静岡

浜松・浜名湖

HAMAMATSU / LAKE HAMANA

温泉、ウナギ、祭りに工場見学、多彩な「浜松らしさ」を求めて東西から幅広い年代が訪れるエリア

静岡県の西部に位置し、県庁所在地である静岡市より面積も人口も上回る浜松市には7つの行政区があり、それぞれに特色を有している。中区は徳川家康が17年にわたり在城した浜松城を擁し、現在も行政の中心地として機能。西区は浜名湖の風光に恵まれ、温泉や遊園地をはじめとするレジャースポットが集合する。遠州灘に面し、浜松まつりでは凧揚げ合戦の熱気に包まれる南区、山あいの地ならではの豊かな緑とのどかな雰囲気がほっとさせてくれる北区など、そのほかの区も多様な魅力にあふれ、気分やメンバー、訪問の時期などに応じて、さまざまなテイストの旅を楽しむことができる。浜松には車やバイク、楽器などの有名メーカーがそろい、「ものづくりのまち」としての顔ももつ。その真髄や歴史を感じられる施設や見学可能な工場もあるので、ぜひ足を運んでもらいたい。もちろん、ウナギや餃子など、全国的に名高い浜松グルメを堪能するだけでも足を運ぶ価値ありだ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    航空自衛隊 浜松広報館 エアーパーク
    本物の戦闘機や輸送機を展示。国内唯一の航空自衛隊テーマパーク
    航空自衛隊の仕事や役目を見て、体験して学ぶ日本で唯一のエアーパーク。実際に使われていた戦闘機や練習機が展示され、VRやシミュレーターによる飛行体験もできる。大人も十分に楽しめる施設だ。
    航空機好きにはたまらない「展示格納庫」
  • spot 02
    舘山寺温泉
    楽しさと癒やしがほどよく調和する、浜名湖観光の拠点となる温泉地
    関東と関西のほぼ中央に位置し、多彩な魅力とアクセスの良さから、観光地として発展した舘山寺温泉。温泉と浜名湖の眺望に加え、一帯にはレジャー施設が充実し、静岡県民のおでかけスポットにもなっている。
    舘山寺門前通り。通り沿いにある公共駐車場は無料。いちばん奥にある「うなぎ湖畔食房舘山寺園」の駐車場は参拝者も30分無料で利用できる
  • spot 03
    うなぎ専門の店 志ぶき
    関東風と関西風のいいとこ取り、浜名湖のうなぎ料理
    浜名湖がうなぎの名産地として知られる理由は、120年にも及ぶ養殖の歴史をもち、最盛期には全国シェアの7割近くを占めたから。豊富な水、温暖な気候、そして交通の便の良さなどの要因が重なり、「うなぎといえば浜名湖」といわれるまでに大きく発展した。出荷量こそ愛知や鹿児島に首位の座を譲ったものの、現在もそのブランド力は顕在だ。長年受け継がれてきた技術によって上質なうなぎが育成され、全国から訪れるうなぎ好きの舌を満足させている。舘山寺温泉で候補となるのは、1956年(昭和31)創業の「うなぎ専門の店志ぶき」だろう。特徴は、皮目はパリッと香ばしく焼き上げ、身はふっくらと仕上げること。東からも西からも観光客が訪れる立地から、「関東風と関西風のいいところを取って、多くの方に喜んでいただける味を追求してきました」と店主は語る。女性客の声から生まれた二色小丼をはじめとする量を抑えたメニューも好評。明るい店内は子ども連れでも利用しやすく、リピーターも多い。
    二色小丼3100円。蒲焼きのタレは創業以来継ぎ足されてきたもの。白焼きは出汁醤油か塩でいただく
  • spot 04
    浜松城
    徳川家康が若き日を過ごし、天下統一の礎を築いた出世城
    駿河・遠州を統治する拠点として徳川家康が築き、のちに出世城と呼ばれることになった浜松城。2021年(令和3)1月の天守閣リニューアルオープンにより、新しくなった歴史的資料や武具を見学し、若き日の家康の姿と描いた夢に思いを馳せよう。
    城郭は南北約500m、東西約450m。三方ヶ原台地の斜面に沿い、最も高い場所に天守曲輪が配置された
  • spot 05
    スズキ歴史館
    レトロな名車も組立ラインも見ごたえたっぷり、小さな子どもも楽しめる
    企業の歴史館と聞くと、堅苦しい雰囲気を想像するかもしれないが、ここスズキ歴史館は、往年の名車がズラリとそろい、実物大の組立ラインは大迫力。もちろん車好き、バイク好きには、ぜひ足を運んでほしいスポットだ。
    初代ジムニーやフロンテシリーズ、バイクではGT750、GS400など、歴史に名を残す多様な製品を見ることができる
  • spot 06
    喜慕里
    野菜のうまみがジュワッと広がる浜松餃子
    一世帯当たりの餃子購入額が、2016年(平成28)から2020年(令和2)の5年間で、3度も日本一に輝いている浜松市。浜松が餃子の街になったことには、キャベツや玉ねぎの産地が近いうえ、近郊での養豚業が盛んだったという確かな理由がある。野菜のさっぱりとしたうまみ、甘みに、豚肉のコクが加わった餃子は、何個でもいけてしまう味わいで、ビールに良し、ご飯に良し、おやつにも良し。専門店のみならず、餃子を提供するお店が増えていった。1972年(昭和47)創業の老舗・喜慕里は、そんな浜松らしい餃子を味わえる一軒だ。一般的な皮の半分程度という特注の薄皮に包まれた餃子は、パリッとした焼き目の歯ざわり、そして餡と皮の一体感が魅力。ニンニク控え目、あと味が軽いので、女性ファンも多い。他店ではなかなかお目にかかれない、エビやカニなどの海鮮を使った餃子も評判だ。
    餃子小(10個)520円。もやしが付くのも浜松ならでは。特製のラー油を加えれば、さらにご飯が進む
  • spot 07
    浜松市楽器博物館
    多様な楽器と音楽を平等に扱う、世界でも第一級の楽器博物館
    ヤマハ、カワイ、ローランドをはじめとする世界的な楽器メーカーはもちろん、200社以上の楽器関連企業が集まる浜松ならではの博物館。世界中から収集された楽器を通じて、各地の文化や美意識に触れることができる。
    「浜松アクトタワー」の北側に位置。建物内にミュージアムショップやカフェも併設されている
  • spot 08
    中田島砂丘
    季節と時間により、さまざまな表情を見せる日本三大砂丘のひとつ
    浜松市の海岸沿いには砂浜が広がり、特に中田島地区では国内有数の砂丘を見ることができる。砂、海、空が一体となった爽快な眺めと、自然が織りなすさまざまな美しさを楽しもう。
    まさに砂の丘。左右に見えるのは堆砂垣(たいさがき)。砂が風に流されてしまう飛砂を防ぐために設置されている
  • spot 09
    うなぎパイファクトリー
    カフェや直売所が人気、うなぎパイ工場でおいしさの秘密に迫る
    全国にその名を知られる浜松みやげ、うなぎパイの製造工場を見学することができる。うなぎパイを使ったスイーツを楽しめるカフェやお得な商品も並ぶ直売店の存在も、ここを目指す理由になっている。
    うなぎパイはスタンダード、ナッツ入り、高級ブランデーを使ったV.S.O.P.、ハチミツとナッツの入ったうなぎパイミニの4種類で、それぞれにファンがいる。食べ比べてみよう
  • spot 10
    はままつフルーツパーク時之栖
    シーズンを通したフルーツの収穫体験と、アウトドア施設が充実
    約120種類4300本もの果樹を栽培し、年間を通じてフルーツの収穫を楽しめる農業公園。園内にはグランピングやテントの宿泊施設がある。秋から冬にかけてのイルミネーションや日本最大級の噴水ショーもあり見どころ十分だ。
    冬の人気メニュー、イチゴ狩りは30分の食べ放題
  • spot 11
    はままつフラワーパーク
    目も心も癒やされる四季折々が織りなす憩いの庭園
    園内には3000種類の花。「世界一」を自負する桜とチューリップの庭園をはじめ、どの季節に来園しても美しい花に迎えられる。高低差のある自然の地形を生かした広大な園内を、のんびり歩くのがおすすめ。
    自然の地形を生かした広大な園内
  • spot 12
    浜名湖ガーデンパーク
    一年中楽しめる、四季によって表情の変わる花の楽園
    2004年(平成16)に開催された「浜名湖花博」の会場で、その後に県営の都市公園として整備された浜名湖ガーデンパーク。一年を通してさまざまな種類の花が咲き誇る。広大な敷地をのんびりと散策したい。
    東京ドーム12個分の敷地に咲き誇る季節の花
  • spot 13
    浜松市秋野不矩美術館
    靴を脱いで、床に座って。秋野不矩画伯の作品を自然体で楽しむ
    文化勲章受章の日本画家・秋野不矩画伯を顕彰する美術館は、故郷を見下ろす丘の上に建つ。作品の魅力に、環境や建物がもたらす大らかさ、ぬくもりが溶け合って、大きな余韻を残してくれる。
    秋野画伯の偉業を顕彰するとともに、地域の芸術文化の振興を図るため、1998年(平成10)に開館した。秋野画伯の希望で設計は藤森照信氏が担当
  • spot 14
    龍潭寺
    井伊直虎ゆかりの寺で、東海一ともいわれる名園を愛でる
    1300年ほどの歴史をもつ龍潭寺は井伊家の菩提寺として知られ、境内の墓所には井伊直虎も眠る。その歴史に思いを馳せながら、四季折々の美しさを見せる小堀遠州作の庭園を堪能しよう。
    春の桜、初夏のアジサイなど季節の草花が山門を彩る。掲げられている山号「萬松山」は朝鮮通信使が書いたもの
  • spot 15
    気賀関所
    春には姫様道中で賑わう、江戸時代の旅人気分を味わえる東海道三大関所
    江戸を守るために全国に設置された関所のひとつで、重要な拠点として東海道三大関所に数えられる。1990年(平成2)には江戸時代の史料を基にして忠実に復元。現在は人々が交流する観光拠点としての役割を果たしている。
    かつて冠木門は毎日明け六つ(午前6時)に開門し、暮れ六つ(午後6時)に閉門した。松の並木が街道の情緒を演出
  • spot 16
    浜名湖パルパル
    小さな子どもも安心&楽しい、ファミリーに愛される遊園地
    浜名湖畔、舘山寺エリアに位置し、多くの観光客が訪れる遊園地。特にファミリー向けのサービスが充実し、小さな子どもでも利用できるアトラクションが多い。ホテルや日帰り温泉も隣接し、家族ごとの楽しさや癒しが提供されている。
    WEBチケットを購入しておけば、窓口に並ばずに入場できる
  • spot 17
    ぬくもりの森
    そこは、小さな小さな別世界。フォトジェニックスポットの数々にも心が弾む
    敷地内には、愛らしく、かつ魅惑的な建物が点在し、まるで中世ヨーロッパの小さな村に迷い込んだかのよう。建築家、故・佐々木茂良氏の夢が詰まったぬくもりの森で、しばし甘美な時を過ごしたい。
    観光スポットとして人気上昇中の「ぬくもりの森」。友だち同士で、カップルで、ファミリーでと、老若男女問わず楽しめる
  • spot 18
    石松餃子 本店
    1953年(昭和28)創業の老舗!浜松餃子の正統派を食す
    餃子の王国・浜松。市内には約80軒の餃子専門店が点在し、人気店には毎日のように行列が絶えない。なかでも石松餃子は、元祖浜松餃子のひとつとして、地元の人にとってはおなじみの存在だ。
    円形に並べられた餃子の真ん中にはモヤシが。ザ・浜松餃子な「石松餃子」20個1340円
  • spot 19
    ヤマハ イノベーションロード
    洗練の空間で巡る、「世界のYAMAHA」の過去・現在・未来
    2018年(平成30)、企業ミュージアムとしてオープン。1887年(明治20)の創業から現在まで続くヤマハの挑戦の足跡と、さらなる高みを目指して歩んでいく未来の姿を、見て、聴いて、触れて、体感できる、「音楽の街・浜松」を象徴するスポットだ。
    ロビーではシロクマの親子がデジタルサックスとともにお出迎え。はく製かと思いきや、実は職人の手による工芸品
  • spot 20
    浜松科学館
    光、音、宇宙……などなど、多彩な科学の世界に迫る!
    1962年(昭和37)に前身の「児童会館」として開館以来、子どもたちの夢と好奇心を大きく育てている浜松科学館。工夫を凝らした展示と多彩なコンテンツには、大人もハマること必至だ。
    家族連れはもちろん、カップルのデートスポットとしても人気。浜松随一のランドマーク「アクトタワー」のすぐ近くに位置し、JR浜松駅からのアクセスもラクラク
  • spot 21
    うなぎ料理 あつみ
    創業1907年(明治40)! 駅チカで味わえる市内有数の名店の味
    うなぎ養殖発祥の地・浜松。市内でしのぎを削る数多くのうなぎ専門店のなかでも、「うなぎ料理 あつみ」は1907年(明治40)の創業から5代続く名店だ。100年以上の時をかけ磨かれてきたその味は、時代も県境も越えて愛され続けている。
    皮はこんがり、身はトロッととろけるあつみの蒲焼き
  • spot 22
    nicoe
    「おいしい」だけじゃない!五感で楽しむスイーツ・コミュニティ
    「うなぎパイ」で知られる春華堂が2014年(平成26)に開設したスイーツ・コミュニティ。子どもには夢を、大人にはときめきを……と、味はもちろん、建築からランドスケープにまでこだわり、五感に響く時間と空間を提供している。
    明るくポップな店内の「SHOP春華堂」。うなぎパイをはじめとした春華堂の定番商品のほか、「ニコエロール」などのオリジナル品も
  • spot 23
    天竜浜名湖鉄道
    車窓から眺める日本の原風景。人気アニメとのコラボ企画も好評
    1987年(昭和62)、前身である国鉄二俣線から旅客事業を受け継ぎ開業。おもに地元住民の通勤・通学の足として利用されているが、近年では人気アニメなどのラッピング車両を目当てに県外からの乗客も多い。
    自然のなかをのんびり走る天竜浜名湖鉄道。古きよき昭和の面影を感じさせる素朴な姿が、全国の鉄道ファンの心をつかんでいる
  • spot 24
    天竜二俣駅
    一般には非公開の車両基地をツアーでのぞいてみよう!
    本屋やプラットホームのほか、車両基地にある施設とあわせて計10の国登録文化財をもつ、天竜浜名湖鉄道の中心駅。特にホーム東方の運転区内は一般には立ち入り禁止とされているため、見学ツアーもしくは乗車体験ツアーに参加して、貴重な鉄道遺産の数々に迫ってみたい。特に国鉄二俣線時代から運転区の核として活躍している転車台と、日本で唯一現役で働く木造扇形車庫は天浜線のシンボル。また、古い鉄道資料を集めた鉄道歴史館や、運転士と整備士のための休憩所や浴室などを備えた運転区事務所からは、鉄道とともにあった古きよき時代の暮らしぶりが伝わってくる。これら見どころ満載のツアーは年々参加者も増え、評判も上々。なお、ツアーはそれぞれ約40分、終わったら駅併設の「ホームラン軒」で自慢のラーメンをすすりながら感想を語り合うのもオススメだ。
    本屋(駅舎)の南に上下線の島式プラットホームが並び立つ。すべて戦時下で造られ、鉄が貴重であったことからホームの柱と梁の一部に古レールが転用されている
  • spot 25
    方広寺
    水のせせらぎを聞きながら心穏やかに、そして清らかに
    1371年(建徳2)に開山、山号は深奥山(じんのうざん)。その後、幾度も火災に遭い、伽藍は焼失、寺勢は衰退した。しかし1881年(明治14)の大火のあとには復興を遂げ、現在、大本堂、半増坊真殿、三重塔をはじめ多くの建物を擁している。
    湖北五山(奥浜名湖地域にある国指定重要文化財を有する5つの寺院の総称)の1つ。老松古杉に囲まれた、臨済宗方広寺派の大本山
  • spot 26
    竜ヶ岩洞
    「映え」効果でさらに人気! 神秘の洞窟で大自然のアートに迫る
    2億5000万年前の地層といわれる石灰岩地帯にあり、竜ヶ石山の南麓に開口した竜ヶ岩洞。総延長1000m(一般公開は400m)の洞内は一部ブルーライトに照らされ、神秘的な洞窟探検が楽しめる。
    東名浜松西および三ケ日ICより約30分。「湖北五山(奥浜名湖地域にある国指定重要文化財を有する5つの寺院の総称)」のひとつ「方広寺」にもほど近いから、あわせて訪れるのもオススメだ
  • spot 27
    浜松市動物園
    浜名湖畔の自然のなかで、命の大切さを知る
    1950年(昭和25)、静岡県内初の動物園として中心市街地に誕生、1983年(昭和58)、現在地へ移転した。特に霊長類の展示が充実し、日本で唯一飼育されているゴールデンライオンタマリンは必見だ。
    東名浜松西ICから「舘山寺」の標識に沿って走行すること約15分。花の季節には隣接する「はままつフラワーパーク」とのお得な共通券がお得
  • spot 28
    かどや 天竜川店
    どこか懐かしく温かい、町のみんなの思い出の味
    JR天竜川駅から徒歩5分、その名のとおり交差点の角(かど)で営まれるそのお店は、地元の常連さんがこぞって訪れる隠れた名店だ。大きな中華鍋で店主自らの手によって焼かれる餃子は、モッチリとした皮の中に、細かく刻まれたペースト状の具材がぎっしり。キャベツをたっぷりと使用しているためあっさりとして食感も軽く、思わずスナック菓子のようにパクパクと食べ進めてしまう。取材中、店内で食事をしていたご夫妻が「実は2日連続で来ているんです。ここの餃子がいちばんです!」と笑顔で語ってくれた。手間がかかっているからこその家庭的な味が、たくさんの笑顔を生み出している。店内にはサイン色紙がズラリ。海外で活躍する一流スポーツ選手も、幼い頃からかどやの餃子を食べて育ったという。素朴ながらも、また食べたくなるやさしい味に、今日もお腹を空かせた常連さんが交差点の角に集まってくる。
    「餃子」(大)は16個で880円
  • spot 29
    中川屋
    伝統と信念を貫くうなぎの名店
    1877年(明治10)に暖簾を掲げた中川屋。当時は天然うなぎを天竜川の伏流水で磨き、食通に振る舞った。5代目が切り盛りする現在でも、専用の井戸で3~4日かけてうなぎの臭みを十分に抜いてから関東風で仕上げている。一度蒸してから焼く関東風の特徴は、身がふっくらとやわらかいこと。ただし、中川屋では「焼き」にこだわり、一般的なうなぎ店の倍の時間をかけるため、皮はパリッと、やわらかな身にも香ばしさが加わり、ロケで訪れた有名タレントを「関東風でも関西風でもない、いわば中川屋風」と唸らせたという。また、驚かされたのは店主のこの言葉だ。「浜松=浜名湖うなぎ、であるとは思わない。もちろんよいものであれば浜名湖うなぎを使う。でも、満足がいかないときは三河(愛知県)や吉田町(榛原郡)、ときには九州からも」。その理由を問えば「お客さんにとにかく『おいしいうなぎ』を提供したいから」ときっぱり。愛され続ける老舗は今日も客足が途絶えない。
    4代目が考案した「うなぎとろろ茶漬け」。1杯目はそのままで、2杯目は茶漬けで、3杯目はとろろをかけて、と3度楽しめる
  • spot 30
    うなぎの井口
    自宅でおいしく味わうための技術が凝縮。お持ち帰り宅配専用うなぎ
    「うなぎの井口」は、うなぎの本場である浜松でも数少ない、白焼・蒲焼のお持ち帰りと地方発送の専門店。自宅でも一年中うなぎ本来のおいしさを味わえるよう、素材や製法において長年研究を積み重ねてきた。なかでも独自の手焼き製法「二段階遠赤ふっくら焼き」は、まず火力の強い下火でうなぎの芯まで火を通すことで臭みを抑えてから、弱火で表面をこんがりふっくら焼き上げるのが特徴だ。もちろん蒲焼のタレも井口オリジナル。極上三温糖と地元蔵元「花の舞」の辛口酒をブレンドさせた、その名も「井口の極味」。口に入れるとじんわり広がる三温糖の甘みを、辛口の日本酒でキリッと整えることで、その味わいがほどよい余韻となって残る。お店の公式サイトでは、蒲焼の調理方法が動画でわかりやすく説明されているため、自宅で簡単においしく調理が可能だ。2015年(平成27)には、「国際味覚審査機構(ITI)」において、うなぎで初めて「優秀味覚賞」を受賞。世界が認めた井口のうなぎは、浜松旅行のお土産のベストアンサーといえるだろう。
    井口で白焼を購入したら、3分の2は蒲焼に、残りの3分の1はそのまま白焼として味わうのが定番スタイル
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旅のヒント

  1. その1

    東名が浜松市の中央付近を、新東名が北部を走るので、目的地に応じて使い分けを。スマートICも有効に活用しよう。舘山寺温泉やはままつフラワーパークなどは舘山寺スマートICが便利。

  2. その2

    JR浜松駅からの移動は遠鉄電車や遠鉄バス、場所によっては天竜浜名湖鉄道を利用することになるが、目的地やプランによってはレンタカーの利用を検討しておきたい。

  3. その3

    人気の「うなぎパイファクトリー」は午前中に訪れ、その後、「舘山寺温泉」のある浜名湖方面へ移動するのが効率的。

  4. その4

    はままつフラワーパーク、はままつフルーツパーク時之栖などは、季節によって楽しめる花や収穫できるフルーツが変わる。出かける前に見頃、食べ頃をサイトでチェックして。

  5. その5

    浜松まつりの期間(5月3日-5日)、中田島の凧揚げ会場周辺や御殿屋台引き回しの行われるJR浜松駅周辺では交通規制が行われるので注意。事前にウェブサイトなどで確認しておこう。

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