熊本

荒尾

ARAO

炭鉱の歴史に触れ、日本最大級の遊園地で思い切り遊ぶ

熊本県の西北端に位置する荒尾市は温暖な気候に恵まれ、自然災害が少ないことで知られる。この地には、5世紀前半に造られたと推定される「別当塚古墳群」や、1070年(延久2)の建立と伝わる「四山神社」、日本の近代化を支えた「万田坑」など、古代から近代までの歴史を今に伝える史跡が多くある。なかでも世界文化遺産の万田坑はぜひ訪れたい場所。これは明治時代初期に国内最大の炭鉱だった三池炭鉱の竪坑(人や石炭などが行き来する縦穴)で、シンボルの「第二竪坑櫓(たてこうやぐら)」や閉山時の事務所、炭鉱マンがススを洗い流していた浴室などを見学できる。こうした史跡がある一方で、日本最大級の遊園地「グリーンランド」も人気だ。アトラクション数は約80機種と日本一を誇り、遊園地のすぐ近くにオフィシャルホテルもあるので泊まりがけの訪問も可能だ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    グリーンランド
    広大な敷地に遊園地やホテルを有する九州最大級のリゾート施設
    九州最大級のリゾート施設「グリーンランドリゾート」。日本一のアトラクション数を誇る遊園地「グリーンランド」をはじめ、オフィシャルホテルやゴルフコースなどを併設する、子どもから大人まで楽しむことができるリゾート施設だ。
    グリーンランド遊園地は面積約55万平方メートルの広大な敷地の中に約70機種のアトラクションを有する。キャラクターショーや各種イベントなどを定期的に開催している
  • spot 02
    万田坑
    明治から昭和の日本を石炭で支えた世界遺産
    三池炭鉱のひとつとして開発された万田坑(まんだこう)は明治後期から1997年(平成9)まで稼働していた。その遺構は、どれほど日本の近代化が急速に進められたかを今に伝える世界文化遺産となっている。
    万田坑のシンボルともいえる「第二竪坑櫓」の鉄塔
  • spot 03
    宮崎兄弟の生家・資料館
    歴史を駆け抜けた宮崎兄弟の足跡を追って
    江戸初期に荒尾に移り住んだとされる宮崎家。その宮崎家から宮崎兄弟は輩出されたが、よほど明治の歴史に詳しい人でなければこの兄弟のことは知らないかもしれない。いったい何をした兄弟なのか?
    茅葺き屋根の建物が宮崎兄弟の生家
  • spot 04
    万幸堂
    子どもの頃がよみがえる素朴で懐かしいメロンパン
    2個や3個、5個と手に取って買うお客がいるなか、「20個お願いします」という人も。しかも、そういう人は決して珍しいわけではなく、10個、20個単位で購入する人はときどき現れた。みんなが求めているのは万幸堂(まんこうどう)のメロンパン(1個150円)だ。万幸堂はごく普通の町のパン屋さんといった店構え。だが、ここのメロンパンを目当てに、地元九州はもとより全国各地からお客がやってくる。いったい、どんなものなのか。まずは食べてみた。できたてのメロンパンは、ふかふかでやわらかい。これまで食べてきたどのメロンパンよりもふんわりしているのは確かで、味は極めて素朴に感じる。最近の凝った複雑な味わいのメロンパンとはまったく違う。店長さんによると1962年(昭和37)頃に開発され、学校給食にも出していたそうだ。手作りで製法もまったく変わっていないという。つまり正真正銘、昭和の味のメロンパンなのである。子どもの頃に味わった世代が懐かしく感じるのは当然だが、今の若い世代の人たちもどこか懐かしさを感じるという。シンプルだからこそ、世代を超えて共感できる味わいを実現しているのかもしれない。
    手作りなので一つひとつ少しずつ形が違うのも魅力
  • spot 05
    荒尾干潟水鳥・湿地センター
    国内有数の規模を誇る荒尾干潟の豊かさに触れる
    目の前には、ラムサール条約湿地に登録された荒尾干潟が広がっている。地元の人々から「宝の海」と呼ばれる荒尾の海、そして、渡り鳥のオアシスとしても知られる干潟について同センターで学ぶことができる。
    センターの前に広がる荒尾干潟
  • spot 06
    小岱焼 末安窯
    自分が作りたいものを遊び心を忘れず楽しく作陶
    末安窯(すえやすがま)の開窯(かいよう)は1968年(昭和43)。多数の受賞歴があり国内だけではなく海外でも展示会を数々開いてきた末安英介さんの跡を継ぐ、3代目の洋介さんはこう話す。「初めは自分の物作りをしていて、自分なりの飲みやすい口作りはできていました。だいぶ経って、父の口作りをまねして試したもののよいものはできず、結局、自分の手や感覚にないものをまねてもだめだとあらためて気づきました」。洋介さんは伝統を意識しつつ、遊び心を忘れないようにして楽しみながら、暮らしのなかに溶け込んだ器を作ってゆく。末安窯の展示室には、英介さんと洋介さんの作品が多数並んでいる。日用で使う器については、どちらの作品かははっきりとはわからない。洋介さんの作品も、色合いなどが派手だったりするわけではないので簡単に見わけがつかない。だがそこに、伝統を受け継ぎつつ自分の世界を自由に広げていく努力や技が控えめに、けれども確実に光っているように感じる。ハート型の器もあり特に女性から人気となっている。ただこの器も、形がかわいらしいのは当然ながら、小代(しょうだい)焼の伝統的な雰囲気を守っている印象だ。そこが大きな魅力となっている。
    ハート型の器(1700円)はすぐに売り切れとなるほどの人気
  • spot 07
    荒尾漁業協同組合 水産物直売店
    有明海の夏の風物詩マジャクと直売所で初対面
    ユニークな海産物の多いことで知られる有明海。なかでも荒尾の名物はマジャク。シャコに似ているもののシャコとはまったく違う。何よりもその漁の仕方がおもしろい。使うのは、書道の筆だ。
    獲れたてのマジャクは勢いよく動き回っていた
  • spot 08
    小代焼 ふもと窯
    展示資料館のほか登り窯がある工房も自由に見学可能
    素朴で力強さが感じられる小代(しょうだい)焼は、値段もリーズナブルで日常生活で活用できる器がそろっていることから人気が高い。2003年(平成15)には国の伝統的工芸品に指定され、日本各地で展示会が開催されている。
    ふもと窯の展示資料室。ふだん使いの器がいろいろと並ぶ
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旅のヒント

  1. その1

    万田坑では予約をすればガイドの案内を受けることができる。先着順となるため、公式サイトから電話で早めに予約しておこう。

  2. その2

    万田坑と宮崎兄弟資料館のお得なセット券がある。宮崎兄弟資料館では、近代日本における宮崎兄弟の功績や、宮崎滔天(とうてん)が支え、辛亥革命を起こした孫文に関わる資料に触れられるのでぜひ足を向けよう。

  3. その3

    荒尾の特産品にはジューシーな「荒尾梨」や芸術性の高い陶器「小代焼(しょうだいやき)」、荒尾定番のおやつ「メロンパン」などがある。これらは「まるごとあらお物産館」などで購入可能。

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