【鎌倉】「ツバキ文具店」の作者・小川糸さんと行くグルメスポット6軒


2022.07.12

Hanako.tokyo

毎月数日は鎌倉で過ごすという小説家・小川糸さん。町の住人やお店に注ぐ眼差しは温かく、愛にあふれる。訪れるたびに新発見があるという町の魅力について聞く。足の向くまま、気の向くままのときもあれば、さっさと直線コースで歩くときもある。小説を片手に編集部も歩いてみた。1.小物も置かれたかわいいお店。〈はな〉/若宮大路日によって異なるが売り切れる時間に注意。レンバイに店を構えるお団子屋さん。川崎の名店〈おだんごのマルヤ〉のあん、みつ、ごまなどの団子(1本130円)、豆大福となつかしの餅菓子が並ぶ。
神奈川県鎌倉市小町1-13-10
11:00~売り切れ次第 月火休2.進化を続ける“4日仕込み”の熟成ルー。〈woof curry(ウーフ カレー)〉/長谷野菜とゆで玉子がトッピングされたスペシャルカレーとドリンクのセット。1,700円。熟成することで味がまとまり、スパイシーながら角の取れた味わいへ。マスターの探究心で、スパイスを増量したりと現在も進化中。
神奈川県鎌倉市長谷2-10-39
0467-25-6916
11:00~21:00 水休
18席3.日替わり定食でほっとする。〈sahan(サハン)〉/御成定食は1 種類のみ。パンとご飯は週替わり、惣菜は月替わり。1,430円。メニューは定食1つのみ。季節のおかずとスープ、ご飯と汁物のローテーション。店の器と席から眺める鎌倉駅のホームが素敵。
神奈川県鎌倉市御成町13-38 2F
0467-24-6182
11:30~20:00 水木休
14席4.一皿にいくつもの味がある。〈湘南倶楽部〉/小町三浦半島や鎌倉の野菜がふんだんのランチプレートは、メインにスープが付いて1,600円。オーナー石田憲子さんはアメリカ〈シェ・パニース〉で修業した日本人第1号。エレガントな語りで小川さんの鎌倉指南役。ハヤシライスも有名。
神奈川県鎌倉市小町2-5-6
0467-22-1914
12:00~18:00 火水木休
18席5.モーニングも人気。〈パラダイスアレイ〉/小町ニコニコパンとはこの店のあんぱんのこと。レンバイにお店を構えて18年。ここの「ニコニコパン」も頻繁に登場する。オーナー勝見淳平さんのパンに魅せられた人は多い。
神奈川県鎌倉市小町1-13-10
0467-84-7203
8:00ごろ~17:00ごろ 不定休
7席6.おやつもカレーも手作りを大切に。〈OXYMORON komachi(オクシモロン コマチ)〉/小町エスニックそぼろカリー1,320円。独自のスタイルのカレー。ここにしかないカレーと思わせる、香菜、大葉など4種の薬味を添えた一皿。小川さんの小説に登場のプリンも実在する。
神奈川県鎌倉市雪ノ下1-5-38 2F
0467-73-8626
11:00~18:00(17:00LO)水休
36席一本筋の通ったユニークで愉快な鎌倉の住人たち。小川さんは「ツバキ文具店」を書く前に、鎌倉で数カ月仮住まいをした。どんなところか、わかっているつもりだったが、住んでみたら驚くことばかりだった。「夜の鎌倉は真っ暗。ぴたっと静かになって、昼間とはまるっきり表情が変わるんです。そして朝になると、光にあふれて賑やかになる。これは住まないとわからないことでした」。わかったことはまだ他にもある。湿気が多くて、フランスパンや昆布がふにゃふにゃになったり、カビがはえたり、ムカデが出てきたり。洗濯物を取り込むときもパンパンとはたかないとムカデが隠れているかもしれないし、靴の中に潜んでいることもある。東京にはない感覚だ。「タフでないと住めないなと思いました」それでも鎌倉が好きで、自分の意思で住んでいる人たちは、「楽しもうという気持ちに満ちているし、個性的な生き方を歩んでいる人が多い。そこが魅力だと思います。ちょっと誰かと話しても、味があるというか、おもしろいし、人生を楽しんでいる人が多いんです」。鎌倉は山と海、どちらにも近く、東京から1時間ぐらいで行けるのに、「北鎌倉に着いたら、時間がゆっくり流れている。その空気感も魅力。リセットされます」。物語に出てくる実在のお店や場所は、友人たちに教わったりしながら、小川さん自身が丹念に歩いて気に入った店ばかり。ごく普通に、お客さんとして訪ねているので、本人が買い物に来ていることを、お店の人は知らないことが多い。たとえば、通称レンバイの中にある小さなパン屋さん〈パラダイスアレイ〉のあんぱん、ニコニコパンはQPちゃんの大好物だが、今もレンバイに来ると必ず立ち寄る。「鎌倉は素敵なお店がたくさんある。週末だけ開いてるとか、週2日しか作らない焼菓子屋さんもある。チェーン展開するお店も少ない。老舗もちゃんと続いているし、新しく移り替わってもいる。そのバランスがいいですよね」ポッポちゃんシリーズの第3作は、現在、神奈川新聞に連載中の「椿ノ恋文」。今、お気に入りの場所だという江ノ電の鎌倉高校前駅のホームで、〈はな〉の太巻きを食べるシーンもあるとか。物語の内容はもちろん、登場するお店も、何とも楽しみである。「ツバキ文具店」とはツバキ文具店の主人ポッポちゃんと鎌倉の人々との物語。舞台となるカフェやカレー屋さんなど、筆者が鎌倉を歩いて見つけ出した場所ばかりが登場し、読者は実在と物語が入り混じる。暮らしと季節がやさしく綴られている。Profile…小川 糸(おがわ・いと)一歩出遅れた。今日のレンバイはすでに終了。ということで、近くの青果店で野菜を捜索中の小川さん。1973年、山形県生まれ。2008年のデビュー作『食堂かたつむり』は英、韓、中、伊、仏語などに翻訳され、海外の文学賞も受賞。神奈川新聞に再び、「ツバキ文具店」シリーズの続編を連載している。(Hanako特別編集『鎌倉びいきが教える鎌倉の答え。』/photo : Norio Kidera text : Michiko Watanabe) 

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湘南倶楽部
place
東京都世田谷区代田6-1-17
phone
0334662336
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no image
sahan (サハン)
rating

4.5

4件の口コミ
place
神奈川県鎌倉市御成町13-38 萩原ビル2F
phone
0467246182
opening-hour
11:30-21:00
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no image
OXYMORON komachi(オクシモロン コマチ)
rating

4.0

37件の口コミ
place
神奈川県鎌倉市雪ノ下1-5-38 2F
phone
0467738626
opening-hour
11:00-18:00(L.O.17:30)
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PARADISE ALLEY BREAD & CO (パラダイス アレイ ブレッドカンパニー)
rating

4.0

6件の口コミ
place
神奈川県鎌倉市小町1-13-10 (鎌倉中央食品市場レンバイ内)
phone
0467847203
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woof curry(ウーフ カレー)
rating

4.5

23件の口コミ
place
神奈川県鎌倉市長谷2-10-39
phone
0467256916
opening-hour
11:00-21:00
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横浜中華街
place
神奈川県横浜市中区山下町
opening-hour
店舗・施設により異なる
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¥26,333

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更新日:2024/04/18

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