長野

東信州

EASTERN SHINSHU

温泉に歴史、おしゃれ観光地まで、巡っておいしい楽しいエリア

長野県東部、千曲川を中心に広がる東信州エリア。県内屈指の晴天率を誇り、豊かな土壌と高原の気候を生かして野菜やワイン用のブドウなど、さまざまな農産物が豊富だ。大河ドラマ『真田丸』で有名な上田城がシンボルの上田市、日本唯一の穴城といわれる小諸城址は小諸市(こもろし)。天下無双の力士「雷電(らいでん)」出世の地である東御市(とうみし)や、多くの著名人に愛されたリゾート軽井沢町まで、浅間山のふもとに個性ある街が並ぶ。また、いずれも江戸時代は宿場町として栄えた歴史があり、北国街道沿いに「追分宿(おいわけじゅく)」「小諸宿」「海野宿(うんのじゅく)」、そして上田城址の宿場町「柳町」や「紺屋町」まで、今も趣ある街並みを見ることができる。もうひとつある街道は、追分宿で分岐して南へ続く中山道。佐久地域や長和町にも、当時の面影を感じられるスポットが点在している。

recommend spot

エリアの見どころ

  • spot 01
    上田城
    真田昌幸によって築城された上田市のシンボル、お堀の周りに多数の桜が咲く名所
    約400年前にこの地で六文銭の旗をひるがえし、真田氏が駆け巡って守った難攻不落の城。大軍の徳川勢を少数精鋭で撃退した上田城の構造は、真田昌幸の築城能力の高さが随所にうかがえる。歴史ロマンに浸れる公園だ。
    左から南櫓、東虎口櫓門(ひがしこぐちやぐらもん)、北櫓
  • spot 02
    眞田神社
    真田氏の知略と勝運にあやかる必勝パワースポット
    真田氏、仙石氏、松平氏という歴代の上田城主を祀っている神社。もとは松平家のご先祖を祀るためのお宮で、松平(しょうへい)神社という名前だったが、1963年(昭和38)に眞田神社と改名。上田を発展させ、復興させた先代の城主も合わせて祀り、上田城跡守護の神社とした。境内奥には、仙石忠政(せんごくただまさ)によって江戸時代初期に建てられた西櫓がある。明治時代に廃城となった上田城跡のなかでは、そのままの姿を残す貴重な建物である。二度の合戦にも落ちなかった「不落城」としても知られており、参拝する受験生、スポーツ選手も多い。また、ここでしか手に入らない朱印帳、季節限定御朱印や御城印を目当てに参拝する人も絶えない。
    東虎口櫓門櫓をくぐると見えてくる大きな鳥居
  • spot 03
    別所温泉
    ローカル線の終着駅・信州の鎌倉は、ゆっくり歩いて楽しい温泉街
    山のふもとに向かってゆるやかな坂道が続き、寺社仏閣、蕎麦屋、カフェ、ギャラリーなどが点在している別所温泉。日帰りでも、宿泊しても、ゆったり大人の休日を過ごせる温泉地だ。
    1400年の歴史をもつ信州最古の温泉
  • spot 04
    北向観音
    別所温泉の中心にある、全国的にも珍しい北を向いた観音様
    厄除けの観音様として知られる北向観音。歴史ある寺社仏閣が点在する塩田平の一角にあり、大晦日の深夜0時を跨いでお参りする2年参りや節分には多くの人で賑わう。境内からの上田市街の景観も合わせて楽しみたい。
    おごそかで風格あるたたずまいの本堂
  • spot 05
    安楽寺
    国宝指定・木造八角の三重塔を日本で唯一見られる寺院
    信州最古の禅寺、安楽寺。国宝や重要文化財があり、別所温泉を訪れたらぜひ見ておきたい場所のひとつだ。坐禅体験ができるほか、季節によって花まつりや写経会などのイベントも行われているので、気軽に立ち寄りたい。
    どっしりと迫力のある銅板葺き屋根が特徴の本堂
  • spot 06
    鹿教湯温泉
    江戸時代から続く湯治場。シカが教えてくれた山間の温泉地
    内村川沿いに広がる静かな湯治場。その昔、シカを追いかけていた猟師が源泉を見つけたという伝説から、鹿教湯(かけゆ)の名がついた。渓流の音に耳を傾けながら、のんびり散策を楽しめるのが魅力だ。
    新緑から紅葉、雪景色まで美しい五台橋と文殊の湯
  • spot 07
    生島足島神社
    池に浮かぶ島に置かれた本殿、信州屈指の古社
    日本の中心にあり、古くからパワースポットとして知られる生島足島神社。生島神、足島神の二神が祀られ、大地を御神体としている。武田信玄や真田昌幸をはじめとした武将からの信仰も厚く、様々な言い伝えと歴史が残る神社だ。
    境内はどこも鮮やかな朱色が印象的
  • spot 08
    稲倉の棚田
    「日本の棚田百選」に認定された古墳の残る棚田
    日本の原風景といわれる棚田。上田市殿城(とのしろ)地区にあるこの場所は、古墳が組み込まれた歴史の古い棚田だ。「お田植え祭り」や「棚田CAMP」など楽しい保全活動が企画され、全国から人が訪れている。
    晴れた日には八ヶ岳や日本アルプスを見渡せる
  • spot 09
    信州白樺高原 長門牧場
    東京ドーム45個分の草原が広がる、おいしい、楽しい気軽な牧場
    標高は1400m。グリーンシーズンには動物たちが放牧され、のんびり草をはむ様子を眺めたり、触れ合ったりできる。新鮮な生乳を使用して自家工場で加工された乳製品は、何度でも食べたくなる絶品ぞろいだ。
    高原の晴天率は80%と、気持ちのいい天気が多い
  • spot 10
    旧軽井沢銀座
    軽井沢の歴史と、新たな文化が交差する場所
    昔ながらの老舗から、トレンドを感じる新しいお店まで、常に軽井沢の「今」を感じられる定番スポット。歩いて、食べて、買い物も。子どもから大人まで、ペットも一緒に楽しめる、軽井沢銀座の街歩きを満喫しよう。
    ウインドショッピングや食べ歩きを楽しめる賑やかな通り
  • spot 11
    万平ホテル
    静かな緑のなかで、避暑地の歴史とともに生きる宿
    落ち着いたたたずまいが美しいクラシックホテル。前身は、中山道・軽井沢宿の旅籠。明治時代、宣教師のアレキサンダー・クロフト・ショーらから、外国人に応対する技術や生活習慣を学び、1894年(明治27)に今の万平ホテルが生まれた。軽井沢本通りから万平通りに入りまっすぐ、閑静な別荘地を過ぎた先にある。メインダイニングの大きなステンドグラスや、和と洋が調和した木造のアルプス館など、風格を感じられる。アルプス館は国の有形文化財に登録されている。ジョン・レノンが気に入り、避暑のために家族で泊まりにきていたホテルとしても知られており、カフェテラスのメニューにはジョン直伝のロイヤルミルクティーも。ウッドデッキはペット連れも利用できる。館内には「万平ホテル史料室」があり、ホテルの調度品をはじめ、ジョン・レノンが気に入ったとされるピアノなども展示されている。
    明治時代から掲げられている「MAMPEI HOTEL.」の看板
  • spot 12
    追分宿
    今も昔も文化が息づく、中山道の宿場町散策
    中山道六十九次のうち江戸から数えて20番目の宿場。中山道と北国街道の分岐点でもあり、「追分」の名はこれに由来している。文化人にも愛された宿場町の雰囲気が残る街並みを、ゆっくり散策してみてはどうだろう。
    宿場町の風情が漂う。水路を挟んで右手には追分公園が広がる
  • spot 13
    軽井沢星野エリア ハルニレテラス
    軽井沢に暮らすように過ごす、心地良さの新提案
    軽井沢星野エリアの一角、ウッドデッキでつながれたテラスには、カフェ、レストラン、雑貨店、ギャラリーなど、個性豊かなお店がそろう。五感を満たす、とっておきの楽しみ方をご紹介。
    川の流れに沿って造られたハルニレテラスに続く遊歩道
  • spot 14
    軽井沢・プリンスショッピングプラザ
    子どもも大人もペットも一緒に、自然のなかでショッピング
    軽井沢の立地を生かした緑豊かな空間に最新のトレンドがそろう。友人と、家族連れで、ペットも一緒に。誰もが楽しめるアクティビティも充実。大自然を感じつつ、思いっきりショッピングを楽しもう。
    ゆっくりショッピングを楽しもう
  • spot 15
    白糸の滝
    軽井沢ドライブと癒やしの景勝地
    水が流れ落ちるさまが、白く細い糸のように見えることから名づけられた「白糸の滝」。癒やしのパワースポットとしても人気が高い。標高1400mのドライブウェイを駆け抜けて、全身で軽井沢の大自然を感じよう。
    岩壁を伝う滝は幅70mにもなる。水の音も心地良い
  • spot 16
    白駒の池
    コケの森の向こうに広がる、神秘の湖
    北八ヶ岳の広大な原生林のなかに、穏やかに水をたたえる白駒の池。一面を緑に覆われた幻想的なコケの森を抜けた先に広がる景色には、きっと新鮮な感動がある。標高2115mの別天地をじっくりと満喫しよう。
    標高2000mを超えていて真夏でも涼しい白駒の池。ボートで楽しむのも良い
  • spot 17
    小諸城址懐古園
    「日本100名城」に名を連ねる風情ある城郭
    武田信玄の軍師として活躍した山本勘助と、「仙石さん」と親しまれた初代小諸藩主・仙石秀久が心血を注いだ城郭。石垣と城門が残っており、桜と紅葉スポットとして名高い。文豪・島崎藤村の足跡に触れることもできる。
    本丸跡に立つ懐古神社。明治時代、廃城となって荒廃した様子に心を痛めた元藩士が資金を集めて創建した
  • spot 18
    信州蕎麦の草笛 小諸本店
    信州名産のクルミのたれで味わう400年の伝統ある蕎麦
    かつて小諸城のあった「小諸城址懐古園」の入り口に店を構え、蕎麦の栽培と食文化を小諸に根付かせた初代小諸藩主・仙石秀久の技を今に伝える蕎麦店。東信州では知らない人はいない有名店で、上田や長野駅構内など5か所に支店をもつ。浅間山の山裾、霧に覆われることの多い高原に自社で蕎麦畑をもち、自社工場で石臼挽きにした七割蕎麦を味わえる。特におすすめしたいのが、地産地消へのこだわりから生まれた逸品「くるみそば」。打ちたてのざる蕎麦とともに出てくる器には、信州名産のクルミのペーストがたっぷり。これを徳利に入ったつゆで好みの濃さに割り、蕎麦をくぐらせていただく。クルミだれは香ばしくて独特の甘みがあり、クリーミーな食感がやわらかめの蕎麦によくあう。最後に蕎麦湯を入れてクルミ蕎麦湯を楽しむことをお忘れなく。そのほかのメニューで人気なのは、かき揚げや山菜などを載せた「藤村そば」(1400円)。『小諸なる古城のほとり』などで知られる信州の生んだ文豪・島崎藤村にちなんだ命名で、『初恋』の詩に「まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき」とうたわれたリンゴの天ぷらも入っている。
    クルミだれでいただく「くるみそば」(1300円)。蕎麦は350gもあり、少なめ、多めを頼むこともできる
  • spot 19
    RKガーデン
    店の中も外も緑あふれるヴィーガンフードのレストラン
    時折噴煙を上げる浅間山を見ながら、軽井沢から国道18号線を西へ15分。旧中山道追分宿へ入る交差点の手前に「フラワーフィールドガーデンズ」という大きなガーデニング店がある。鉢植えのハーブや花々の間をぬって進んだ奥が、人気のヴィーガンレストラン「RKガーデン」の入り口。店内も緑にあふれ、テーブル席、カウンター席に加えてゆったりとしたソファ席もあって癒し度満点。アンティーク雑貨がさりげなく置かれたインテリアも魅力で、どこを撮っても写真映えする空間だ。メニューは卵や乳製品も含めて動物性食品を除いたヴィーガン料理。軽井沢で採れた新鮮なオーガニック野菜を中心に、キッシュ、ガレット、チャウダー、スープカレー、ラザニアなどが各1500~2000円。ヴィーガンフードとはいえ食べごたえがあり、どのメニューも、いったい何種類の野菜を使ってあるのかと驚くほど。米粉で作ったグルテンフリーのワッフル、くず粉と豆乳のプリン、おからのドーナツ、丸ごと焼きリンゴなどヴィーガンスイーツも充実している。
    ガラス窓がないので森の木々を揺らす風や野鳥の声もダイレクトに届き、半アウトドア感覚を楽しめる
  • spot 20
    軽井沢タリアセン
    名建築で芸術に親しみ、フォトジェニックな湖で遊ぶ
    軽井沢の南に位置する塩沢湖を中心とした総合レジャー施設。6軒の歴史的建造物で美術や文学を堪能したり、豊かな自然に触れたり、家族連れで楽しめるアミューズメント施設もあって楽しみ方いろいろだ。
    湖畔の遊歩道を散策するもよし、ただ心穏やかに睡鳩荘(すいきゅうそう)を眺めるもよし
  • spot 21
    旧碓氷峠
    旧中山道屈指の難所は、いまや軽井沢随一の展望スポット
    旧軽井沢銀座からバスで7分。旧碓氷峠には富士山まで望める見晴台がある。霧の発生が多いので視界の悪いこともあるが、それでも、県境にまたがる珍しい神社やおいしい力餅を味わえる茶屋もあり、訪れる価値大だ。
    峠の頂上には神社があり、石段の中央に長野と群馬の県境ラインが通っている
  • spot 22
    八千穂高原
    日本一のシラカバ群生地でロマンティックに散策を
    苔の森で知られる白駒の池から車で15分。八千穂高原のシラカバ群生地は標高約1500mの高原に広がっている。特に集中しているのは八千穂レイクの北に延びる車道沿い。1周20分で歩ける小さな湖なので、湖畔の駐車場を拠点に散策しよう。最も多くの人が訪れるのは、シラカバと鮮やかなコントラストをなすツツジの花の咲く5月下旬から6月上旬。なかでも高原の貴婦人と呼ばれている姿のよいトウゴクミツバツツジの大株はカメラマンに人気だ。八千穂高原はまた、NPO地域活性化支援センターのプロジェクトで、プロポーズにふさわしいデートスポットとして「恋人の聖地」に選ばれている。確かに真っ白な樹皮にハート型の葉がカサコソと音を立てるシラカバの林や、こんもりとしたミズナラの大樹の下は、大切な話にはうってつけの場所。「恋人の小径」を歩けば、寄り添うように立つ2本のシラカバや、湖がハート型に見えるポイントもある。また、近くの「八千穂高原自然園」には渓流や滝もあり、野鳥の声に誘われて森林浴も楽しめる。ミズバショウから始まってクリンソウ、マイヅルソウ、ヤナギラン、リンドウへと季節の移ろいを花でも感じることのできるスポットだ。
    およそ50万本といわれるシラカバ林を行く「白樺の小径」。30分ほどで1周できる
  • spot 23
    野辺山高原
    星空ウォッチからトレッキングまで八ヶ岳山麓の大自然を満喫!
    全国の鉄道で最も標高の高い地点があることで知られる野辺山高原。天文学者が選ぶ星空ウォッチングの名所としても名高く、宇宙電波観測所や高原野菜、アウトドアなどお楽しみは尽きない。
    飯盛山登山道から見下ろした野辺山高原。6kmほど離れた山梨県の清里と並んで人気の観光スポットだ
  • spot 24
    平沢峠
    雄大な八ヶ岳連峰全体を一望できるビューポイント
    高原野菜やJR鉄道最高地点で知られる野辺山高原から、山梨県の清里方面へ向かう旧道にある絶景スポット。かつてここは、甲州街道と中山道をつなぐ脇往還(佐久甲州街道)だった。甲府盆地と佐久平を往復する旅人が数多く利用していたが、平沢峠付近は悪路で、冬には凍死者も出る難所だったという。やがて国道141号線が整備されたことで役割を終え、今では景色のよいドライブルートとして「八ヶ岳スケッチライン」と名付けられている。なんといっても真正面にそびえる八ヶ岳がすばらしい。峠は八ヶ岳の東に位置するので、山に雪がある季節には感動的な朝焼けを期待できる。1875年(明治8)、この地に立ったドイツ人地質学者のナウマン博士は、目の前に広がる「著しく奇妙な地形」からフォッサマグナ(中央地溝帯)を発見したという。駐車場の隣には、200万年以上前の火山活動でできた火山岩が露出しており、獅子の横顔のような「獅子岩」がある。さらにおすすめしたいのが、標高1643ⅿの飯盛山(めしもりやま)のハイキング。宇宙電波観測所と野辺山高原を見下ろしながら2時間ほどで往復でき、お椀型の山頂からは360度のパノラマを楽しめる。
    標高1450ⅿの峠からは八ヶ岳と南アルプス、野辺山高原を一望できる。山の向こうに日が落ちるサンセットポイントとしても人気
  • spot 25
    やきとり番長 上田駅ナカ店
    上田の地元グルメ、ニンニクたっぷりの美味(おい)だれ焼き鳥
    昭和30年代に生まれ、60年以上愛されている信州・上田の味。今や市民のみならず県民にも旅行客にも根強いファンをもつ。塩を振った焼き鳥を、すりおろしニンニクの入った醤油ベースのタレに浸けて食べるのが特徴。親しい仲間に対して「おまえたち」と呼びかける地元の言葉「おいだれ」に、おいしいタレと、あとから浸ける追いダレをかけて「美味だれ焼き鳥」と命名されたそうだ。現在、市内約60店舗で食べられるが、この「番長」は特にタレが評判。いったん煮詰めてあるのでニンニクの刺激が抑えられて甘みを感じる。とはいえ、一般的な焼き鳥のタレとはまったく異なる深い味だ。このタレは工場でまとめて作っていて、詳しい配合や作り方はごく少数の関係者しか知らないそうだ。地酒も豊富なので、仕事帰り、出張帰りに立ち寄る常連も多い。テイクアウトもOK。
    串盛り5本770円。タレの入ったカップにドブンと浸けて召し上がれ。串カツ同様、二度漬けは禁止だ
  • spot 26
    フランスベーカリー
    あの人もお気に入りだった旧軽井沢銀座のパン屋さん
    旧軽銀座の真ん中辺りに店を構える老舗のベーカリー。こぢんまりとした店で、一見するとごく普通の町のパン屋さん。棚に並べられたパンの数々も奇をてらったものではないけれど、小麦の香り高いフランスパン(バゲット)やもっちりとしたイギリスパン(食パン)など、地元住民や別荘の滞在者のみならず旅行客にも大人気。横浜でフランス菓子の職人をしていた創業者・田村寅次郎氏が戦後、リゾート施設としてGHQに接収されていた万平ホテルにパン・洋菓子製造のチーフとして招かれ、1951年(昭和26)に独立して開業。厳選された小麦粉を使い、軽井沢のおいしい水と空気で真心を込めて焼くパンは、レシピも製法も創業時のままだという。有名店にもかかわらず、気さくで温かいスタッフの対応も人気の秘訣だろう。大きなリンゴがゴロゴロと入っているアップルパイは、繁忙期には予約をおすすめ。
    イートインコーナーもあり、旧軽での朝食はここが定番という人も少なくない
  • spot 27
    美ヶ原高原
    澄んだ空気に大きな空、天空に広がるアートと牧場の高原
    八ヶ岳中信高原国定公園の最北端。標高2000mの高原には、富士山から北アルプスまで360度の大パノラマとアート、そしてかわいい牛たちが待っている。日本でいちばん標高が高く絶景の広がる道の駅もここにある。
    高原のシンボルである「美しの塔」は高さおよそ6m。日本でいちばん大きな文学碑だ
  • spot 28
    女神湖
    蓼科山のふもとにたたずむ静寂の湖
    白樺湖からビーナスラインを10分走ると、周囲1.5kmの小さな湖に出る。農業用水のため池として造られたものだが、湖を見下ろす蓼科山(たてしなやま)の別名・女神山(めのかみやま)にちなんで女神湖と呼ばれるようになった。湖が誕生した翌1967年(昭和42)にビーナスラインが開通。多くの宿泊施設や保養所が造られ、高原の気候を生かしてアスリートの合宿や準高地トレーニングも盛んに行われている。それでもなお静けさは失われておらず、その神秘的な雰囲気から「妖精の棲む湖」ともいわれる。湖畔の散策を楽しんだら、冬に白樺高原国際スキー場となる斜面をゴンドラリフトで上ろう。標高1830mのテラスで女神湖や北アルプスを眺めながらハンモックに揺られるというぜいたくな時間を過ごしたあとは、御泉水(ごせんすい)自然園まで足を延ばしてみたい。春から秋にかけて300種の山野草が次々に咲く広大な自然園で、苔むした原生林や小さな滝を巡る1周40分の遊歩道がある。50種もいるという野鳥の声に耳を傾けながら歩こう。なお、山は蓼科、町は立科と表記する。3つの村が合併して立科町が生まれた際、当用漢字に「蓼」の字がなかったためだとか。
    カヌーなどで静かに自然を満喫する人が多い女神湖。秋にはカラマツやシラカバの林が黄金色に輝く
recommend spot

人気スポット

recommend spot

旅のヒント

  1. その1

    上田市から東御市、小諸市、軽井沢町までは、しなの鉄道で結ばれている。いくつかのプランと食事を楽しめる観光列車「ろくもん」も人気だ。

  2. その2

    長門牧場や美ヶ原高原、美ヶ原高原美術館までは、自動車の移動が便利。東信州のみならず、ビーナスラインを経て諏訪茅野方面、松本市にアクセスできる。

  3. その3

    軽井沢町周辺の道路は、夏のトップシーズンは特に混雑するので自転車や鉄道、徒歩を交えた散策がスムーズ。

  4. その4

    それぞれの市が離れており、1日で複数エリアをまわるのは難しい。温泉地が多いので、宿泊をからめたプランニングがおすすめ。標高差が激しいので、夏でも羽織るものがあると安心だ。

recommend spot

関連記事

記事一覧
recommend spot

モデルプラン

長野のその他のエリア

+ -
back
open

東信州エリア