大規模リニューアル「琵琶湖博物館」全紹介 巨大ゾウ展示は圧巻


2020.10.24

いこーよ

滋賀県草津市にある「琵琶湖博物館」が、全3期6年にわたる大規模リニューアル工事を終え、2020年10月10日(土)にグランドオープン! A・B2つの屋内展示室が一新され、迫力満点の大型展示や体験型の展示が登場しました。
そこで今回は、「琵琶湖博物館」の全エリアを徹底取材して、見どころを紹介します!※掲載の内容は記事公開時点のものです。必ず公式サイトなどで最新情報を確認してからおでかけしてください ■「琵琶湖博物館」とは?
琵琶湖側は全面ガラス張りで、館内から湖を一望できる「琵琶湖博物館」は、琵琶湖畔にある滋賀県立の総合博物館です。JR琵琶湖線の新快速で京都駅から約20分の「草津駅」で下車、バスで約25分の位置にあります。「湖と人間」の共存をテーマに、1996年に開館。日本唯一の古代湖である琵琶湖の歴史と、周辺の自然や暮らしについて楽しく学べます。
「ディスカバリールーム」広い館内には、A〜C3つの展示室のほか、親子で体験しながら学べる「ディスカバリールーム」や全国でも珍しい淡水専門の「水族展示室」もあり、知的好奇心を刺激する仕掛けが満載です。
作業着を着て発掘現場の雰囲気が楽しめます2015年にスタートしたリニューアル工事が、2020年10月にいよいよ完了! 「ツダンスキーゾウの半身半骨展示」や、AR(拡張現実)技術で江戸時代の水運が体感できる「丸子船」の展示など、見どころがさらに充実しました!■ベビー連れに優しいユニバーサルデザイン施設に!
ストレッチャーや車椅子の位置からよく見えるよう、上に鏡を設置した展示3期にわたるリニューアルでは、館内の段差が解消され、通路の幅が広くなり、ベビーカーや車椅子でも快適・安全に移動しやすくなりました。展示も、鏡の設置や点字の併用により、体が不自由な人にも配慮されています。また、匂いを嗅いだり触れたりして楽しむ体験展示を充実させるなど、誰もが楽しめる工夫がいっぱい。そのほか、以下の設備も完備しています。
B型ベビーカー貸出/自動扉/多目的トイレ/ベビーベッド(各トイレに設置)/授乳室にベッドと給湯設備/お弁当が食べられるスペース(屋上広場、カフェテリア)/レストラン ■400万年にわたる琵琶湖の変遷に迫る「A展示室」
フナ、コイ、ワニ、シカ、ゾウの歯を、高さをそろえて再現したレプリカ。直接触れて形を体感できます第3期リニューアルでは、A展示室とB展示室の2カ所が新しくなりました。まずはA展示室を紹介します!■地層や体験型展示で「移動する湖」の歴史を体感!
アートのような地層の標本。興味を引くディスプレイにもこだわりが
「古琵琶湖層群」で見つかったカワニナ類(巻貝の一種)の化石A展示室のテーマは、「400万年前と私たち〜変わり続ける琵琶湖〜」。三重県伊賀市付近で誕生した琵琶湖は、約400万年かけて移動し、約43万年前に今の場所にたどりつきました。人間が湖辺に住み着いたのは、わずか約2万6千年前のことだとか。
時代ごとの琵琶湖の位置や大きさが、スクリーンと床に映し出されます
琵琶湖の長い歴史がひと目でわかるパネル展示各コーナーには、多数の化石や「古琵琶湖層群」の地層などが美しく展示され、映像を用いた体験型展示やパネル展示も充実! ダイナミックに変化し続けてきた琵琶湖と、生き物の物語を伝えています。■高さ4m以上! 大迫力の「ツダンスキーゾウ」 新しいA展示室の目玉となるのが、約400万年前の中国にいた「ツダンスキーゾウ」の半身半骨展示です。 化石から復元した全身骨格の半身に、生体の姿を復元した模型で、肩までの高さが約4mと圧巻の大きさ! その前方には、「ツダンスキーゾウ」に近い種とされる「ミエゾウ」の頭骨も展示されています。当時の琵琶湖周辺には、この「ミエゾウ」がいたことがわかっています。 「ツダンスキーゾウ」の隣には、「ミエゾウ」が小型化し、琵琶湖にも生息していた「アケボノゾウ」の復元骨格も! 約180万年前の水辺を再現したジオラマ「ゾウの森」も見どころの1つ。メタセコイアの森を散歩する「アケボノゾウ」の親子が再現されており、太古の昔にタイムスリップした気分が味わえますよ。 昔の琵琶湖に住んでいたワニの復元展示もあります。大きさは2mほど。日本に大きな象やワニがいたなんて、想像するだけでワクワクしますね!■氷期体験&研究者のデスクも! 琵琶湖周辺の森は、約10万年周期で気候の変動を繰り返してきました。「うつりかわる気候と森」のエリアでは、調査で得られた花粉化石や植物化石が展示されています。 また、奥の部屋では氷期のひんやりとした空気を体感できます。■科学や研究プロセスにも興味が湧く!
植物化石研究者のデスク。顕微鏡で化石を拡大して見ることができますよ!
フィールド調査に使用する道具類。動画で調査の様子を見ることもできますさらにA展示室には、フィールド調査に使う道具や研究者になりきれるユニフォーム、研究者のデスクを再現した展示もあり、研究や調査に自然と興味が湧いてきます。 ■自然と人間の歴史を龍とたどる「B展示室」
縄文人の暮らしをリアルに伝える展示。カゴの中にある5種類の木の実を見比べて違いを見つける楽しみもB展示室は、湖辺の自然と人間の関わりを伝えるエリア。「森」「水辺」「湖」「里」を舞台にした等身大ジオラマや実物展示、AR体験などを通じ、縄文時代以降の暮らしについて学べます。■全長7.5mの巨大な龍が登場! 入口から入ると、頭上に巨大な龍のオブジェが出現! これは、約1,300本のペットボトルやテニスボールケースを再利用し、構想から約2年かけて制作されたものだとか。雨を司る水神である「龍」が、同展示室のナビゲーター役として至るところに現れます。 ソーシャルディスタンスを呼びかけるベンチの張り紙にも龍が! 展示室のどこに龍がいるか、探すのも楽しそうですね。■「丸子船」×AR技術(仮想現実)で江戸時代の湖運を体験! 近世の琵琶湖で物資を運んだ木造船・丸子船の実物が、今回のリニューアルでバージョンアップ。最新技術を駆使した仕掛けが用意されています。丸小船の周辺には風景画や地図、農業用水のくみ上げ機械といった貴重な展示もそろい、昔の人々と琵琶湖との関わりを知ることができます。 丸小船に向けて備え付けの専用タブレットをかざすと、画面に大きな帆が出現! 船がゆっくりと動き始め、琵琶湖の上を進んでいく様子は臨場感たっぷりです。画面を切り替えると、湖辺に広がる江戸時代の町並みも楽しめますよ。
丸子船で、実際に運搬された物資も展示されています。■縄文人になりきって写真撮影! 館内には、なりきり&撮影スポットがいっぱい!
石斧で木を切る縄文人のジオラマ
遺跡から発掘された石器や木器なども展示B展示室では、縄文時代の貫頭衣(かんとうい)を着たり、「石器で木を切る」「シカを狩る」「土器で調理をする」といった展示と一緒に、縄文人の暮らしに親しみながら記念撮影が楽しめます。 ■現代の暮らしと自然のつながりを読み解く「C展示室」
湖辺に広がるヨシ原のトンネルを再現A・B展示室でたどってきた琵琶湖の環境史は、2016年にリニューアルしたC展示室へとつながります。ここでは、琵琶湖や田んぼ、森林といった身近な景観から、「人と自然の結びつき」を読み解きます。
入口付近では、湖周辺に広がるヨシ原を再現。ヨシ原に住み着く日本一小さなネズミ・カヤネズも飼育展示されています。
展示室中央の生き物コレクション。湖と周辺の実物標本が多数あります
20倍に拡大した田んぼの世界のジオラマ「田んぼのマイクロ・ワールド」さらに、田んぼの生態系を拡大した「田んぼのマイクロ・ワールド」や、圧倒的な数を誇る生き物の実物標本など、自然への興味が膨らむ展示も充実しています。
自然を上手に取り入れて暮らしていた昭和30年代の住居を再現
昔の電化製品や、その時代に流行したカルチャーも展示また、湖や川の水を利用して暮らしていた昭和30年代の住居や、近代化の中で登場したグッズの数々も展示され、生活の大きな変化が感じとれます。 ■トンネル型の大型水槽が圧巻の「水族展示室」 1階には、淡水生物の展示としては国内最大級の「水族展示室」があります。トンネル状の大型水槽を見上げると、コイやフナ、ナマズのほか、琵琶湖だけに生息するビワマスの姿も。まるで琵琶湖の底にいるような光景が広がります。
水族展示室では、琵琶湖に生息する60種以上の固有種から、ビワコオオナマズなど16種を展示
ロシアの古代湖「バイカル湖」にのみ生息するバイカルアザラシ世界で唯一淡水に住むアザラシ、バイカルアザラシがいる「古代湖の世界」や、琵琶湖の主・ビワコオオナマズ、小さな生き物を顕微鏡で観察できる「Micro Bar」も、要チェック! 湖の食文化を伝える湖魚店の展示では、「ふなずし」の匂いを嗅ぐユニークな体験ができます。
小さな生き物の写真を撮り、スマホに転送して持ち帰ることができます ■ワクワクと発見がいっぱい! 「ディスカバリールーム」 子供と大人が一緒に遊べる「ディスカバリールーム」も親子におすすめ。
レバーを動かし、ザリガニになりきってバッタやミミズを捕まえる体験も!部屋に入ってすぐの場所に巨大ザリガニが登場。中に入って、ザリガニの目線でハサミを動かすことができます。もちろん、大人も入ってOK!
双眼鏡を覗いて、室内にいるカラスを探す体験展示
驚きと発見がつまった「ディスカバリーボックス」。現在、中身を消毒できる箱のみ貸し出していますさらに、双眼鏡でカラスを探したり、魚を多方向から眺めたりと、遊びや観察を通じて、子供の好奇心を刺激してくれます。 ■ママパパの知的好奇心を満たす「おとなのディスカバリー」も 「おとなのディスカバリー」は、多種多様な標本を手にとり、顕微鏡でじっくり観察できる空間です。 落ち着いたトーンの空間には、デスクで標本のスケッチを体験できるコーナーや、専門スタッフに質問できるコーナーもあり、大人の知識欲をしっかり満たしてくれます。 ■琵琶湖の絶景を望む空中遊歩道「樹冠トレイル」
湖が目の前に広がる展望デッキ。階段を降りて湖畔や森を散策することもできます
琵琶湖大橋や比良山系、伝統的な定置網漁法「えり」の様子も観察できます展示を楽しんだあとは、親子で「樹冠トレイル」をお散歩するのもおすすめ! 博物館と琵琶湖をつなぎ、森を一周する空中遊歩道が整備されています。2つの展望デッキでは、比良山系や琵琶湖を望む大パノラマを堪能できますよ。
博物館の北側から「縄文弥生の森」を抜けて、琵琶湖へと続きます遊歩道は空中に設置されているので、森を高い位置から観察できるのも魅力。昆虫や鳥、木に実るドングリなど、四季折々の自然と触れ合えます。周辺には「縄文弥生の森」や「太古の森」が広がり、琵琶湖の長い歴史を感じながら散策が楽しめます。■新型コロナ感染症拡大予防対策 公式サイトからの事前予約制/体調不良時の来館自粛/マスク着用/消毒・手洗い・検温の実施/受付・レジでの飛沫感染予防など
※感染防止のため、触る展示など一部実施不可の展示もあります。1日では足りないほど充実のスポット。琵琶湖の壮大な歴史や、人とのつながりを、親子で楽しく学んでくださいね!■琵琶湖博物館
所在地:滋賀県草津市下物町1091
料金:大人800円、高校・大学生450円、小・中学生無料
※企画展示は別途料金が必要
※第3日曜は県内在住の家族連れ無料(「滋賀プラスワン」「スマイルカード」もしくは身分証明証の提示が必要)
開館時間:10:00〜16:30(最終入館16:00)
休館日:月曜(祝日は開館)、臨時休館あり
予約:公式サイトより受付(文:いこーよ編集部) 

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滋賀県立琵琶湖博物館
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4.5

152件の口コミ
place
滋賀県草津市下物町1091
phone
0775684811
opening-hour
9:30-17:00(最終入館16:30)※…

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