熊本・杖立温泉で見つけた全5室の「べっぴんの湯」を持つ料理宿


2020.02.15

一休コンシェルジュ

温泉街のあちらこちらから湯煙がもうもうと。熊本県と大分県の県境に広がる杖立温泉は、昭和の温泉情緒が色濃く残る温泉地。川の上にこいのぼりを泳がせるイベントの発祥地でもあり、近年、注目を集めています。温泉と路地裏歩きが楽しめる杖立温泉杖立温泉へは大分県の日田ICから車で約40分。川沿いに温泉宿がぎゅっとまとまって立つ風情や、「背戸屋(せどや)」と呼ばれる迷路のような細い路地裏が残ることから、温泉と路地裏歩きが共に楽しめると世代を問わず人気をよんでいます。今回ご紹介する「米屋別荘」は、杖立川に架かるさくら橋の近く。この川にはほかに、もみじ橋、杖立橋など、いくつかの橋が架かっていて、橋上から見る温泉街は風情たっぷり。「わざわざ九州の山あいまで来たかいがあった!」と、小躍りしたくなるような景色が広がります。全5室の小さな宿「米屋別荘」のルーツは天保14年に創業した米屋の別荘。現在のご主人は7代目。180年近くもの長い歴史があり、露天風呂付きの離れ3室と母屋の和室が2室の、小さな旅館です。離れの「朝明け」は2面の窓から朝日が差し込むお部屋。川沿いに設けた露天風呂も申し訳ないほどの広さがあり、贅沢な湯浴みが叶うでしょう。「日溜り」は明るく、家具などの設えもモダンな北欧風。「月夜」は柱や梁に古材を用い、古民家のような趣。いずれもベッドではなく和布団で休みます。母屋の「恵美根」は川側の広縁のカウンターが特徴的なデザイン。ここで川を眺めていると、時が経つのを忘れてしまいそうです。開湯1700年の歴史ある杖立温泉ところで杖立温泉の名は、平安時代、この地を訪れた空海が立てた竹の杖から、枝や葉が生えたという言い伝えに由来しているそう。杖をついた湯治客でも帰りには杖を忘れていく(杖を立てていく)ほど、温泉の効能が高いということなのでしょう。泉質は弱アルカリ性の塩化物泉で保湿成分のメタケイ酸が豊富。しかも湧出時の泉温が98〜100度!あのもうもうと上がる湯煙は、この高温の蒸気があればこそ。蒸気を活用した蒸し風呂も自慢で、もちろんこの宿にも設けられています。蒸し風呂は、いわば天然のミストサウナ。試さない手はありませんよ。ほかに男女別の露天風呂、露天風呂付きの家族風呂が1〜5番まであって、湯処の数に不足はありません。京仕込みの「杖立風新懐石料理」良質な温泉にたっぷり浸かった後のお楽しみはやはり食事。この宿では主人自らが調理を担当。京都で修行した腕を披露しています。夕食は月替わりの杖立風新懐石料理。肥後の馬刺しや阿蘇のあか牛がメインですが、その時々によって調理法もさまざま。温泉の蒸気で蒸した料理や郷土料理まであって、いつ訪れても何度訪れても飽きない工夫がされています。しかもどの料理も手が込んで洗練されたものばかり。まさに「和のオーベルジュ」と呼びたくなりますよ。デザートも乞うご期待。杖立温泉の名物といえばプリン!地元に伝わっていた甘い茶碗蒸しのような「甘玉子」にヒントを得て、各施設でオリジナルプリンを提供しています。「米屋別荘」でも夕食後のデザートとして登場。どんなアレンジで出てくるのか、お楽しみに。湯とプリンと背戸屋歩き。杖立温泉を味わい尽くすなら、ぜひ「米屋別荘」に宿泊してみませんか。 米屋別荘 熊本県/杖立温泉 詳細情報はこちら  

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米屋別荘
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4.5

19件の口コミ
place
熊本県阿蘇郡小国町下城4162-4
phone
0967480507
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