喧騒を忘れ伊香保の歴史ある名湯と優雅な設えに憩う


2019.01.11

一休コンシェルジュ

400年余の時を刻む石段が旅情を誘う群馬県・伊香保。万葉集に詠まれるほど歴史があり、伊香保温泉は近年、レトロな風情で人気を集めています。都心から約2時間でアクセスできる立地の良さも魅力です。温泉旅館の和みとホテル仕様の快適に安らぐ伊香保温泉の象徴・石段街からほど近い場所に立つ「香雲館」。城壁風塀の威風堂々とした大門を見ただけで、スペシャルな滞在への期待が膨らみます。ロビーに一歩踏み入れば、ベージュや白木などの明るい内装や調度品が優しく迎え入れてくれるでしょう。ふかふかとした絨毯や高い天井など、和と洋が巧みに融合したクラシカルな設えはシックでエレガント。本物を知る大人が憩いのひとときを送る「つかの間の居城」にもってこいです。全10室とスモールラグジュアリーな宿は、「花」「鳥」「風」など日本の伝統的な美意識を今に伝えてくれます。全室に書院が付き、檜の内湯と露天風呂が備わる豪華な造りが宿の自慢です。各部屋の名にちなんだ彫刻などの芸術品や工芸品は、国内外の作家が丹精込めて創ったもの。細部に至るまで、上質へのこだわりが感じられます。110平米以上の広さを誇る貴賓室「銀閣」「金閣」は白眉。白河砂を引いた欄干を渡ると、その先には和モダンの粋を集めた「銀閣」が待っています。室名の由来・東山慈照寺の銀閣にならった純和風の奥の間はきっと心を鎮めてくれるでしょう。坪庭や茶室、鄙びた風情の露天風呂からは“侘び寂び”をしみじみと味わって。一方、洋間は仏・イル・ドゥ・フランス地方の職人が手がけた家具や照明器具が並び、ラグジュアリーな寛ぎを約束してくれます。和室と洋室双方を兼ね備える「金閣」は、華麗な和洋折衷に心踊る客室。豊臣秀吉公が贅を極めて造らせた「聚楽第」がモチーフと聞けば、それも納得です。和室は、蒔絵をあしらった床柱や壁に散りばめられた金箔がまばゆいほど。ゴブラン織りのタペストリーなどが彩る洋室は、輝かしきルイ王朝期を彷彿とさせます。サロンで優雅に団らんを楽しんだり、和室から坪庭を眺めてほっこりしたり……。ご気分次第で自在に過ごせるのも嬉しいですね。伊香保温泉で8軒のみの「黄金の湯」を満喫含まれる鉄分が空気に触れて色を変える「黄金の湯」は、効能豊かで刺激が少なく柔らかな肌触りが特徴です。伊香保温泉に数多ある宿で、源泉を保有するのはわずか8軒。そのうちの1軒「香雲館」では、天然温泉大浴場「あうるの湯」が「黄金の湯」で満たされています。いにしえの旅人が心身の疲れを癒してきた名湯に、心ゆくまで浸かってください。さらなる癒しを求める方は、「スパ」がお薦めです。熟練のセラピストによるオールハンドの「アロマトリートメント」を受ける時間はまさに至福。ご自身へのご褒美はもちろん、カップルで施術を受ければ絆をさらに深める好機になりそうですね。エステ好きが近年注目している、インドの伝承医学に基づいた「アーユルヴェーダ」も魅惑的です。トリートメントによるデトックスはもちろん、ストレスなどで過敏になった神経を穏やかにしてくれるのだとか。このほか、コリをほぐす「和式マッサージ」や全身がツルツルになる「アカスリエステ」のメニューも。ご自身のお好みや体調と相談してセレクトしたいですね。美味しいものは、旅先の大いなる楽しみという方も多いはず。宿では、“五感を遊ばせる”をテーマに、味はもちろん食感や香り、盛り付け、器などに工夫を凝らした日本料理を味わえます。
地元・群馬県の名産をはじめ、各地から厳選した食材を用いた“刹那な芸術”を思わせる料理の数々は、噛みしめるほどに旨みが口に広がります。大切な人と語らいながら食事を楽しむ時間もまた、慌ただしい日常では意外に取れないもの。命を育む「食」への悦びと感謝を、再発見することもできそうですね。絶え間なくこんこんと湧き続けてきた「黄金の湯」は、多くの旅人を癒してきました。ちょっと頑張りすぎたかな……と心の声が聞こえたら、「香雲館」の歴史ある名湯と贅を尽くした施設、きめ細やかなもてなしに包まれて、優しく繊細な本来のご自身を目覚めさせてみませんか。 香雲館 群馬県/伊香保 詳細情報はこちら  

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