろいろあって、するするとお腹に収まっていきそうです。
飫肥の景観の見事さは圧倒的で、街路幅や石垣、生垣も当時のままとか。飫肥城跡や「飫肥城歴史資料館」で歴史に触れるもよし、座って矢を射る弓道「四半的」を体験するもよし。あるいは通りの水路で泳ぐ錦鯉を眺めるもよし。飫肥の滞在を貪欲に楽しみましょう。同じエリア内にはグループホテルの「季楽 飫肥」があります。こちらは一棟貸しのスタイル。「勝目別邸」と「合屋別邸」の2棟あるので、人数や目的によって使い分けてみるのも良さそうです。 Nazuna 飫肥 城下町温泉 宮崎県/北郷温泉 詳細情報はこちら  

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季楽 飫肥
rating

5.0

1件の口コミ
place
宮崎県日南市飫肥8丁目1-62
phone
0987273171
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2024/05/07 チェックイン(2名1室)※1泊1名あたりの料金   更新日:2024/04/23

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