三重

熊野・尾鷲

KUMANO / OWASE

熊野古道を中心として広がる壮大な自然と歴史を体感する

三重県南部に位置し、和歌山県南部と隣接する熊野市は江戸時代から熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)を中心とする、熊野信仰の地として発展。2004年(平成16)に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である熊野古道・伊勢路は、伊勢を参詣した旅人たちが熊野三山を訪れるために通った道といわれる。広大な七里御浜に沿って延びる伊勢路には鬼ヶ城、花の窟神社、獅子岩などの名所が点在。また数々の史跡と、それにまつわる神話も残り、太古のロマンを五感で感じられるエリアだ。熊野市の北に広がる尾鷲市は、熊野灘(くまのなだ)に面した風光明媚なエリア。海岸線は複雑に入り組んだリアス式で、海産物にとってのエサが豊富なことから日本有数の漁場として有名。カツオやアジ、サンマなど一年を通じてさまざまな魚が水揚げされ、町にはこうした新鮮な魚介を味わえる店もある。また熊野古道・伊勢路の近くには22柱の神々を祀り満願成就の神社として名高い尾鷲神社や、熊野古道の歴史や自然を多彩な資料で紹介する三重県立熊野古道センター、全国的にも珍しい海洋深層水を使った風呂が人気の夢古道おわせなどの見どころも満載だ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    鬼ヶ城
    自然の力によって生み出された造形美、世界遺産の海岸景勝地
    打ち寄せる波の浸食と隆起、風化によって生まれた国の名勝・天然記念物「鬼ヶ城」。熊野灘(くまのなだ)に沿って約1kmの遊歩道が整備され、ゴツゴツと荒々しい岩肌を間近で見ながら散策することができる。雄大な海と潮風、自然によってつくられた芸術的な奇岩を五感で体感しよう。
    「日本百景」にも選ばれている鬼ヶ城
  • spot 02
    七里御浜
    日本一の砂礫海岸で絶景を満喫
    紺碧の熊野灘(くまのなだ)に延々と続く砂礫海岸「七里御浜」。美しく弧を描く海岸線は感動的な風景で、吉野熊野国立公園の一部に指定。熊野を代表する景勝地として知られるだけではなく、「日本の渚百選」や「日本の白砂青松百選」、「21世紀に残したい自然百選」などにも選ばれている。
    朝日をきれいに見られるスポットとしても人気が高い
  • spot 03
    獅子岩
    海に向かって吠えるような姿が圧巻
    雄大な七里御浜に面した「獅子岩」。大きな獅子が大海原に向かって咆哮しているような巨大な岩だ。1935年(昭和10)に近接する「鬼ヶ城」が国の天然記念物に指定されたあと、1958年(昭和33)に獅子岩も指定され、「熊野の鬼ヶ城附獅子巌」として名勝地になっている。
    緑の木々がまるでたてがみのようにも見える獅子岩
  • spot 04
    花の窟神社
    偉大なる日本の神々の母が眠る神社へ
    日本書紀にも記され、日本最古の神社といわれる花の窟神社。2004年(平成16)に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる、歴史ある神社だ。熊野古道散策の際にぜひ立ち寄りたい。
    圧倒的な存在感を放つ花の窟神社の御神体
  • spot 05
    熊野古道 松本峠
    伊勢と熊野を結ぶ最後の峠を歩いて越える
    世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の熊野古道伊勢路にはいくつかの峠があるが、熊野市街地にある松本峠もそのひとつ。豊かに生い茂る竹林に囲まれた峠は昔のままの姿を残し、かつてここを通って新宮に鎮座する熊野速玉大社を目指した巡礼者たちの姿がよみがえるようだ。いにしえに思いを馳せながら、ゆっくりと峠を歩いてみよう。
    階段と石畳が続く松本峠。足元が心配な人は杖を借りよう
  • spot 06
    三重県立熊野古道センター
    熊野古道と、その周辺の歴史や文化をわかりやすく紹介
    世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」についての情報を発信する、「三重県立熊野古道センター」。熊野灘(くまのなだ)に面した高台にあり、風光明媚な景色も楽しめるスポットだ。広大な敷地内には展示棟、交流棟の2棟があり、展示棟では常設展示や映像、資料などで熊野古道とその周辺の自然や文化、歴史について紹介。特に興味深いのは、江戸時代の熊野古道伊勢路の風景をジオラマで再現したコーナーだ。西国一の難所といわれた八鬼山越えをする旅人の様子や、馬越峠の茶屋と石畳など、どれも当時の様子が思い浮かぶ。江戸時代の人々は1日約30km近く歩き、熊野古道伊勢路を5日間で踏破しているというから驚きだ。また、熊野古道の石畳は雨から道を守るという尾鷲・熊野ならではの知恵。馬越峠の石畳は近年の大水害にも崩れず、物資の運搬に使われたという。ほかにも世界遺産や「紀伊山地の霊場と参詣道」の詳しい紹介など、熊野古道についてより深く知ることができる展示もある。ここで学んだあとは、ぜひ実際に松本峠を歩いて五感で熊野古道を感じてみては。
    6549本もの尾鷲檜を使ったモダンな建物
  • spot 07
    楯ヶ崎
    断崖絶壁の絶景に出合うハイキングを満喫
    二木島湾に面した楯ヶ崎。海に突き刺さるような荒々しい柱状節理の断面を見せる断崖の岩肌は迫力満点で、熊野市の観光名所のひとつに数えられている。遊覧船に乗って海からの眺めを愛でるのもいいが、遊歩道をのんびり歩いてハイキングするのも楽しい。
    高さ約80m、周囲約550mの断崖の岬「楯ヶ崎」
  • spot 08
    尾鷲神社
    多くの神々を祀る尾鷲の鎮守で諸願成就
    尾鷲の総鎮守として地元の人々に親しまれる尾鷲神社。天下の奇祭といわれるヤーヤー祭りや、正月に縁起物を授与する大宝市などでも知られている。また熊野古道のかたわらにあることから熊野信仰や伊勢信仰とも関係があるといわれる古宮だ。
    明治の頃に建て替えられた拝殿
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旅のヒント

  1. その1

    熊野市エリアへの最寄り駅は、JR紀勢本線熊野市駅。名古屋駅からIRワイドビュー南紀で約3時間。車の場合は熊野尾鷲道路熊野大泊ICで下車しよう。

  2. その2

    尾鷲市エリアへの最寄り駅は、JR紀勢本線尾鷲駅。名古屋駅からJRワイドビュー南紀で約2時間30分。車の場合は紀勢自動車道尾鷲北ICで下りるのがおすすめ。

  3. その3

    「熊野古道 松本峠」へは、熊野市駅から徒歩15分で西側登り口に到着。展望台からは「鬼ヶ城」へ行くことができるので、そのまま散策をしても楽しい。

  4. その4

    「獅子岩」は「七里御浜」に面しているので、一緒に観光できる。「ふれあいビーチ」は、獅子岩から南へ車で15分ほど。途中に「花の窟神社」もあるので立ち寄ってみよう。

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