素敵な仲居さんがご案内 今昔の魅力が合わさる山形の宿


2019.02.17

一休コンシェルジュ

東京駅から新幹線で乗り換えなしの3時間。「天童駅」から車で約5分の場所にある宿「天童荘」。
今回は、編集部のyoshida.fが実際に拝見させていただいた、2018年夏にリニューアルした数寄屋造りの離れ「離塵境(りじんきょう)」とお宿の施設をご紹介します。
今昔の魅力が素敵に調和するぜひとも泊まりたくなるお宿でした。将棋の駒の街「天童市」に佇む老舗宿伺ったのは12月の暮れ、冬晴れの穏やかな日。エントランスの真ん中には樹齢500年の五葉松が雪吊りの作業をされ、本格的な冬の到来を待っていました。
木造平屋建ての「天童荘」、美しい外観が背景の青空と山並みに映えています。2段しかない階段に、手すりが設置されていました。こういった小さな気遣い、やさしさが感じられる宿って素敵ですね。玄関に入ると、笑顔の仲居さんが待っていてくれました。自然と「ただいま」と言ってしまいそうな懐かしく感じる雰囲気に、着いてすぐ心がほっこりします。天井が高く、開放感のあるロビー。椅子やテーブルは季節によって変わるのだとか。
窓の上には「離塵境(りじんきょう)」と書かれた書が。「離塵境」とは現実の世界から離れること。非日常を味わってほしいとの想いを表したものだそうです。書の反対側には、年代物の鳩時計。12時、15時、18時と、かわいらしく時を教えてくれます。お宿の雰囲気にぴったり。“昔”と“今”の良き日本の美が調和する「天童荘」の客室は、ベッド・ダイニングなど現代のライフスタイルに沿って造られた「東亭」8部屋と、和の情緒感じる数寄屋造りの離れ「離塵境」6部屋の計14部屋。
その中で今回ご紹介するのは離れの二つのお部屋。まずは写真のお部屋「やまぶきの間」から。11.5畳と6畳の二間のゆったりとしたお部屋。
広縁からはお庭が望め、四季折々の景色が愉しめる造りとなっています。欄間にはお部屋の名にちなみ「やまぶき」の絵が、「離塵境」のすべてのお部屋の欄間に描かれているそう。細かい部分の遊び心が素敵です。現在では同じような設えにするには、難しいのだとか。
隅々までお宿の皆さんの心が行き届いており、当時の情緒だけが美しく感じられました。こちらは今回リニューアルした半露天風呂。正方形で広い空間に檜の香りが溢れ、一瞬で癒されました。
半露天なので、扉を開けることも可能。冬には雪見風呂で愉しみたくなります。こちらのお部屋は「すみれの間」。朱色がアクセントになり、少しモダンさを感じるお部屋です。11.5畳の主室に加え、新設されたデイベッドと座椅子を配した広縁。腰をかけ、横になりながら、四季折々に表情を変えるお庭を眺めるひとときはいかがでしょう。
ちなみに、床に敷いてある絨毯の踏み心地は足が深く沈むように柔らかく温かくて、最高でした。お聞きしたところ天童荘のご主人のこだわりのひとつで、特注の品だそうです。こちらの半露天もリニューアルされゆったりと天童温泉を愉しめる空間。お部屋にあるお風呂だけではなく、もちろん大浴場も男女それぞれ備わっています。
身体を伸ばして、たっぷりと天童温泉の豊富な湯量を味わいましょう。写真にも登場した仲居さんに“お気に入りのお部屋”を聞いてみました。
それがこちらの離れ「さわらびの間」。
お部屋に入ってすぐ目の前にある窓から見える坪庭の木。晩秋になって落ちた紅葉が陽の光に反射して、お部屋の中に赤く柔らかな光のカーテンをつくるのだそう。
出会う機会は少なそうですが、ぜひとも見てみたい景色です。こだわりが詰まった贅沢空間「天童荘」のお食事は、ここ「松籟(しょうらい)」で。客室ではゲストのプライベートな空間を大事にしてもらいたいという思いからだそう。
数寄屋造りを残しつつ、ウッディな落ち着いた雰囲気になっています。
奥に見えるのは地元山本製作所さんの「ペレットストーブ」。そして家具は天童木工さんなど、地元で造られたものを多く使用しているこだわり様にもご注目。天童荘のご主人のこだわりはこれだけではありません。この写真のチェアもそのひとつ。ご存知の方も多いかと思いますが、これはエリザベス女王が購入したことで一躍有名になり、北欧家具を世界に知らしめたと言われる「ラーセンのエリザベスチェア」。
失礼にも座らせていただきましたが、腰のホールド感が違います。このチェアに座りながらの読書なんて最高でしょう。お食事のあとはこちらの「談話室サロン」はいかが。大正モダンが香り、アンティークの家具食器に囲まれながらゆっくりとした時間が過ごせます。カウンターからは、お庭が望めます。和と洋が素敵に溶け込んだ空間に、ご主人こだわりの珈琲をいただきましょう。飲泉もカフェもオススメの天童荘「天童荘」の前には飲泉所が備わっています。こちらは宿泊者以外でも、気軽に利用でき、地元の方にも愛されているスポット。身体の中から温泉の効果を感じられる“飲める温泉”はなかなかないので、試してみてはいかがでしょう。一口いただきましたが、硫黄の匂いがあまりしないので、スッキリとして飲みやすかったです。飲みやすいと言っても飲みすぎにはご注意を。事前に注意書きを確認して飲むことをオススメします。こちらは「天童荘」の向いにある「天童荘ガーデン」。
山形ならではのランチやスイーツを楽しめるカフェレストランです。少し早めに宿に着いたときなど、ここで一息いれるのもいいですよ。
ランチをいただきましたが、さすが美食の宿と呼ばれる「天童荘」、こちらの食事もおいしかったです。毎月ランチが変わるので、それを堪能してからお宿へ向かうのもいいかもしれません。いかがでしたでしょうか。「天童荘」は古き良き日本の風情と共に、新しい魅力が感じられるお宿でした。
今回のリニューアルの中に天童荘のご主人のこだわりはまだまだありそう。実際に訪れてそれらを探してみるのもまた、楽しそうです。 天童荘 山形県/天童市 詳細情報はこちら  

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天童荘
place
山形県天童市鎌田2-2-18
phone
0236532033
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<月替り天童荘懐石>スタンダードプラン

¥51,700

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2024/05/02 チェックイン(2名1室)※1泊1名あたりの料金   更新日:2024/04/18

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