熊本

熊本市内

KUMAMOTO CITY

熊本駅と中心部が離れていることを知って上手なスケジュール作りを

熊本市内観光の玄関口は「熊本駅」。2011年(平成23)の九州新幹線開通以降、在来線の高架化とともに再開発された駅構内や隣接商業ビルには、土産物店や飲食店などが充実しており、2019年(平成31)には建築家安藤忠雄氏デザインのモダンな駅舎も完成した。しかし、一帯にはいくつかのホテルのほかは、見どころのようなものはほぼない。熊本市の中心部は直線距離で2kmほど北西の「熊本城」周辺。熊本市随一の繁華街「上通(かみとおり)」「下通り(しもとおり)」と、これを繋ぐ「新市街」、主要な見どころのほとんどもこちら側にある。そのため、観光には駅からの移動が必須だが徒歩ではやや距離がある。一般的な手段は路面電車「熊本市電」で、駅前から「熊本城・市役所前」まで17分ほど。その路線の延長上には名勝「水前寺公園」があり、さらに18分ほどで行ける。また、駅と城の間に位置する「新町・古町」地区は、城下町の雰囲気が残ることで知られている。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    熊本市電
    熊本市民に愛され続け、間もなく100周年を迎える路面電車
    熊本市は路面電車の行き交う街。レトロからモダンまでさまざまなタイプの車両が走り、市民の足となっている。沿線には熊本城などの見どころが多く、観光客にとっての利用価値も高い。お得な一日乗車券や24時間乗車券を使って楽しむことも可能だ。
    市内の主要スポットを結んでおり利便性は抜群だ
  • spot 02
    熊本城周遊バス しろめぐりん
    熊本市内のメインスポットを安く便利に移動できるバス
    熊本市内の移動手段としては市電やバスが一般的だが、もう1つ活用したいのが「しろめぐりん」。熊本城周遊バスとなっているものの、熊本城に行く目的だけではなく市内の移動や観光にも利用価値が大きい。
    「熊本城周遊バス」と前面に書かれた「しろめぐりん」
  • spot 03
    熊本城
    見られるのは今だけ! 完全復活を遂げつつある熊本城
    2016年(平成28)の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城。まだまだ修復が終わっていない部分も少なくないが、少しずつ、確実にかつての姿を取り戻しつつある。完全な復活への道を進む城の姿を見られるのは、今だけだ。
    1960年(昭和35)に鉄骨鉄筋コンクリート造りで再建された大小天守。熊本地震後の復旧を完了し再び勇姿を見せた
  • spot 04
    熊本城稲荷神社
    商売繁盛、家内安全、恋愛成就も叶えてくれるという熊本の守り神
    熊本城内東側に鎮座し「白髭(しらひげ)さん」の名で親しまれている。熊本城と城下町の守り神として創建され、400年以上もの歴史をもつ。2月の初午大祭をはじめ、市民の生活に密着した祭事が行われ、一年を通じて多くの参拝客で賑わう。
    熊本城稲荷神社の鳥居と本殿
  • spot 05
    加藤神社
    復興中の熊本城を間近に見られる加藤清正公を祀る神社
    熊本城の本丸にあり、熊本発展の礎を築き市民に「せいしょこ(清正公)さん」と呼ばれ親しまれる加藤清正を主祭神とする神社。大地震からの復興で今なお限定的な公開である熊本城の天守を境内から間近に望める。
    白い大鳥居と宇土櫓(うとやぐら)を一度に見られる熊本城内
  • spot 06
    熊本市動植物園
    ブームが落ち着き今は平穏に過ごす孫悟空のモデル「キンシコウ」
    東区と中央区にまたがる江津湖は上江津湖と下江津湖の2つの湖からなる。その下江津湖畔に広がるのが熊本市動植物園。多彩な動植物を見られるだけではなく、豊かな自然に囲まれた市民の憩いの場となっている。
    かつて大ブームとなったキンシコウ。今はゆったりとその姿を見られる
  • spot 07
    上通アーケード
    熊本市街の歴史と今を見つめ続けるアーケード街
    熊本市の中心街にはいくつかの買い物通りが続いているが、上通(かみとおり)は最も知られた通りのひとつ。アーケードに覆われた通りは、車の行き来のない歩行者専用道で、ゆったりとした空間が広がっている。
    上通アーケードの真ん中は板張りとなっている
  • spot 08
    熊本市現代美術館
    誰もがクリエイターになれるアートな空間が広がる施設
    買い物や通勤通学の際に気軽に立ち寄り、年齢や性別問わず誰でもが気軽にアートにふれながら過ごせる新しい試みの美術館。多彩な企画展が行われているメインギャラリー以外はすべて無料の施設だ。
    アーケード街に面した複合商業ビル「びぷれす熊日会館」の3階が熊本市現代美術館
  • spot 09
    上通パビリオン紅蘭亭
    90年近い歴史をもつ熊本のソウルフード「太平燕」が自慢の名店
    熊本市民のソウルフード「太平燕(たいぴーえん)」は、春雨のスープにエビ、イカ、豚肉、野菜など具をたっぷり入れ、揚げ玉子を載せたもの。戦前に中国福建省の郷土料理がアレンジされて根付き、今や学校給食にも採用されている。市内の中華料理店であれば必ずといっていいほどメニューにあるが、1934年(昭和9)創業の中国料理レストラン紅蘭亭が名店として知られている。紅蘭亭の本店は、熊本随一の目抜き通りである下通(しもとおり)にある。一方、上通パビリオン紅蘭亭は、建物の3階部分までがアーケードとなっている熊本きってのオシャレ繁華街の上通(かみとおり)にあり、400mほどの通りのなかでとりわけ目立つ「太平燕」と書かれた大きなのぼりが出ているのですぐわかる。こちらはよりモダンな雰囲気で、若者を中心に人気だ。いずれもランチタイムは順番待ち必至の行列となるので、早めか遅めの時間帯の利用がおすすめ。紅蘭亭の太平燕は凝縮したうまみたっぷりながら、さっぱりとしたあと味で、お腹が空いていればおかわりがしたくなるほど。\※上通パビリオン紅蘭亭は2023年現在休業中
    太平燕と酢排骨(酢豚)がセットになった中華定食は大満足のボリュームで、価格も1480円とリーズナブル
  • spot 10
    水前寺成趣園
    大都市の真ん中に現れる細川家の優美な大名庭園
    市電の熊本城・市役所前駅から約10分。水前寺公園駅で下車して狭い路地を歩いていくと、2、3分で水前寺成趣園の正門に到着する。周囲は住宅街だが、一歩足を踏み入れるとまったく異なる風景が目の前に広がった。
    それまでの街の喧騒がすっと消え、静寂に包まれた庭園が目の前に広がる
  • spot 11
    アミュプラザくまもと 肥後よかモン市場
    熊本の玄関口にそろったお土産店から飲食店まで60店舗
    熊本市をご存知の方なら熊本駅は繁華街から少し離れているイメージをもっているはず。だが、ここ数年で熊本駅周辺は大きく変わりつつある。観光客も地元の人も利用する商業施設などができて、賑わいを見せている。
    入り口ではくまモンが出迎えてくれる
  • spot 12
    菅乃屋 銀座通り店
    熊本最高峰の馬肉料理を目と舌で楽しむ優雅なランチ
    ダイワロイネットホテル熊本銀座通り店の2階に、およそ50席ある店舗を構える菅乃屋(すがのや)銀座通り店。それまで同じ銀座通りの少し離れた場所に店があったが、同ホテルが2022年(令和4)2月にオープンしたのと同時に移った。カウンター席もあるが、プライベートが守られる個室タイプのテーブル席が中心となっている。グループ企業に牧場と製造工場をもつ菅乃屋の馬肉料理の品質の高さは、地元の人たちからも大きな信頼を得ている。「馬刺しランチ」(3800円)は、品質の高い馬肉を存分に味わえるため人気が高い(メニューの内容、料金は季節により異なる)。メインの馬刺しは、赤身を中心に人気の部位を多種味わえる。前菜、サラダ、スープ、揚げ物やご飯、デザート、コーヒーなどが付くので、ボリュームもたっぷりだ。レバー刺しや赤身刺しなどの馬刺し、また辛子蓮根、一文字グルグルなど郷土料理を追加で注文することもできる。熊本県産の野菜をたっぷりと使っているのもうれしい。
    様々な料理で馬肉のおいしさを知る
  • spot 13
    森からし蓮根
    熊本の定番人気! 「からし蓮根」を元祖の店で味わう
    熊本名物とは承知しているものの、詳しく知らなかったことに気づかされた。「からし蓮根」のことだ。そもそも輪切りになった状態でしか見たことがない。1本の「からし蓮根」を輪切りにし、改めて味わう。レンコンのシャキシャキとした食感に辛子のツンとくる辛さがあとから追ってくる。醤油につけても美味。驚いたのは、電子レンジで15秒ほど加熱する食べ方。からしの辛さがぐっと増してくる。「からし蓮根」の奥深さに触れたのは、元祖の店、森からし蓮根だ。創業は1632年(寛永9)。肥後入りした細川家初代忠利公は日頃から体が弱く、心配した玄宅和尚が増血剤として効力があると考えられていたレンコンを食すことを進言した。藩の賄方の平五郎が麦味噌に和辛子粉を混ぜ、レンコンの穴に詰めて揚げる「からし蓮根」を作り、差し出したところ忠利公は健康になったという。平五郎は森からし蓮根の先祖で、現在のご主人は18代目となる。400年近く「からし蓮根」だけに精進を続けてきたことには敬意を抱くほかない。ご主人によると、「からし蓮根」と馬刺しの組み合わせも絶妙とのこと。同店では「からしチップ」(箱入り1080円ほか)も発売しているが、これがビールによくあい、絶品だ。
    外側の衣は麦粉、空豆粉を混ぜ合わせたもの
  • spot 14
    くまモンスクエア
    子どもも大人も大興奮!幸せになれるくまモンのステージへ
    鶴屋百貨店の隣、テトリアくまもとビルの1階にあるくまモンスクエア。多彩なオリジナルグッズを買えるのはもちろん、1日に何度かステージも開催される。熊本でいちばんの人気スポットのひとつだ。
    くまモンのステージはとっても元気で楽しい
  • spot 15
    こむらさき 上通中央店
    「にんにくチップ」が決め手! 熊本ラーメン老舗の味を堪能
    「味のもの足りなさを解消することができて、さらに味が一定するようになったのは、やはり『にんにくチップ』が決め手となったとのことです」。こむらさき2代目店主の山中さんは、初代であるご両親のラーメン作りに対する苦労を教えてくれた。こむらさきの創業は1954年(昭和29)。おいしいとんこつスープのラーメンを作ろうと試行錯誤を重ね、たどり着いたのがとんこつスープとニンニクの組み合わせだった。ニンニクは、油で揚げたものと煎ったものの2種類。揚げたニンニクが味に甘みを与え、弱火で長時間煎った「にんにくチップ」は香ばしい刺激でスープに味の深みを出している。こむらさきファンにとって「こむらさき=にんにくチップ」は当たり前の話だろう。「ニンニクの入っていないこむらさきラーメンは、武者返しのない熊本城のようなものだ」ともいわれているとかいないとか。いずれにしても、「にんにくチップ」はこむらさきの代名詞であり、土産のラーメンとともに販売もされている。やや細めの自家製オリジナル麺の歯ごたえ、のど越しもスープとの相性が完璧。山中さんが守り続けている老舗熊本ラーメンの変わらぬ味は、全国にファンを広げている。
    人気ナンバーワンの「王様ラーメン」(800円)。特製のタレに漬け込んだチャーシュー、細モヤシも絶妙な味わい
  • spot 16
    あか牛Dining yoka-yoka桜町店
    絶賛大人気のあか牛をプレミアムワインとともに
    ここ数年、熊本で馬刺しよりも人気となっていると話題のあか牛。阿蘇でのみ育てられているその牛の肉質は、赤身がやわらかく、濃厚でありつつさっぱりとした甘みを感じられる。そのあか牛のスペシャリストである三協グループは、熊本県に7店舗、福岡県に1店舗を運営している。バスターミナルもあるSAKURAMACHI Kumamotoは150以上の各種店舗が入る複合施設で2019年(令和元)9月にオープンした。あか牛Dining yoka-yoka桜町店は同施設のオープン当初から店を構えている。定番人気の「あか牛丼」(1980円)はワサビでさっぱりと食べられ、温泉卵との相性も抜群だ。あか牛のローストビーフやひつまぶしなどのメニューも用意されている。同店では、ワインの酸化を遅らせる特別なワインサーバーを導入していて、通常なかなかグラスの選択肢はないワインもグラスで提供している。これまで高価なボトルしかなくてあきらめていたプレミアムワインも、グラスでリーズナブルに楽しめるのは画期的なこと。ぜひ、あか牛とともに味わいたい。
    「あか牛丼」。食べごたえのあるボリュームだ
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旅のヒント

  1. その1

    鉄道が乗り入れていない阿蘇くまもと空港から熊本市内までは、空港リムジンバスの利用がおすすめ。空港からは水前寺公園や熊本城周辺の停留所を回ってから熊本駅に向かうため、観光予定や宿泊ホテルに合わせて途中で降車するとよい。

  2. その2

    熊本駅から熊本城へは、熊本城周遊バス「しろめぐりん」に乗れば約30分。ガイドアナウンスを聞きながら市内の見どころを結ぶ観光路線バスだが、直接城へ向かうのであれば市電利用のほうが断然早い。

  3. その3

    熊本駅から繁華街である下通・上通界隈とは少し離れているため、バスや路面電車を使うのが便利。下通、上通のアーケードは市電「通町筋」下車してすぐ。

  4. その4

    宿の場所は熊本駅周辺か下通、上通周辺を目的に合わせて選択するのがおすすめ。翌朝早くに市外へ移動するような場合は駅周辺、市内を観光した後に夜も楽しみたいなら下通、上通付近がおすすめ。

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