鹿児島

鹿児島

KAGOSHIMA

明治維新の偉人ゆかりの地。雄大な庭園など史跡が豊富なエリア

江戸時代に島津氏の城下町として栄え、明治維新の立役者である西郷隆盛や大久保利通のほか、黒田清隆・松方正義といった歴代総理大臣など多くの偉人を輩出した鹿児島。「西郷隆盛終焉の地」や明治維新について学べる「維新ふるさと館」、1863年(文久3)の薩英戦争時に配備された砲台の跡地「祇園之洲砲台跡」など、幕末に関連するスポットが多く存在する。そのほかの見どころも豊富で、約350年前に築かれた島津家の別邸「仙巌園」はぜひ訪れたい場所のひとつ。桜島や錦江湾を庭の一部のに見立てた大名庭園は、篤姫も魅了したというダイナミックさで、思わず時間を忘れて見入ってしまう。また、南西諸島の海の生物を約500種3万点展示する「いおワールドかごしま水族館」や、「日本の都市公園100選」のひとつに選ばれた「鹿児島県立吉野公園」など見どころ満載だ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    鹿児島中央駅
    グルメ、お土産、なんでもそろう鹿児島の玄関口
    鹿児島市を代表する駅で、地元では「中央駅」と呼ばれ愛されている。新幹線に接続する特急列車や観光列車など多数の列車が始発・終着とするターミナル駅には、複合商業施設「アミュプラザ鹿児島」が併設され、買い物やグルメを楽しめる。
    新幹線で鹿児島市を訪れると降り立つことになる駅
  • spot 02
    いちにぃさん 鹿児島本店
    そばつゆで食べる、とろけるおいしさの黒豚しゃぶしゃぶ
    鹿児島県の名物といえば黒豚。なかでもさっぱりヘルシーなしゃぶしゃぶは、滞在中一度は味わいたい人気のグルメだ。「いちにぃさん 鹿児島本店」では、こだわりの提供方法で、ぜいたくな黒豚しゃぶしゃぶをリーズナブルに楽しめる。
    豊富なビタミンやミネラルを含むそば湯でしゃぶしゃぶ。黒豚は脂がおいしいとされる豚。上品なうまみと甘みがあり、箸が止まらない
  • spot 03
    QJIKI・玖子貴
    素材ごとに異なる味と食感がやみつきに
    魚のすり身に酒と調味料を加えて揚げたものがさつま揚げだ。沖縄県が琉球王国だった頃、「かまぼこ」に「揚げる」という調理方法が加わったことがさつま揚げの由来だと伝えられている。鹿児島県では「つき揚げ」とも呼ばれており、ふだんの酒のつまみやお正月のご馳走などさまざまな場面で食される地元の名物。街には多くのさつま揚げ専門店が立ち並ぶ。そのうちのひとつがQJIKI・玖子貴だ。日本テレビの人気番組『嵐にしやがれ』でも紹介され話題になったほど。QJIKI・玖子貴のさつま揚げはその種類が豊富で、特にやきもろこしは、2010(平成22)年に農林水大臣賞、2014(平成26)年には鹿児島県水産品評会鹿児島県知事賞を受賞した。QJIKI・玖子貴ではすべての商品を店内で調理、揚げたてを提供している。素材によって異なる味や食感を楽しめるさつま揚げ、鹿児島県を訪れたらはずすことのできない逸品だ。
    やきもろこしのさつま揚げ
  • spot 04
    アミュラン
    最大高は約91m! 大観覧車から市内を一望
    JR九州鹿児島中央駅にある複合商業施設・アミュプラザ鹿児島。駅ビルの要素とファッションビルの要素を合わせもった鹿児島市の中心的存在だ。そんなアミュプラザ鹿児島のシンボルがアミュランという名前の観覧車。建物の上にあるというビジュアルもさることながら、直径60m、最大高約91mを誇る大観覧車だ。観覧車上からは鹿児島県のシンボルである桜島や鹿児島市街地を一望することができる。観覧車には床や天井、ベンチシートなどが透明な「シースルーゴンドラ」も2つ設置されており、スリルを味わいたい人におすすめ。また、夜間はイルミネーションが点灯し、観覧車が色鮮やかに映し出される。LEDライトが描くさまざまな色や模様はシーズンに合わせて変化するので、ぜひ写真に収めておきたい。まさに乗って良し、見て良しのスポットだ。
    アミュプラザ鹿児島のシンボルである観覧車アミュラン
  • spot 05
    仙巌園
    島津家が愛した庭園と、雄大な桜島のコラボレーション
    鹿児島市を訪れたなら一度は見ておきたい、島津家歴代に愛された別邸。絶景の桜島を望める庭園には、伝統工芸品を取り扱う店、猫を祀る祠など見どころは非常に多い。
    雄大な桜島を背景に、美しい庭園を望むことができる
  • spot 06
    鹿児島県歴史・美術センター 黎明館
    鹿児島の政治の中心だった場所から鹿児島の歴史を発信する
    明治百年の記念事業として計画され、鹿児島城の本丸跡に開館した人文系の総合博物館で、鹿児島の歴史や文化を知り、再発見する場を目指している。城跡の正面には日本最大級の城門「御楼門(ごろうもん)」が復元された。
    2020年(令和2)に復元された鹿児島城のシンボル「御楼門」
  • spot 07
    いおワールドかごしま水族館
    南西諸島の生き物500種3万点を展示する水族館
    日本でも数少ないジンベエザメの展示がされており、外にある「イルカ水路」からはなんと無料でイルカがトレーニングをしている姿や、遊んでいる姿を見ることができる。かわいらしい海洋生物たちに癒やされに出かけてみよう。
    すぐ隣には桜島。思わず立ち止まってしまう光景
  • spot 08
    カゴシマシティビュー
    鹿児島観光に欠かせない便利でお得な周遊バス
    主要な観光スポットを巡り、鹿児島市内を約80分で周遊するバス。1日乗車券を購入すれば好きな場所で乗り降りができ、割引やプレゼントなどの特典もある。上手に乗りこなしてめいっぱい観光を楽しもう。
    仙巌園(せんがんえん)に到着したカゴシマシティビュー。これは海とイルカをイメージしたデザインの車体
  • spot 09
    西郷隆盛像
    抜群のリーダーシップと政治力を誇った幕末のヒーロー
    江戸城無血開城や明治新政府樹立など、明治維新に最大の功績を残した「西郷どん」。そんな西郷隆盛の銅像があるのが、鹿児島市内の「城山」だ。県内最大の繁華街・天文館から徒歩圏内にあり、多くの観光客が訪れる。
    鹿児島観光の定番スポットとなっている
  • spot 10
    城山展望所
    昼も夜も楽しめる標高107mの絶景スポット
    車でも行きやすく、鹿児島市民からも散歩コースや夜景スポットとして人気の城山展望所。天気の良い日を狙い、自然が多い遊歩道を散歩したり、展望所から見える桜島の姿を写真に収めたりするために出かけてみよう。
    地元の人にも人気の絶景スポット
  • spot 11
    照國神社
    県下最多の参拝者数を誇る鹿児島の総氏神
    幕末に活躍した明治維新の立役者のひとり、島津斉彬(なりあきら)を御祭神とする神社。西南戦争や第二次世界大戦の戦災で焼失を繰り返したが、そのたびに復興造営。現在は鉄筋コンクリートの端正なたたずまいを見せている。7月の六月灯には参道に夜店が並び参拝客で賑わう。
    城山を背景にした鉄筋コンクリート造りの拝殿
  • spot 12
    平川動物公園
    足湯や桜島に遊園地! さまざまな楽しみ方のできる動物公園
    JR五位野駅から20分ほど歩くと、錦江湾にほど近い平川動物公園に到着する。1000点を超える動物たちを観察できるだけでなく、小さな遊園地が併設されていたり、足湯があったりとユニークな楽しみ方のできる、学んで遊べる動物園だ。
    虹を模したポップな色のゲート。ここでまずは写真を一枚
  • spot 13
    維新ふるさと館
    幕末から明治維新にかけての薩摩の歴史を知る
    250年以上続いた江戸幕府を終わらせ、近代日本の礎を築いたといわれる明治維新。その中心となったのが、西郷隆盛や大久保利通、長州藩の木戸孝允(たかよし)などだ。西郷と大久保の生誕の地である薩摩で、その歴史と志士たちの思いを感じよう。
    西郷隆盛や大久保利通の生誕の地で歴史を感じよう
  • spot 14
    歴史ロード「維新ふるさとの道」
    歩きながら明治維新や鹿児島の歴史を学べる歴史の道
    散歩しながら、明治維新を牽引した大久保利通や西郷隆盛といった薩摩藩出身の偉人たちの足跡をたどることのできる歴史ロード「維新ふるさとの道」。約6分の道のりに、近代日本の歴史がギュッと詰まっている。
    歴史ロード「維新ふるさとの道」の入り口(高麗橋側)
  • spot 15
    天文館通り
    江戸時代の天文観測所に起源をもつ鹿児島有数の中心繁華街
    複数の商店街で形成された鹿児島一の中心繁華街。天文館・天街(てんまち)の愛称で古くから地元の人々に愛されている。昭和初期に路面電車が開通して以来、今日にいたるまで、昼夜問わず人で賑わう鹿児島最大の繁華街だ。
    歴史ある老舗や若者に人気の店が連なる天文館本通りの入り口
  • spot 16
    天文館むじゃき本店
    フルーツ盛りだくさんの鹿児島のご当地スイーツ
    鹿児島県のご当地スイーツ「白熊」は、現在では南九州の夏の風物詩としても知られている。山盛りのかき氷にフルーツなどをトッピングし、その上に甘い練乳をたっぷりとかけてあるのが特徴だ。氷の味やフルーツの種類は店により異なっており、夏に鹿児島県を訪れたら、さまざまなお店で食べ比べをしてほしい。そんなご当地スイーツ「白熊」をこの世に生み出したのが、「天文館むじゃき」だ。戦後間もない1947年(昭和22)、創業者久保武氏によって考案され、1949年(昭和24)に販売を開始した。発売当初は、蜜かけのようなシンプルなかき氷だったが、改良を重ねて独特のさっぱりとしたミルク味に仕上げた。また、彩りを加えるために、チェリーやレーズンなどをトッピング。現在の「白熊」のベースとなった。ちなみに「白熊」という名前は、かき氷を上から見るとフルーツの配置が動物の白熊に似ていることに由来している。「天文館むじゃき本店」では、毎年6月に白熊誕生祭を開催しており、創業当時の味を再現して提供している。
    山盛りのかき氷とフルーツがトッピングされた「白熊」
  • spot 17
    鹿児島ラーメン豚とろ天文館本店
    豚骨ベースのスープにストレート麺が特徴
    豚骨をベースにした半濁スープにストレート麺、具には揚げネギやキクラゲなどの野菜を組み合わせるのが鹿児島ラーメンだ。これを基本として各店舗がアレンジを加え、その個性を競い合っている。もうひとつ、来店した際にお茶と大根の酢漬けやたくあんが出てきて、その漬物を食べながら注文の品を待つスタイルも鹿児島ラーメンの特徴。そんな鹿児島ラーメンを味わえる人気店のひとつが鹿児島ラーメン豚とろ天文館本店だ。希少部位である豚とろをぜいたくに使った自家製豚とろチャーシューが人気。また、鹿児島豚をじっくりと炊いたスープをベースとした濃厚なスープは、麺とチャーシューとの相性も抜群で、至福の一杯とも呼ばれている。
    とろけるチャーシューと濃厚スープの豚とろラーメン 860円(税込)
  • spot 18
    づけ丼屋桜勘
    鹿児島で食べるべきカンパチをおいしくお手軽に食べられる店
    顔の正面に漢字の八の字に見える線があることから「勘八」と名のついたアジ科の大形魚がカンパチだ。鹿児島県はカンパチの生産量日本一を誇り、産地ごとにブランド化が進められ、ゴールデンウィークにはカンパチのつかみ取りなどを体験できる「垂水かんぱち祭り」も開催されている。どの店でもご当地カンパチをお得に味わうことができるので、鹿児島県を訪れたら食べておきたい。そんなカンパチを手軽に楽しめる店が、鹿児島中央駅を降りてすぐのづけ丼屋桜勘鹿児島店。味噌汁とたくあんが付いたいち押しメニューの「かんぱち漬け丼」は、プリプリのカンパチと漬けダレの相性が抜群。そのほか、新鮮な魚介類を使用した定食も種類豊富なのもうれしいポイントだ。
    鹿児島県を訪問したら一度は食べておきたい「かんぱち漬け丼」600円
  • spot 19
    黒かつ亭 中央駅本店
    鹿児島を訪れたら一度は味わいたいジューシーな黒豚とんかつ
    鹿児島県の肉といえば、黒豚だ。一時は、成長が早く育てやすい白豚の生産を増やそうという動きもあったが、量より質を信じた生産者の努力により「かごしま黒豚」が誕生。現在は世界的にも有名なブランドとなっている。歯切れが良くやわらかでジューシーな黒豚は、さっぱりとしているのが特徴で、白豚に比べてうまみ成分は約4倍といわれている。そんな鹿児島県産の黒豚を気軽に楽しめる店が、黒豚専門店の「黒かつ亭」だ。なかでも名物の黒豚とんかつにはリピーターが多く、ランチタイムもディナータイムも賑わいを見せている。財布にやさしいリーズナブルな価格にもかかわらず、黒豚の質もそのままに、パン粉・油・米・ソースとすべてにこだわった黒かつ亭の黒豚とんかつははずせない逸品だ。
    甘みのある黒豚上ロースを使用した「上ロースかつ定食」1890円
  • spot 20
    スターバックス コーヒー 鹿児島仙巌園店
    島津家ゆかりの登録有形文化財でコーヒー片手にくつろぎたい
    旧薩摩藩主島津家の別邸であり、世界文化遺産に登録されている「仙巌園(せんがんえん)」。その間近にあるのが「旧芹ヶ野(せりがの)島津家金山鉱業事業所」をリノベーションし、2017年(平成29)にオープンしたスターバックス コーヒーの店舗だ。もともとは1904年(明治37)に島津家所有の事務所として、鹿児島県の串木野村(現・いちき串木野市)に造られた建物で、1986年(昭和61)に現在地へ移され、のちに有形文化財に登録された。2階建ての洋風木造建築の店内は、1階にバーカウンターを含めた3つの客室、2階に大きな客室が1つあり、ゆったりとした空間でくつろぐことができる。さらに、2階の窓際の席からは、ベランダの手すり越しに錦江湾と桜島が見える。また、屋外のベンチや店内の家具に鹿児島県産のものが使われていたり、照明やカウンターのデザインが薩摩切子からイメージされたものだったりするなど、鹿児島県ならではのエッセンスが現代的な空間のなかに息づいている。仙巌園や旧鹿児島紡績所技師館(異人館)を見学した際にはここで休憩し、レトロモダンな雰囲気をコーヒーとともに味わいたい。
    スターバックスの登録有形文化財への出店は全国で3店目、九州では初
  • spot 21
    旧鹿児島紡績所技師館(異人館)
    明治日本の産業革命に貢献した英国人技師たちが暮らした洋館
    1867年(慶応3)に建造された日本最初期の洋館で、世界遺産にも登録されている。日本初の洋式紡績工場の技術指導を行ったイギリス人技師たちの宿舎で、瓦葺きとコロニアル様式など和洋折衷の建築様式が特徴的だ。
    正面中央部に張り出しをもつコロニアル様式の2階建て洋館
  • spot 22
    CHIN JUKAN POTTERY 喫茶室
    オリジナル陶器で味わう鹿児島らしさあふれるスイーツ
    歴史ある陶器を現代風にアレンジした薩摩焼を使って、鹿児島産の材料を使ったこだわりスイーツを味わえる店。伝統とモダンが融合した、鹿児島ならではのカフェ兼ギャラリーだ。
    ショップでいちばん人気のシュガーポット「アップルス」(各1万6500円)は、カフェでも砂糖入れとして使用されている
  • spot 23
    薩摩蒸氣屋 菓々子横丁
    鹿児島銘菓を買うならここで。手頃で種類の豊富さも魅力
    鹿児島市に本社を置く菓子メーカー「薩摩蒸氣屋(じょうきや)」の店舗で、市内の繁華街・天文館の中心部にある。鹿児島の定番菓子から洋菓子、民芸品までそろう店内は、まるでお菓子の博物館。楽しみながら買って、味わうことができる。
    天文館本通りのアーケード街に面する店舗の入り口
  • spot 24
    ラーメン専門こむらさき 天文館店
    たっぷりの黒豚とキャベツが入った老舗の鹿児島ラーメン
    「こむらさき」は鹿児島ラーメンを代表する店のひとつ。鹿児島県最大の繁華街・天文館で、1950年(昭和25)に創業した老舗だ。紫色の暖簾をくぐって店に入ると、コの字型の大きなカウンターがあり、注文するとまず大根漬とお冷が出てくる。店主が大きな釜で麺を茹でる様子を眺めながら、ラーメンができるのを待とう。ラーメンのスープは塩味ととんこつ味のミックスで、あっさりしていながらコクが感じられ、甘い大根漬によくあう。麺はかん水を使わない特製の蒸し細麺で、スープがよくからむ。麺のかたさとスープの塩加減を好みにあわせて調節してもらうことも可能。具はチャーシュー、キャベツ、青ネギ、焦がしネギ、椎茸、青海苔。鹿児島県産の黒豚のチャーシューは、嚙むほどにうまみが感じられ、どっさり入った細切りキャベツはシャキシャキ感が心地よい。卓上にはコショウ、一味唐辛子、塩、ニンニクが置かれており、ニンニクをスープに入れるとパンチが出るのでおすすめだ。「こむらさき」は天文館のほかにも、JR鹿児島中央駅に直結した商業施設・アミュプラザ鹿児島に店舗があり、新幹線利用者もこの味を楽しむことができる。
    「鹿児島黒豚チャーシュー入りラーメン」は普通サイズが1100円、大が1450円。焦がしネギの香ばしさが食欲をそそる
  • spot 25
    西郷南洲顕彰館
    薩摩の英傑、西郷隆盛の生涯をたどるミュージアム
    大久保利通、木戸孝允と並ぶ「維新の三傑」のひとりに数えられ、死後150年近くを経て今なお敬愛される西郷隆盛。その墓の近くに立つ西郷南洲顕彰館では、ジオラマや遺品を通して彼の生涯を知ることができる。
    エントランスには西郷隆盛の「敬天愛人」の書(複製)が掲げられている。真筆は毎年1月2日から新春特別展示として約2週間公開される
  • spot 26
    南洲神社
    西郷隆盛をはじめとする西南戦争の戦没者を祀る
    維新の三傑のひとり・西郷隆盛をはじめ、西南戦争に敗れた薩軍兵士たちの墓地の隣に、彼らを祀る神社がある。昔も今も鹿児島の人々に愛され続ける「西郷(せご)どん」の命日には、毎年盛大な例祭が執り行われる。
    南洲神社の社殿。社殿に向かって右手に授与所があり、御守りや御朱印などをいただける
  • spot 27
    すすむ屋茶店 鹿児島本店
    製茶卸売問屋がオープンしたおしゃれなカフェ兼ショップ
    鹿児島県は全国有数の茶の産地。2021年(令和3)の生産量は、1位の静岡県と僅差で2位だった。そんな鹿児島県を訪れたら味わいたいのが、豊かな土壌がはぐくんだ上質なお茶だ。「すすむ屋茶店」は茶の卸問屋が2012年(平成24)にオープンした茶葉販売店兼カフェで、鹿児島中央駅から徒歩8分の場所にある。ここのお茶は、仕入れから焙煎、ブレンドまでを自社で行い、職人たちが鹿児島茶の甘みを最大限に生かして作り上げたもの。焙煎は卸問屋が創業した大正時代と変わらない手間のかかる方法で行っているという。茶葉は単一品種のほか、その年のよい茶葉を厳選したオリジナルブレンドを扱い、いちばん人気は「煎茶こくまろ」(100g1296円)。緑茶らしいまろやかさとコクが感じられる。店内のカフェスペースでは日替わりの「本日の緑茶」のほか、くきほうじ茶や薩摩紅茶など自慢のお茶を味わえる。ぜんざいなどの甘味も好評で、なかでも夏に登場する、緑茶やほうじ茶のかき氷が大人気だ。なお、すすむ屋茶店は天文館の鹿児島センテラスに支店があり、茶葉の購入が可能。東京の自由が丘にはカフェがあるので、東京でも鹿児島の最高品質のお茶を堪能できる。
    閑静な住宅街にたたずむ本店は、お茶を思わせる緑色の外壁が目印。店内にはお茶のいい香りが漂う
  • spot 28
    ぢゃんぼ餅 平田屋
    とろ~りもちもち。一度食べたらやみつきの鹿児島名物
    旧薩摩藩主島津家の別邸で世界文化遺産の「仙巌園(せんがんえん)」がある鹿児島市の磯地区。その仙巌園から、磯街道と呼ばれる海沿いの道を南に歩くと約8分で到着するのが、ぢゃんぼ餅の老舗「平田屋」だ。「ぢゃんぼ餅」とは明治時代より磯地区で販売されている地元名物で、1個の餅に平たい竹串が2本刺してあり、武士が2本の刀を差す「両棒(ぢゃんぼ)差し」になぞらえて名付けられたといわれる。店のメニューはぢゃんぼ餅のみで、注文するとまずお茶が運ばれ、しばらくすると焼きたてでアツアツのぢゃんぼ餅に大根漬が添えられて出てくる。餅は九州産の「ひよくもち」という品種の餅米を蒸し、専用の餅つき器でまんべんなくこねることで、すべての餅が同じ食感になるように調整されている。また、砂糖や醤油などを煮立てた秘伝のたれはトロトロで餅によくからみ、やさしくてどこか懐かしい甘さ。大根漬は山川漬(やまがわづけ)と呼ばれる鹿児島県の伝統的な漬け物で、その塩気がいいアクセントとなり、箸が進むこと請け合いだ。
    「ぢゃんぼ餅」1皿10個で600円。持ち帰り用は1パック9個で500円
  • spot 29
    桜島フェリー
    鹿児島と桜島の新たな魅力を発見できる市営フェリー
    桜島は活火山でありながら気軽に観光できる人気スポット。その桜島と鹿児島市街とを結んでいるのが、桜島フェリーだ。船旅を通じて、霧島錦江湾国立公園の海域公園や桜島錦江湾ジオパークの見どころなどを観光できる。
    日本国内で唯一の24時間運航を実施
  • spot 30
    湯之平展望所
    湯之平展望所で勇壮な桜島を間近に楽しむ
    桜島火山の山肌や大正溶岩原、鹿児島湾を望める展望所。島内一の景勝地で、桜島の主要な見どころを周遊するバス「サクラジマアイランドビュー」の停留所もある。周遊バスを利用すると、桜島西部の主要観光スポットを効率良く観光できる。
    地球のエネルギーを感じられる場所
  • spot 31
    「桜島」溶岩なぎさ公園足湯
    桜島の絶景を眺めつつ天然温泉の足湯でリラックス
    「桜島」溶岩なぎさ公園の敷地内には全長約100mの日本最大級の足湯がある。泉質は塩化物泉で、天然温泉かけ流し。雄大な山並みと錦江湾や市街地を眺めながら、桜島の魅力を存分に堪能できるスポットだ。
    足湯に浸かりながら雄大な桜島を一望できる
  • spot 32
    桜島ビジターセンター
    ここを拠点に桜島観光に出かけよう
    桜島の玄関口・桜島港フェリーターミナルから徒歩約10分のところにある「火山のミニ博物館」。桜島の歴史や自然についてわかりやすく展示し、さまざまな情報を提供しており、桜島を旅するなら最初に訪れておきたいスポットだ。
    桜島の大噴火を大迫力の映像と音響で体感
  • spot 33
    旅の駅桜島 桜島物産館
    名物料理とお土産選びを楽しめる大型ドライブイン
    鹿児島県最大級のドライブイン。1階は売店で、多種多様な商品を販売。特に目をひくのが屋久杉で作られた工芸品の数々で、その造形は見ているだけでも楽しい。また、さすが焼酎王国だけあって、お酒のラインナップが豊富。鹿児島の地酒を100種類以上も扱っており、飲兵衛にはたまらない。そのほか、さつま揚げや薩摩切子といった定番商品も充実していてお土産選びには困らない。2階は外の景色を眺めながら、桜島の名物料理を楽しめる展望レストラン。スペアリブの軟骨部分を焼酎や黒砂糖でじっくりと煮込んだ「とんこつ煮」が看板メニューで、よく味のしみたトロトロした食感はまさに絶品。西郷隆盛の好物ともいわれるので、桜島を訪れたなら一度はここで食べておきたい。さらに物産館の外には展望台があり、桜島の絶景を一望できる。さまざまな楽しみのある魅力的なスポットなので、桜島観光の際にはぜひ足を運んでみてはいかが。
    多くのサービスを提供している旅の駅桜島
  • spot 34
    MINATO CAFE
    楽しい桜島メニューを味わえるフェリーターミナルのカフェ
    桜島の玄関口、桜島港フェリーターミナルに2018年(平成30)にオープンしたカフェ。「港(みなと)にある 皆と(みなと)つくる MINATO(みなと) Cafe」をコンセプトにしており、窓の多い開放的な空間で、ドリンクやスイーツ、軽食を味わうことができる。人気のランチメニューはなんといっても「桜島カレー」。桜島のマグマをイメージした赤みがかったルーは、完熟トマトと特製の出汁に数種類のスパイスを加え、じっくり煮込んで作られている。トマトの酸味や甘味とスパイスが感じられ、爽やかだが辛過ぎず、具材のうまみもしっかり感じられる。ちなみに、ご飯の上にかかっている鹿児島県産鰹節は火山灰を、芋チップスは噴煙をイメージ。サラダや手作りのデリもひと皿に盛り込まれ、見た目もお腹も満足できるメニューとなっている。また、ドリンクの新作メニュー「アッシュラテ」は、エスプレッソに竹炭とコーヒーゼリーが入っており、それぞれ火山灰と溶岩をイメージ。黒と白のグラデーションが美しく、かき混ぜると色と味の変化を楽しむことができる。
    「桜島カレー」1300円と「アッシュラテ」580円。窓際の席からは錦江湾と桜島港を眺められる
  • spot 35
    有村溶岩展望所
    噴煙を間近に見られる桜島の南麓にある展望所
    桜島を眺めるための無料の展望所のひとつで、現在も噴火活動を続ける南岳の火口に最も近い場所にある。噴煙を上げる南岳に大地のエネルギーを感じられるほか、大正時代と昭和時代の溶岩原を見比べることもできる。
    南側の展望所には「さくらじま」の石碑があり、桜島南岳を背景に記念撮影できるスポットだ
  • spot 36
    桜岳陶芸
    桜島焼の窯元で火山灰のサンドアートにチャレンジ!
    火山灰を混ぜて焼く「桜島焼」の唯一の窯元で、陶芸家の母娘をはじめとするスタッフが温かく迎えてくれる。陶器はもちろん、火山灰を使った体験メニューも人気。桜島の豊かさとパワーを感じる、世界でたったひとつのお土産を持ち帰ろう。
    桜島の南側を走る国道224号線に面し、桜島を背にして立つ桜岳陶芸
  • spot 37
    黒神埋没鳥居
    桜島の大噴火と自然の猛威を後世に伝える鳥居
    桜島東部の黒神(くろかみ)地区にある鹿児島市立黒神中学校。その敷地内には途中まで地面に埋もれた鳥居がある。1914年(大正3)に桜島が大噴火を起こし、黒神地区一帯が火山灰や軽石で埋没したことにより、高さ約3mの鳥居は笠木部分の約1mのみが地上に残ることとなった。その後、地元住民たちは降り積もった火山灰の上に新たな集落を建設し始めたが、当時の東桜島村長だった野添八百蔵(のぞえやおぞう)が爆発の猛威を後世に伝えるため、鳥居をそのままの形で保存することを決断。1958年(昭和33)には県の文化財(天然記念物)に指定された。鳥居の奥には参道が続いており、中学校の敷地を通って進んでいくと、うっそうと生い茂る木々のなかに腹五社(はらごしゃ)神社の社殿がある。その本殿には火山灰の中から発掘された御神体(御神像)が現在も祀られているという。ほかにも、鳥居から歩いて数分の場所には、同じく大噴火により埋没した旧長野邸の門柱があり、門柱の先端だけが地上に出ているのを見ることができる。
    鳥居の中央にある額束部分には「腹五社」の文字を読み取ることができる
  • spot 38
    美山陶遊館
    薩摩焼の窯元が集まる歴史ある町で陶芸体験
    日置(ひおき)市の美山(みやま)地区にある体験型レクリエーション施設で、鹿児島県の伝統工芸である薩摩焼の陶芸体験を気軽に楽しめるほか、地元の窯元や工房で作られた工芸品が展示・販売されている。
    陶芸体験のろくろ体験は約45分で2090円。手ひねり体験は約2時間、絵付け体験は約1時間でどちらも1540円。体験料は2023年(令和5)4月より変更予定
  • spot 39
    焼酎蔵 薩摩金山蔵
    トロッコで坑洞の奥深くへ! 探検気分で焼酎造りを知る
    江戸時代からの歴史をもつ金鉱山を利用した焼酎蔵。トロッコに乗って坑洞内に入れば、そこは別世界。かつて金の採掘に使われていた道具が残るほか、独自の「黄金麹」を使った焼酎造りや焼酎の貯蔵・熟成が行われている。
    江戸時代の最盛期には約7000人が働いていたという巨大な金鉱山の一部を見ることができる
  • spot 40
    串木野漁協直営 海鮮まぐろ家
    世界の海で獲れた新鮮なマグロを提供する専門店
    いちき串木野市の串木野漁港は昔から遠洋マグロ漁業で栄え、日本有数の漁船数を誇ってきた。日本の伝統的な漁法「延縄漁(はえなわりょう)」により1本ずつていねいに釣り上げられたマグロは、獲れたての鮮度を保ったまま冷凍され、世界の海から日本へと届けられる。同市内にある「海鮮まぐろ家」はそんな天然マグロや沿岸で獲れた地魚をいただける専門店だ。料理で提供されるマグロは、ミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンチョウマグロの4種類。メニューには刺身御膳や海鮮寿司などのほか、マグロたっぷりの海鮮丼が何種類もある。マグロの刺身はやわらかく、スジや臭みがないので食べやすい。はじめはさっぱりしているが、あとからうまみが口いっぱいに広がる。丼には九州の甘口醤油が付いており、刺身によくあうが、店員に頼めば辛口醤油をもらうことも可能だ。店の入り口付近には物販コーナーがあり、天然冷凍マグロや水産加工品などを店頭特別価格で販売。同じ敷地内には、いちき串木野市総合観光案内所のほか、物産館「さのさ館」があり、地元の野菜や魚介類、総菜などを購入できるので、あわせて立ち寄りたい。
    紅のメバチマグロと白のビンチョウマグロが色鮮やかな「紅白丼」1419円。ビンチョウは脂がのっており「トロビンチョウ」と呼ばれる
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旅のヒント

  1. その1

    市内の観光には観光地循環バス「カゴシマシティビュー」が便利。市電、市バス、カゴシマシティビューの一日乗車券(大人600円、小学生以下の小人300円)も積極的に利用したい。そのほか、レンタサイクル「鹿児島市コミュニティサイクルかごりん」も検討してみよう。

  2. その2

    維新ふるさと館は、歩きながら明治維新を学べる「維新ふるさとの道」沿いにあるので、散策もあわせて楽しもう。

  3. その3

    仙巌園では島津家に伝わる伝統行事や日本文化を体験できるイベントを頻繁に開催している。訪問前にイベント情報をチェックしておこう。

  4. その4

    いおワールドかごしま水族館では、水槽や魚の解説をしてくれるガイドツアーや水族館の裏側を見学できるバックヤードツアーを開催している。事前に開催日時を確認しておこう。

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