広島

HIROSHIMA

「国際平和都市」広島は緑に囲まれた「水の都」

中国・四国地方随一の大都市である広島市は、太平洋戦争時に原爆が投下され、市街が焦土と化した。現在、爆心地の周辺は「平和記念公園」となり、被爆時の姿をそのまま残す「原爆ドーム」や、被爆者の遺品や資料を展示する「広島平和記念資料館」が、被爆の惨劇を生々しく語り、訪れる者に世界の平和を訴える。その広島は、中国山地から流れる太田川の三角州に形成された毛利家ゆかりの城下町。太田川は河口付近でいくつもの川に分流し、その流れと緑の木々に囲まれた広島市街は、人口100万都市とは思えない美観だ。その「水の都」を見下ろすように、大阪城や姫路城と並ぶ名城といわれた「広島城」が建ち、城の近くの分流のほとりには、藩主の愛した庭園「縮景園」がある。また、太田川上流の山間部にある「三段峡」は秘境の趣が充満する西日本屈指の大峡谷で、ひと足延ばして訪ねる価値がある。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    平和記念公園
    豊かな緑に包まれた公園で恒久平和への思いを新たにしたい
    1945年(昭和20)8月6日、世界で初めて原爆が投下された広島。平和記念公園は恒久平和の象徴の地にするために整備され、原爆死没者慰霊碑や広島平和記念資料館といったモニュメントや施設がある。
    広島大学教授だった雑賀忠義(さいかただよし)の揮毫(きごう)による碑文。平和の灯の向こうに原爆ドームが見える
  • spot 02
    広島平和記念資料館
    悲惨な原爆被害を貴重な資料で伝え、平和への思いを導く資料館
    平和記念公園にある広島平和記念資料館は、本館と東館から構成される。数多くの市民が協力して集まった被爆に関する資料や遺品、証言などの展示を通じ、世界へ「ノーモア・ヒロシマ」を訴える施設だ。
    本館は、丹下健三にとっての出発点になった建物
  • spot 03
    原爆ドーム
    世界遺産に登録された被爆の「もの言わぬ証人」
    平和記念公園のシンボル的存在。毎年、原爆が投下された8月6日には、この原爆ドームのそばを流れる元安川に数多くの灯籠が流され犠牲者をしのぶ。元は広島県物産陳列館、のちに広島県産業奨励館と名前を変えた建物。現チェコ出身のヤン・レツルの設計で1915年(大正4)に完成した。レンガ造りの3階建て、正面の中央部分だけ5階建ての階段室になっていてその上に楕円形のドームが載っていた。ほぼ上空で原爆が炸裂し爆風がほとんど真っ直ぐ下に働いたため、側面の壁やドームの鉄骨部分などは倒壊をまぬがれた。戦後、鉄骨がむき出しになった頂上の形から「原爆ドーム」と呼ばれるようになった。被爆の後遺症で亡くなった楮山(かじやま)ヒロ子さんの日記をきっかけに、被爆後の惨状を伝える貴重な建物として当時の姿のまま保存されることに。核兵器の廃絶と世界の恒久平和の大切さを訴える人類共通の平和記念碑として、1995年(平成7)に国の史跡に指定され、翌年世界遺産登録が決定した。
    周囲のビル群と対照的な姿を見せる
  • spot 04
    広島城
    戦国時代に毛利氏が築城し、西日本屈指の規模を誇る
    戦国時代の武将毛利輝元が築城した広島城は西日本でも有数の規模を誇る。原爆投下で破壊されたが、戦後、本丸・二の丸跡、堀、周辺が国の史跡に指定された。再建された天守閣は広島の復興のシンボルである。
    天守閣は外観を復元したコンクリート建築
  • spot 05
    縮景園
    広島市の中心部にあって緑あふれる大名庭園
    国の名勝に指定されている「縮景園」は広島藩主の別邸の庭園。作庭は武将茶人で家老の上田宗箇(うえだそうこ)だ。歴代藩主が趣向を凝らして整備した回遊式庭園は、原爆で一度破壊されたが復元され、多くの人が安らぐ場となっている。
    築山から眺めた光景。都会のなかにあるとは思えない緑にあふれた空間だ
  • spot 06
    広島県立美術館
    世界に通じる広島の歴史と文化に触れられるミュージアム
    広島県ゆかりの美術、日本とアジアの工芸、1920-30年代の美術を柱に収蔵作品は約5000点。隣接する大名庭園の縮景園(国指定名勝)とともに広島の歴史と文化にたっぷり触れられるスポットになっている。
    メインロビーの大きなガラス窓から縮景園を眺められる
  • spot 07
    ひろしま美術館
    原爆の被爆者への鎮魂の思いが込められた美術館
    ひろしま美術館は広島銀行創業100周年記念事業として誕生、印象派など西洋近代絵画の充実したコレクションを誇る。また、被爆地の美術館として、「愛と安らぎのために」をテーマにしている。
    美術館の円形の建物と緑あふれる中庭
  • spot 08
    みっちゃん総本店
    広島の復興とともに生まれ育ったお好み焼き
    薄い小麦粉の生地に削り節、キャベツ、天かす、もやし、豚肉……と、食材をどんどん重ねながら焼くお好み焼きは、広島の復興とともに生まれ育った味。そばを入れたり、鉄板の上でヘラを使って食べるなど、現在の広島のお好み焼きのスタイルを築き上げたのが、1950年(昭和25)創業の「みっちゃん総本店」だ。驚くほどたくさんの野菜が入っていて、ふんわりキャベツを蒸し焼きにし、食感とうまみを引き立たせる。ベーシックな「そば肉玉子」は869円。店のこだわりは職人が複数人で伸ばし、盛り、焼き、仕上げを分担することで、その日に焼くお好み焼きの味を均一にしている。「毎日でも食べられる、あっさりと飽きのこないお好み焼き」が愛され続けている。
    削り節、キャベツ、天かす、もやし、豚肉、ソバ、卵、お好みソース、青海苔と盛りだくさん
  • spot 09
    熊野筆セレクトショップ
    品質の高さで世界的なブランドに
    広島県南部、高原盆地にある熊野町は全国一の生産量を誇る筆の産地として知られる。江戸時代末期、農業だけでは生活が苦しいため農閑期を利用し、広島藩の奨励策で本格的に筆作りが始まった歴史をもつ。その伝統は現在も引き継がれ、書筆・画筆は一流書家や日本画家が愛用し、化粧筆は品質の高さがメイクアップアーティストたちに認められ世界的なブランドになっている。素材となる「原毛」から厳選し、熊野町の職人たちが一つひとつの工程をていねいに手作業で仕上げ、珠玉の一本となる。広島駅北口のホテル1階にセレクトショップがあり、お土産に手頃な商品もそろっているので立ち寄ってみよう。
    洗顔ブラシは肌にやさしく毛穴まですっきり。6600円(写真下)、4620円
  • spot 10
    三段峡
    ダイナミックな自然に包まれて美しい風景を眺め、渡船に乗って秘境へ行こう
    広島県安芸太田町と北広島町を流れる芝木川の水流域にある総延長約16kmの峡谷。三段滝、黒淵、猿飛など変化に富む景観と、多種多様な植物、古木、巨木を見ることができる。
    「三段滝」は「三段峡」のポスターなどによく使われている。約30mの落差を3段に分けて流れ落ちる
  • spot 11
    猿飛渡船
    三段峡の秘境中の秘境へ小さなボートで入っていく
    国の特別名勝に指定されている三段峡。その五大景観のうち「猿飛」と「二段滝」を見ることができる。猿飛渡船は高さ20mの岸壁が切り立った渓谷を小さなボートでロープを伝って進んでいく。最も狭いところでは、2mにせばまった場所を通る。「裏三段峡」とも呼ばれるこの辺りは、昼間でも少し薄暗い秘境中の秘境だ。「猿飛」では、かつて切り立った崖を猿の群れが飛び交っていたといわれる。後方に立つ船頭さんの見事な操作でボートは澄みきった川面をスイスイと進んでいく。上流には高さ11mある豪快な二段滝がある。1988年(昭和63)の水害で壊れ現在は1段の滝になっているが、辺りに水音を響かせながら流れ落ちる様子は実に神秘的だ。渡船の乗り場は三段峡正面口から徒歩で2時間以上かかる。水梨駐車場からなら舗装された道を歩いて約20分。土・日曜、祝日のみ運航。夏休みと紅葉シーズンは毎日運航する(天候により運休の場合もあるので事前にチェックしよう)。大人往復500円(小人往復300円)。
    船頭さんがロープをつかみながら進んでいく。熟練の操作だ
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旅のヒント

  1. その1

    広島の街を巡るには、広島電鉄の路面電車が便利。乗り降り自由の「1日乗車乗船券」は宮島まで行くことができ、宮島ロープウエーでの優待もあるので、宮島と合わせて観光する場合は特におすすめ。

  2. その2

    縮景園に隣接する「広島県立美術館」や、ピカソ、ゴッホ、ルノアールなどの巨匠作品が一堂に会する「ひろしま美術館」は、美術ファンなら必見。

  3. その3

    広島の名物グルメといえばお好み焼き。お好み焼き店は市内に多数あるが、広島風お好み焼きの生みの親として知られる「みっちゃん総本店」は要チェック。

  4. その4

    書道用の筆から化粧筆まで品質の高さで国内外に知られる「熊野筆」を、お土産に買い求めたい。

  5. その5

    三段峡へは広島市街から車で約1時間。三段峡では「渡船」に乗って、川から渓谷美を愛でるのがおすすめ。

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