鳥取

大山

DAISEN

雄大な自然と歴史に彩られた、中国地方の最高峰を巡る

鳥取県の中央に鎮座する大山(1729m)は中国地方の最高峰。大きなすそ野を四囲に広げ、「伯耆富士(ほうきふじ)」と呼ばれる。大山環状道路が中腹を取り巻き、スケールの大きい自然をドライブで満喫できる。開放感いっぱいの「大山枡水高原」や、紅葉の美しい展望地の「鍵掛峠」が大山ドライブのキースポット。「大山まきばみるくの里」でアイスクリームの手作り体験を楽しむのもおすすめだ。「植田正治写真美術館」では、ここでしか見ることのできない大山の美景を鑑賞できる。大山の景色と自然を堪能したら、ぜひ行ってみたいのが「大山寺」。ここでは、古くから山岳信仰の修験場であった大山の歴史に出合える。すぐ近くに、日本最大級の権現造りの社殿が見ものの「大神山神社奥宮」があるので、合わせて参拝しよう。時間があれば、世界中の珍しい花を観賞できる「とっとり花回廊」や、金運招福のご利益があるといわれる「金持神社」にも立ち寄ろう。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    大山
    四季折々に美しい景色を見せる中国地方の最高峰
    大山は中国地方最高峰で四季折々のすばらしい景観を見せる。周辺には大山を背景にした美術館やテーマパーク、高原リゾート施設があり、多くの人が訪れる。古くから信仰される寺や神社にお参りするのもおすすめだ。
    「鍵掛峠(かぎかけとうげ)」展望駐車場から見た大山南壁とそのすそ野に広がるブナの原生林
  • spot 02
    大山桝水高原
    スキーリフトを利用した「天空リフト」が人気
    大山桝水高原(だいせんますみずこうげん)は、国立公園大山の西側の中腹、標高700~900mのなだらかな斜面に広がる大草原。天空リフトからのすばらしい眺望に加え、トレッキングやスキーなどさまざまな楽しみ方がある。
    天空リフトで頂上まで行くとテラスやベンチが設置されている。遥か彼方まで続く景色をのんびり眺めたい
  • spot 03
    鍵掛峠
    荒々しい大山の南壁と木々の対照が見事な展望スポット
    中国地方の最高峰、鳥取県西部にそびえる標高1729mの大山(だいせん)。その南壁は、北壁同様に激しい崩落で険しい断崖ができ、岩石のゴロゴロする無数のガレ場が迫力ある姿を見せている。手前にはブナ林が絨毯のように広がる。南壁を眺めるいちばんのポイントが、岡山県の県境と接する江府(こうふ)町にある「鍵掛峠」。標高約910mのところだ。その昔、大山寺に参る人々が道中の安全を祈った場所でもあったという。また、後醍醐天皇が隠岐(おき)に流される途中にこの峠を通り、再興を祈ったとも伝わる。大山環状道路を進み、伯耆(ほうき)町から鍵掛峠へと抜けてもいいし、逆の岡山県側から入るのもいい。峠のカーブを回った途端、目の前に大山が全容を現して、思わず息をのむ。特に秋の紅葉は必見だ。荒々しい岩肌とナナカマドやブナ、シラカバの赤や黄に、針葉樹の緑が織りなすコントラストが見事。大山屈指の絶景といえるだろう。紅葉は10月下旬から11月中旬が見頃。
    壁のようにそびえる大山の南壁と、針葉樹に挟まれながら広がるブナ林
  • spot 04
    大山寺
    奈良時代に開創、山岳仏教の修験場として隆盛を誇った古刹
    開創は奈良時代、平安末期から比叡山や高野山にも劣らない隆盛を誇った古刹。山岳仏教の修験場としても栄えたことでも知られる。大山の豊かな自然に抱かれおごそかな雰囲気の漂う石段を上がり、ゆっくり参拝したい。
    両脇に木がしげる石段の奥にある阿弥陀堂は室町時代の建物。本堂、阿弥陀堂、宝物館などは場所が離れているので時間に余裕をもって、歩きやすい靴でお参りしよう
  • spot 05
    大神山神社奥宮
    自然石の参道を歩いてお参りする大山中腹の古社
    大山の中腹にあり、古くから山岳信仰の場として栄え、現在もお参りすると「大山さんのおかげ」がいただけると崇められている。木立に包まれた苔むす石畳の参道を歩き、おごそかな気持ちで参拝したい。
    神門を通り、奥宮の社殿が見えてくると、さらに神聖な気持ちになってくる。木々に囲まれ、境内は清澄な空気に包まれている
  • spot 06
    とっとり花回廊
    多彩な花々を楽しめる日本最大級のフラワーパーク
    「とっとり花回廊」は大山を望む景観のなかで、四季折々の花を楽しむことのできる日本最大級のフラワーパーク。テーマごとに温室や庭園、広場などが配されている園内をのんびりと散策しよう。
    「花の丘」は大山を望む景色がすばらしい園内屈指のビューエリア。「フラワートレイン」で園内のおもなポイントを見てまわることができる
  • spot 07
    植田正治写真美術館
    山陰を撮り続けた写真家を紹介するユニークな美術館
    アート感覚あふれる作品で知られる写真家植田正治(うえだしょうじ)氏の寄贈を受けて、大山を見渡す立地に誕生した美術館。写真作品の展示だけでなく、風景を取り込んだ仕掛けがあり、建物そのものが芸術品のようだ。
    館内の正面に見える大山と水鏡に映し出された逆さの大山。流れる雲がアクセントを加える
  • spot 08
    金持神社
    ありがたい名前にあやかり参拝の絶えない神社
    かつて鉄山があったことからついた地名「金持」。それが「かねもち」とも読めることもあって山の中腹にある小さな神社は、商売繁盛や金運、開運を求める参拝者が全国から訪れる人気スポットになっている。
    小高い山に小さなお社が建っている。右下は授与所
  • spot 09
    道の駅 大山恵みの里
    大山の恵みをたっぷり味わえる道の駅
    自動車専用道路「名和・淀江道路」の名和ICを下りてすぐにある道の駅。農産物直売所、特産品売り場、地産ランチ&カフェ「大山きゃらぼく」があり、それぞれに地域の恵みが集結している。農産物直売所には、地元農家が毎朝持ち込む新鮮な野菜が並ぶ。特産品売り場には、「伝統の100年フード」として文化庁に認定された郷土食「大山おこわ」の素と餅米2合のセットや、鳥取県オリジナル品種の梨「新甘泉(しんかんせん)」の100%ジュースなど、オリジナル商品がそろう。800年を超える歴史をもつ、地元のソウルフード「大山そば」も見逃せない。地元の玄そばだけを使い、甘皮も一緒に挽き込む製法で作られた風味豊かなそば粉と国産小麦粉で打った「大山そば(5:5)」や、そば粉だけで打った「大山そば(十割)」はお土産に喜ばれそう。地産ランチ&カフェ「大山きゃらぼく」では、1日10食限定の「大山日本遺産定食」(1000円)や、大山どりのムネ肉を使用した「唐揚げ定食」(900円)などが人気で、どれもボリューム満点だ。
    「大山どりの唐揚げ定食」。大山町の特別栽培米のご飯、町内の塩谷米糀(こうじ)味噌を使用した味噌汁、手作りの漬け物もおいしい
  • spot 10
    大山ガーデンプレイス
    マルシェに大山の観光案内所を併設した総合施設
    大山のふもとにある「大山ガーデンプレイス」は、豊かな自然が広がる大山のふもとで育った野菜や山菜、フルーツのほか特産品・加工品をそろえる生産特産品販売所「マルシェきしもと」や、テニスコート、寿司店などを備えた総合施設。周辺の情報を集めた観光案内所を設けるなど、大山レジャーへの玄関口にもなっている。立地のよさを実感できるのは天候や方向によって大山を一望することのできるテニスコート。5面あり、3面はナイター利用できる。クラブハウスの軽食コーナーでは地元の食材を使った「大山鶏の唐揚げ定食」(1100円)や、「山菜そば」(650円)、「親子丼」(700円)、「ラーメン」(650円)などの軽食メニューがそろい、食券購入方式で気軽に食べられるのが好評だ。「郷の鮨たむら」は、鳥取県で水揚げされた海の幸と地元の八郷米にこだわった本格的な寿司を手頃な価格で食べられると人気。漁や市場の都合により、休みになる場合があるので、電話で予約して出かけよう。
    ゆったりしたスペースがあり、駐車しやすいのも好評
  • spot 11
    コウボパン 小さじいち
    自家培養酵母を使ったパンがおいしい
    店名の「コウボ」にあるように自家培養酵母を使ったパンが人気。オーナー夫婦が伯耆町(ほうきちょう)を訪ねたとき、悠然とそびえる大山の姿に触れ、移住を決意。2006年(平成18)に現在の場所にオープンした。数種類の自家製天然酵母に、天然酵母と相性のよい地元大山産小麦と北海道産小麦粉をパンの種類によって使い分け、自然の力だけで発酵させる。使うその日に石臼で自家製粉した全粒粉をたっぷり使う。「ひと口かじると目の前に大自然の風景が広がるようなパンを焼きたい」というこだわりが、素朴な穀物の香りと滋味豊かな味のパンを生み出す。パン工房の隣にあるカフェでは、自家製酵母を使った料理を楽しめる。自家製天然酵母パンをメインに、すべての料理に酵母を使った酵母プレートランチ、自家製天然酵母パンのいろいろな種類を4~5枚セットした「パンとお飲み物セット」など。島根県東出雲町にある松浦珈琲店の自家焙煎珈琲豆を使用した「松浦珈琲店さんのフレンチブレンド」、大山の大自然のもとで放牧されている牛たちのミルクを使った「大山牧場の牛乳のカフェオレ」などドリンクも充実している。
    季節のフォカッチャ400円、コッペパン240円など人気のパンが勢ぞろい。切り分けて販売する全粒粉の食事パン380円は卵・乳製品・バター・砂糖不使用
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旅のヒント

  1. その1

    大山の周囲をぐるりと取り巻く延長約64kmの大山環状道路は、場所ごとに違った景色を楽しめる。約3時間で周回できるが、状況によっては半日要する場合もある。時間配分に注意しよう。また、冬季閉鎖区間や一時的な通行止めもあるので、ドライブに出かける際にはリアルタイムで情報をチェックしたい。

  2. その2

    ドライブに最適なエリアで、公共交通機関での旅には向かない。大山寺へはバスもあるが、本数が少ない。JR米子駅や米子鬼太郎空港からレンタカーを利用するのがいいだろう。

  3. その3

    鍵掛峠の紅葉は年によって時期がずれる。また、ベストな紅葉時期の休日は渋滞する。紅葉情報をチェックして、平日に出かけるのがおすすめ。

  4. その4

    金持神社は大山寺から約30km、車で約40分。大山からは少し離れた山中に位置するので注意。

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