老舗の山岳リゾート「上高地帝国ホテル」で上質な滞在を


2019.06.15

一休コンシェルジュ

長野県・松本駅から車で1時間半。標高1,500mの場所にあり、「特別名勝」「特別天然記念物」のふたつが認定されている自然の宝庫“上高地”。
長い冬を超え、4月下旬から11月上旬のみ訪れることができる期間限定の山岳リゾートです。
この地に約90年前、日本で初めての本格的山岳リゾートとして誕生したのが今回ご紹介する「上高地帝国ホテル」。
豊かな自然に包まれ、穏やかなひとときを愉しむ“大人の滞在”はいかがですか?赤い三角屋根と丸太小屋風の外観バス停「帝国ホテル前」を降りてすぐ。木々の隙間から「上高地帝国ホテル」の赤色の屋根が見えてきます。緩やかなスロープを下りると、赤い三角の屋根に丸太小屋風の建物が見えてきます。開業は1933年、当時の姿を守りつつ、1977年に建物自体は鉄筋・鉄骨コンクリート造となっています。伝統と格式の高さを感じさせる設え重厚さと格式の高さを感じさせる入口。奥は照明が柔らかく灯り、非日常の空間が広がっているよう。こちらがロビー。開業時から使用されているカウンターは、長い歴史の中で多くのゲストを迎えています。この美しい光沢や温かみを感じる味わいも、その年月を経ているからこそ醸し出されたもの。ロビーラウンジ「グリンデルワルト」に堂々と構える「上高帝国ホテル」のシンボル“マントルピース”。高さ5.1m、重さ約650kgという大きさは、圧倒的な存在感を放ちます。17時ちょうどに行われるのが「マントルピースの点火式」。ホテルスタッフの呼びかけから、マントルピースに火をつけるイベントが始まります。照明が落とされ、スタッフの説明とともに火が入れられていきます。ゲストはワインやコーヒーなどを飲みながら、スタッフの話と火入れに夢中。パチッ!バチッ!という薪のはぜる音とともに、木の良い香りが漂ってきます。薪は、日持ちし煙が少ないナラの木を使用。点火されるとゲストから自然と拍手がわき起こりました。このマントルピースは、1977年の改装時に取り付けられた2代目。1代目は石と木を積み重ねた暖炉だったそうです。
ゲストは皆笑顔で、火をバックに写真を撮ったり、ワインを飲んだり。火が灯った宿のシンボルは、室内を温かくする以上にゲストの心を温めてくれるようです。火は23時ごろまで燃え続けます。山の中とは思えぬ設え、帝国クオリティご紹介するひとつ目のお部屋は、「スイートルーム(2ベッドルーム/ベランダ付き)」。お部屋の扉を開けるとさらに、扉がふたつ。まずは右側の扉へ。扉を開けるとリビングルーム。柔らかい絨毯と松本民芸家具調の椅子、テーブルが並んでいます。窓の外には、上高地の景色を独り占めできそうなベランダが。お邪魔したときはあいにくの曇り空。でも、“神の郷”、“神河内”と呼ばれた美しい自然は変わりません。
多くのゲストはこの椅子に座り、上高地の自然を横目に読書を楽しむそうです。雨の日はこの椅子に座り、足を伸ばしながら窓越しに眺めるのもおすすめ。晴れた日の夜には、お部屋に備わっている双眼鏡を使って星を見るのも良いですね。お宿のお部屋全てに、オルゴールが置いてあります。スイートに置かれているのは、この贅沢なお部屋にふさわしいオルゴール。購入も可能だそうです。こちらはベッドルーム。十分に広さがあり、窮屈さはありません。落ち着いた空間、居心地も寝心地もよさそうです。ベッドルームにもベランダが付いています。ベッドに横になりながら、上高地の景色を眺められるのも嬉しい。バスルームにも窓があり、外が眺められます。気持ちの良いシャワータイムになりそうですね。もうひとつの扉を開くと、1ルームとバスルームが。こちらもベランダ付き。全てのお部屋を合わせて105平米という広さ。ご家族利用が多いそうですが、友達や夫婦などの利用も多いとか。こちらは「デラックスツインルーム(ベランダ付き)」のお部屋。44平米、バスルームももちろん備わっています。コンパクトに見えますが、窮屈さは一切なく、1日中いても飽きないと思います。飽きないのは、この景色があるからでしょう。この壮大な自然を前に、時間は穏やかに過ぎていきます。とても平穏に、とても静かに、そんな1日を過ごしたい方におすすめです。上高地帝国ホテルならではの魅力お部屋から出て、施設内で過ごすのもおすすめ。ロビーラウンジ「グリンデルワルト」でのティータイムや、画像のように2階からマントルピースを眺めるのも素敵です。松本民芸家具のデザインだったり、釘を一切使っていない設えであったり、宿の細かいこだわりを見ることができます。夕食後には、「バーホルン」がおすすめ。「帝国ホテル東京」のバーとは一線を画すロッジ風の空間です。バーテンダーさんがいるオーセンティックバーなのはうれしい。ここだけしか飲めない、上高地の水を使ったウィスキーやオリジナルカクテルはいかがでしょう。読書室は、ロビーの右奥。高価なオルゴールも展示されています。上高地に関する書物や山岳系のマンガまで、幅広いラインアップ。本は、常連のお客様が寄贈されることもあるようです。1階のエントランスが続くこの床。コンクリートではなく、クリの木が使われているのです。その数2万4千個。そして、なんとこの床に毎日夜中になるとスタッフの方が大量の水を撒いているのだそう。乾燥に弱いクリの木が割れてしまうのを防ぐためなのですが、その手厚いメンテナンス、こだわりように宿愛を感じました。いかがでしたでしょうか。山の中のロッジという温かさも感じられながら、ゆっくりとそして穏やかに時が流れる空間を愉しんでください。 上高地帝国ホテル 長野県/上高地 詳細情報はこちら  

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