馬喰町の古ビル・カフェ「Bridge」が目指すのは、公園のような癒しの空間


2020.02.23

Harumari TOKYO

靖国通りと江戸通りの2つの幹線が交わり、人も車も絶え間なく行き交う浅草橋交差点。近くを通ったことがある人なら、その角に建つ「COFFEE」の文字が刻まれた、濃紺のタイル張りの店に見覚えがあるだろう。昭和初期に建てられた古いビルの1階をリノベーションし、「Bridge COFFEE&ICECREAM(ブリッジ コーヒーアンドアイスクリーム)」は2017年、合羽橋からここ馬喰町に移転オープンした。趣ある外観に魅せられて中に入ると、目に飛び込んでくるのは大きな1枚ガラスの窓。そこから燦々と差し込む陽が漆喰の白壁に反射して、店内は自然な明るさで満ちている。なんとも開放的で心地いい。誰もが気軽に立ち寄れる公園をイメージしたというこの空間。ひと続きになった木のベンチが窓に沿って店の周りを囲み、中央にはヨーロッパテイストのアンティークテーブルや、大理石と木で造られた大きなカウンターが。そのカウンターから「こんにちは」と、訪れた客に笑顔で声をかけるのは、スタッフの志村さん。馬喰横山の問屋街や東日本橋からもほど近く、また昔ながらの住宅地とゲストハウスなどの宿泊施設が混在するこの街には、実にさまざまなライフスタイルの人々が行き来する。Bridgeにやって来る客も同様だ。「だからこそ、どんな人も気軽に立ち寄れて、ほっとひと息ついたり気分転換したりできる場所でありたいと思っています。働く世代はもちろん、子どもや年配の方も」。そう話す志村さん。Bridgeが、“コーヒーとアイスクリーム”を謳うのもそのためだ。「コーヒーショップだとコーヒー好きの方に限られてしまいますが、アイスクリームがあれば、コーヒーが苦手な方はもちろん、お子さま連れの方も気兼ねなく子どもと一緒に過ごせますよね」。この日、店を訪れたのはお昼前。朝のひと仕事を終え、コーヒーを片手にひと休みするサラリーマンがいたと思えば、甘いものとおしゃべりの時間を楽しむ買いもの帰りのマダムたち、軽く腹ごしらえをして街に繰り出して行った外国人観光客など、志村さんの言葉どおり、それぞれの時間を過ごしていく人々の姿が。
「午後には、お出かけがてら来られる親子連れや、サクッとアイスクリームを食べに寄るワーカーも多いですよ。皆さんここで過ごす時間はさほど長くはありませんが、ちょっと疲れた様子で入って来られた方が、ひと息ついて元気になって店を出ていくのを見るととても嬉しいですね」。東日本橋の人気ベーカリー「BEAVER BREAD(ビーバーブレッド)」のパンを使ったサンドイッチは朝イチから並ぶ。実は彼自身、以前はこの店によく息抜きに訪れていた客だったのだそう。「僕はいつも仕事の行き帰りに立ち寄っては、コーヒーを飲みながらひとり『ふぅ〜』と息を漏らしていました(笑)」。アイスクリームは常時5、6種類。大人も子どもも楽しめるフレーバーを揃える。コーヒーはLittle Nap coffee Roastersから。窓際に座ってしばらく過ごしてみれば、そんな志村さんの気持ちに大いに共感できるだろう。ぽかぽかと陽があたる席で外の景色を眺めながらコーヒーやアイスクリームを味わっていると、まるで公園のベンチでひと休みしている光景と重なって自然と大きく息もつきたくなる。窓越しに見える街はやはり忙しなくうごめいているのに、ガラス1枚隔てたBridgeの中は、実に緩やかな時間が流れている。「午後もうひと頑張りするために気分転換したいなとか、仕事や家事の合間にちょっとリラックスしたいなとか、そんなとき気軽に立ち寄って欲しいですね」。さまざまな人が行き交う都心の大きな交差点の角にあるのは、緑あふれる公園ではなくひとつの居心地のいいカフェ、Bridge。しかし誰もが気兼ねなく訪れられるこの店があれば、息抜きするところに困ることはない。クラシックなタイル張りの外観が目についたら、ぜひ寄っていこう。店を出るころには、少し気分が軽くなっているはずだ。 取材・文 : RIN 

Bridge
rating

3.5

3件の口コミ
place
東京都中央区日本橋馬喰町1-13-9 イーグルビル1F
phone
0335273399
no image

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